見てきましたよ~~!
急いで朝ご飯を食べると
電車に飛び乗り
「文豪と女優とエロスの風景」
神保町シアターへ!!
初日の目玉は
京マッチャンと
宇野、じゅうきっつあんのバトル、
大・谷崎原作の
「痴人の愛」だ~~~!
京マチ子のナオミは誰が見ても納得でしょうが
譲二をあの宇野重吉が?
と興味津々でしたが・・・
さて内容*****
会社では堅物で通っている譲二が
仕事が終わるや否や、
同僚の誘いを断って
いそいそと家に帰るのには
ワケがあったのです。
それは
美しいナオミが
あらわな格好で
ぶらぶら待っているからなのでした!!
「ナオミ~~!」「ナオミちゃ~~ん!」
まるで猫か犬を呼ぶように
瀟洒な家の中を探し回る重吉っつあん。
すると、
ど派手な下着姿でナオミ、いやさマッちゃん登場!
歌舞伎ならここで
「待ってました!」と掛け声がかかる場面です。
途端に顔がほころぶ重吉っつあん。
「ねえパパぁ~~スクーター買って~~~!」
デレデレデレデレ場面が続きます・・・・
そして
その後もずっとデレデレ場面が続き・・・
わがまま放題のナオミの行状が続き・・
と
展開は平板です・・・
「お馬さん」シーンが
あっさりしていたのが
まず前兆ではあったのですが
普通の愛欲モノみたいというか
しかも
ラストに妙な「おち」がついていて
あれ?これって「痴人の愛」ですよね?
とあっけにとられた方も大勢だったと思われます・・
なんと譲二に追い出されたナオミが
ボロボロの姿で帰ってきたと思ったら
「なんでもするから許して」
と懇願し自らが「お馬」になって重吉っつあんを
背中に乗せ
「私はクズなんかじゃない!」
と号泣。脚本は監督の木村恵吾ですが
大胆に原作を変えちゃってますね。
時代設定は戦後でしたしね。
遊び友達役の森雅之が
「人生ではレール に乗らなきゃならないときがくるんだよ」と
ナオミを説得する場面があったり・・
しかし天下の色男の森雅之も
この時すでに38歳!
三井弘次と共に、トウがたち過ぎた不良!
とはいえ、京マチ子のダイナマイトボディと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
スタイリングはなんと中原淳一!だけあって
彼の絵の中から抜け出した
西洋人形のよう!バービーみたいなサングラス、
大きなひまわりツーピース、立てロールの髪型、ミニーちゃんヘアなど
見ていて飽きることがありませんでした。
森雅之のボーダーTシャツ・半パン姿も
見ものでしたよ!
見終わって思ったのですが
名優宇野重吉といえども
谷崎世界の
倒錯的な役は無理があったような気がします。
ナオミに勉強を教える場面では
厳格な学校の先生みたいで
ぶるぶるするほど怖かったです!!
ラスト、泣いて懇願する
ナオミに「もう言うこときくんだな!」
と言う場面も恐い。
そこには美は無かったように思いました(爆)
そこへいくと
船越英二は
「盲獣」といい
「痴人の愛」といい、
ほんとにそういうひとかと思うくらいでしたね!
1949年 木村恵吾監督
脚本 木村恵吾