素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

ミニ盆栽見よう見まねで

2023年05月25日 | 日記
 もみじの木の下で、小さな苗木を見つけた。先日、陶芸展でいただいた小皿が活用できるのではないかとひらめいた。今まで見るだけだったミニ盆栽を作ってみようと思いたった。手頃な小鉢も見つかり、土は妻が山野草をしているので不自由はない。

 以前、枚方山草会で小鉢の作品を得意としていた中山さんから展示会のたびに色々話を聞いていた。その方は5年ほど前に亡くなられたが飄々と語るコツや苦労話は面白かった。懐かしく思い出しながらの作業となった。

  

 維持管理が難しいみたいだがしっかり育てたい。中山さんが三十周年記念号に寄稿された文も懐かしく読み返した。

屋久島と山野草雑感
中山 繁夫
 本年で山野草歴10年となる。初めのうちは、名前も育て方も分からず、枯らしてばかりの繰り返しであった。先輩諸氏からの教えで、山野草を上手に栽培するには『本人の育ちを知れ』を忠実に守ったおかげで何とか様になってきた。現在は小型種(別記)の山野草を育てることにはまっている。
 一度は行ってみたい場所の一つであった屋久島の旅が実現したのは平成23年2月であった。
 目的は、世界自然遺産に指定される島と島の90%を占める森林地帯で多様な植物を見ることであった。中でも一番出合いたいと心ひそかに願っていたのが矮生、小型の変種で知られる屋久島の山野草であった。
 結果、自然が凝縮されたヤクスギランドで、屋久杉林帯を代表するスギ、紀元杉(推定樹齢3000年)を始めとしてツガ、モミなどの大木を見たが、残念ながら訪ねた時期や旅行日程などの関係から、小型種には会えなかった。
 ここで現状にふれると、屋久島は円形の島の中央に九州の最高峰である宮之浦岳(標高1936m)を始め1000m以上の高峰が多数連なり、ひとたび山岳部に入ると、ここが島とは思えぬほどの原生林が広がる。また、降水量がずばぬけて多く、高温多湿となっている。小型種に関しては全島すべてが小型ではなく、標高の高い地域、高層湿原、高山の岩場などに集中的に見られる。それらは屋久島の地形が影響しているようだ。
【別記】現在育成中の屋久島の植物 ※(   )内は図鑑による
★ヤクシマウメバチソウ(高層湿原、湿った花崗岩の上に生育)
★ヤクシマカラマツ(標高1500~1700mの登山道の日陰に自生)
★ヤクシマモジズリ(ネジバナの矮生種として知られる)
★ヤクシマノギク(標高300~400m付近の濡れている花崗岩の上に自生)
★ヤクシマショウジョウバカマ(標高500~1900mの中高山地に自生)
★ヤクシママイズルソウ(標高1600m以上、岩肌や草地に自生)
★ヤクシマケイビラン(山頂近くの岩の割れ目などに自生)
★ホソバハグマ(渓流の岩上、低地から標高1800mまで、屋久島の固有種)
コメント
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