思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

【読書メモ】2007年5月〜8月 ②

2018-04-11 10:50:50 | 【読書メモ】2007年
ひきつづき。

<2007年5月~8月 ②>
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。

『麗かや』内田百間(門構えに月)
ヌ公って、結局なんなんだろう。たぬき?
読みやすいのに、全く分からないのが、
百鬼園先生のいいところなので、よし。

(大学生のころに先輩に勧められて内田百間を読み始め、
 一時期だいぶ傾倒していました。
 『冥途』などの小説から『阿房列車』などの紀行文、
 『ノラや』『御馳走帖』などの随筆を、
 ハマった数年で読み散らかしました。懐かしい)


『四日間の奇蹟』浅倉卓弥
指を失くしたピアニストと障がいを持った少女と
バツイチヒロインの入れ替わりもの。分かりやすい。
心ってどこにあるのか、という永遠に解けない
疑問に対して上手く話しを盛り上げていったと思う。
ミステリなのかは甚だ疑問ですが。

(ぜんぜん記憶に無いぞ……
 あらすじ読んでも思い出せないのだけど
 この時期はよく泥酔してたので、頭でも打ったのかもしれない)


『焦茶色のパステル』岡嶋 二人
殺人の動機が、気付けよ!という感じのものだったので、
伏線にイライラさせられたけど、女子二人のやりとりがおもしろかった。
床でワイン飲むの、わかる。


『写楽殺人事件』高橋 克彦
秋田蘭画とか、写楽別人説とか、とても勉強になりました。
画もあればもっと楽しめたと思うのだけれど、
それは難しいのかしら。

(先日、松井今朝子『東州しゃらくさし』を読んだ際、
 手元にあったら読み比べをしたかったのですが、
案の定、紛失済みでした)


『めぐらし屋』堀江敏幸
主人公の名前が蕗子さんというのが良い。
表記も「蕗子さんは・・・」と、さん付け。
40過ぎとは思えないかわいいキャラに合ってると思う。

(この作品にすごく好感を抱いたのだけど、
 この作者の他の作品を読んでいないのはなぜだろう。
 きっと、そのうち、読むでしょう。
という感じで再び11年がめぐるのだろうか)


『向日葵の祝祭』藤原伊織
最近亡くなったばかりで、本屋で追悼フェアをやっている。
文庫も復刊したみたい。というわけでまとめ読み。
個人的には『テロリストのパラソル』が最高傑作。

『ダックスフントのワープ』藤原伊織
ダックスフントのワープはおもしろかった。
最後はもう少し、他の選択もあったのではと思ったけど。
ねずみの丸焼きの辺りは微妙。

(2007年の4月に『テロリストのパラソル』で
 初めて作者の小説を読んですごく面白いと思い、
 良い作家さんを知ったぞと喜んだ直後、
 2007年5月の訃報でした。
 結構衝撃を受けたのを覚えています)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 松田青子『スタッキング可能』 | トップ | 【読書メモ】2007年5月〜8月 ③ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

【読書メモ】2007年」カテゴリの最新記事