思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

『ルピナス探偵団の憂愁』良かった!読むべし!

2018-10-11 21:38:30 | 日記
津原泰水『ルピナス探偵団の当惑』の続編でもある
『ルピナス探偵団の憂愁』を読みました。

読み終わった最初の感想は、
「ティーンズ文庫から始まって、ここまで来れるものか!?」
といったものでした。

いや〜、良かった。
胸に来た。

正直、『当惑』を読んだ際には
まあ、ティーンズでタイトルに『うふふ(ハート)』が入っていた作品が
スタートにしては、良いんじゃないかな?程度でした。

しかしね、それに続く『憂愁』は良い。
ホント良い。

続編の方が出色の出来って、なかなかないと思う。
とはいえ第一作もふまえてほしい。
どちらも文章や内容なさほど重くない、
というか、むしろサクサク読めるので
ぜひとも2冊合わせて読んでいただきたい作品です。



以下、ネタバレの感想を言うと。




摩耶というキャラクターがこんなに伸びるとは思いませんでしたっ!

第一作を読んだときも、まあ、こういうトリオにお約束の
お嬢様キャラってことかあ程度の印象で。
あとはよく嘔吐するな、くらい。

それが、『憂愁』の一作目でいきなり読者の心をかっさらうのです。
二作目のクライマックスも、正直、ちょっと小悪魔風を吹かせすぎではないか
と思ってしまったけれど、25歳での夭折(と、本人のその予感)を知ってしまうと
重く受け止めざるを得ないというか。
そして三作目のラスト。
よくできてる。
作者ずるい。
ずるいと思いつつ、やっぱり、胸に来る。


ジュブナイル系が嫌いな私ですが、
この2冊セットは本当に良作です。

不二子ねえさんの出番は少なかったけど。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 柳 広司『吾輩はシャーロック... | トップ | 【読書メモ】2009年10月 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事