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【読書メモ】2012年4月 ② マーロウかっこいい

2019-12-17 13:32:36 | 【読書メモ】2012年
<読書メモ 2012年4月 ② マーロウかっこいい>
カッコ内は、2019年現在の補足コメントです。


『さよなら、愛しい人』レイモンド・チャンドラー 村上春樹 (訳)

『さらば愛しき人よ』(清水訳)は原文を結構省略しているらしい。
確かに、村上版を読んでいると、ちょっとしつこいなあと思う文章がある。
でもやっぱり読みやすかった!おもしろかった!
『ロング・グッドバイ』も読まなくちゃ。

(『さらば愛しき人よ』は映画字幕界の大家・清水俊二氏の訳ですね。
 1956年に早川書房から出版されました。

 チャンドラーの文章に関しては、比喩がスペシャルうまいのと、
 もってまわった描写(特にマーロウの複雑な心理描写、ひねくれ者だから!)
 の多さが、よく言われますが。

 清水氏は、時と場合によってはガツっと意訳するタイプだそうです。
 センテンス単位で略すこともあるとか。
 一方で村上氏は、原文を尊重しながら、いかに読みやすい日本語にするかを
 意識した訳し方なのかな、と。
 
 あなたはどっち派?みたいな流れが多いようですが、
 どっちか聞かれたら村上派と答えちゃうであろう私ですが、
 どっちも楽しめば良いんじゃないかなあと思います。
 せっかくの読書なんだし。
 せっかくのマーロウなんだし!
 マーロウ、かっこいいよ。マーロウ

 ちなみにAmazonの『さよなら、愛しい人』のレビューで
 原文と、清水訳、村上訳、を数カ所抜き出してくれている人がいます。
 3つを並べて読み比べるとなかなかおもしろいです。

 ちなみにちなみに、70歳を超えたごく普通のご隠居さんが
 原文、清水訳、村上訳を読み比べまくって出版した本
もあるそうです。
 なにそれおもしろそう)

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