甲子園(?)おもしろ校歌決戦! 南波高校 vs 池田模範堂高校

2016年04月29日 | 音楽

 前回(→こちら)の続き。

 高校野球を見ていると、試合後の校歌斉唱で時折おもしろい歌詞やメロディーに出会うことがある。

 我々世代としては「池田模範堂高校 校歌」(→こちら)もはずせないが、大阪人としては、やはり地元からもひとつ取り上げたいところだ。

 そう、南波高校の校歌。

 南波高校は、水島新司先生の名作『男どアホウ甲子園』の主人公である藤村甲子園が通う学校。

 ここに、藤村甲子園を知らないヤングたちに説明すると、『男どアホウ甲子園』とは水島先生お得意の野球漫画で、内容としては、


 極道ハーケンクロイツを旗印とする極右学生が戦ったり、ヒロインのあだ名が「美少女」だったり、「剛球仮面」なるマスクマンが甲子園のマウンドにあがったり、主人公がカンニングで東大に合格したり色々あったりしながら、藤村投手が「かたわ」「めくら」「びっこ」のナインを率いて甲子園を目指す。


 というもの。

 どんな話やねんという勢いだが、昭和のマンガは、まあだいたいが、こんな感じなんです(ホンマかいな)。

 で、その南波高校校歌の歌詞。

 私が最初に知ったのは『どアホウ』本編ではなく、スピンオフ作品『一球さん』。

 藤村甲子園の双子である球二球三のバッテリーを擁する南波高校は、優勝候補の大本命に数えられながらも、真田一球率いる巨人学園に、なんと九回二死までノーヒットノーランに抑えられるという大苦戦。

 そこから藤村兄弟の活躍で、執念の大逆転勝ちを見せるのだが、その熱い展開よりもなによりも、釘付けになるのが試合後の校歌斉唱

 ごちゃごちゃ言うより、聴いてみましょう。


 沖のカモメと どアホウものはよ
 
 どこで死ぬやら 果てるやら ダンチョネ

 俺が死んだら 三途の川で

 鬼を集めて 野球する ダンチョネ

 鬼の野球はよ、地獄のサインよ

 えん魔さまでも見とおせぬ ダンチョネ



 なんというのか、高校野球史上これほど

 「どこからどう、ツッコミを入れていいかわからない」

 という歌も、めずらしいであろう。

 高校の校歌に、まさかのダンチョネ節。ソリッドすぎるセンスである。

 しかも歌詞がすばらしい。三途の川で、を集めて野球

 鬼も、まさか亡者に「来たれ、野球部」とか言われても困るであろう。

 もし鬼が、見かけによらず、趣味が読書とかの文化系だったらどうするのか。

 そもそも「校歌」なのに、野球に特化しすぎである。サッカー部バスケ部が、インターハイとかで勝ったときは、気まずいのではないか。

 甲子園にこれが流れたら、椎名高志さんのマンガに出てきた「悪徳商業高校 校歌」に匹敵する事件であろう。

 これはもう、やはりナンバつながりで、ぜひNMB48にカバーしてもらうしかあるまい。

 秋元先生、ぜひよろしくお願いします。



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