ドイツ語学習者はイディッシュ語で「2枚抜き」を決めるか

2024年09月28日 | 海外旅行

 「オレはイディッシュ語をやるべきだったか!」
 
 
 語学系YouTubeを見ていて、思わずそんな声が出てしまった。
 
 このところ私は、
 
 
 「世界のあらゆる語学をちょっとだけやる」
 
 
 ということにハマっており、チョコザップならぬ「チョコ語学」である。
 
 ここまでフランス語ドイツ語(学生時代の復習)、スペイン語ポルトガル語
 
 アラビア語挫折したものの、トルコ語イタリア語もクリアし、今はオランダ語をかじっている。
 
 数だけ並べればなかなかだが、クリアしてるのは中2程度。けど、こんなものでも、
 
 


 

 Bedorven vrouwen houden van dunne boeken.
 (
腐った女性は薄い本が好きです)

 


 Het luisteren naar Ondoors is erg moeilijk.
 (オンドゥル語の聞き取りはとても難解だ)


 
 Hij zal zichzelf na 30 minuten ophangen. Na 40 minuten zal hij levend verbranden.
 (彼は30分後に首をつる。40分後に火あぶりになる)

 



 
 
 くらいなら、辞書を参照すれば読めるようになるのだから、なかなかのものである。
 
 ではここで、なぜヨーロッパ系言語の中で比較的マイナーなオランダ語などやっているのかと問うならば、それは「言語的距離」の問題。
 
 スペイン語ポルトガル語とか、ロシア語ウクライナ語のように、距離が近いと似ているため習得がラク
 
 日本語話者がアラビア語タイ語をやると、文字文法も違うため大変だが、転勤や進学で東北九州に住めば、
 
 
 「津軽弁」

 「鹿児島弁」
 
 
 という難解な「言語」でも、そのうち理解できるようになるはず。
 
 それはベースが日本語という「同じ言葉」だからで、デンマーク語スウェーデン語とか、ポルトガル語ブラジルポルトガル語のように「血縁」関係の言語はハードルが低くなるのだ。
 
 そこで、学生時代ドイツ語をやっていた私は、おさんのオランダ語をやれば気楽であろうと手を出して見たら、やはり似ているのだった。
 
 これにを占めて、他にも「生き別れのきょうだい」を探してみたら、ノルウェー語とかアフリカーンス語などに加えて、
 
 
 「イディッシュ語」
 
 
 これが出てきたのである。
 
 イディッシュ語と言っても、世界史や外国語に興味がない人にはなんのこっちゃかもしれないが、ドイツ語学習者には、わりと聞く機会の多い言語。
 
 主に東欧ユダヤ人が使っていた言葉で、ドイツ語をベースにヘブライ語アラム語スラブ語の影響を受けている。
 
 ヘブライ文字を使って、からに書くとか独特の仕様を持っているため、日本人にはなじみが薄く、またホロコーストで話者が激減こそしたが、文化的にはなかなかに重要な言語なのだった。
 
 私は学生時代に読んだ、沼野充義先生による『屋根の上のバイリンガル』で知ったけど、土台がドイツ語となると、ここにやってみてもいいかも。
 
 ということで、さっそく「イディッシュ語 ドイツ語」などで検索してみると、やはりいろいろと出てくるのであった。
 
 たとえば、こんな動画。 
 
 まずは開いた瞬間、頭の中が「??」である。
 
 イディッシュ語の文章が並んでいるのだけど、文字がヘブライ文字なので、なにが書いてあるか、さっぱりわけわからん。

 

 

 

 

 これがイディッシュ語のアルファベット。
 
 うーん、外国語やなーという感じなのだが、それを先生に朗読していただくと、きっとドイツ語学習者は「およよ?」となるにちがいない。
 
 
 「これ、ドイツ語ですやん!」
 

 
 もちろん、こまかいところは違うんだけど、「und」とか「mit」とか「zusammen」とか「kinder」とか、モロにドイツ語の単語が並んでいる。
 
 文字が文字だけに、とっつきは悪いけど、これをラテン文字(ローマ字)で書いてくれれば、ドイツ語経験者には相当親しみやすいのではないか。
 
 こちらの比較動画を見れば、ますますドイツ語とイディッシュ語のソックリ度がわかる。
 
 ほとんど方言や。
 
 ドイツ語は地方色が豊かなので、結構方言がバラエティに富んでるし、「オーストリア・ドイツ語」や「スイス・ドイツ語」も独自の存在感を持っている。
 
 それとくらべても、かなりな「ドイツ語度」で、これはもうドイツ語学習者はぜひやるべきというか、ちょっとやるだけでマルチリンガルになれる魔法の言葉。
 
 簡単やんけ、イディッシュ語!

 楽勝や! 今年はグリーンウェルの加入で阪神100連勝、また日本一や!
 
 喜びいさんで、すぐさま「デザートイーグル作戦」を発動したかったが、残念ながら私がイディッシュ語をマスターする日は来ないだろう。
 
 それはアラビア語挫折したのと同じで、
 
 
 「文字がおぼえられない」
 
 
 中年以降の語学学習では、「新しい文字」の存在がネックである。
 
 なんせ記憶力が落ちているので、ダメなんだよなー。
 
 なので、韓国語タイ語といった魅力的な言語でも、切ることにしているのだ。
 
 ラテン文字か、ギリ漢字の国の言語でないと、まず文字でつまづいてしまう。情けなやトホホ……。
 
 というわけで、泣く泣くイディッシュ語は候補から消えることになった。
 
 アラビアユダヤ文化は興味こそあるので、マジでさわりだけでもやってみたいんだけど、アラビア語のときの、
 
 
 「マジで一歩も進めない」
 
 
 停滞ぶりのトラウマがあり、やはり手が出ないのだった。哀しい!

 

 

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オランダ語とドイツ語と英語の似ているところ

2024年09月16日 | 海外旅行

 前回の続き。

 オランダ語ドイツ語とは親戚というか、兄弟のような言語で、語彙や「名詞の」など多くの共通点がある。

 探せばまだまだ出てきて、こんなのも

 

 「活用が似ている」

 

 オランダ語には「格変化」なるものが存在する。 

 英語学習者には難解に感じる「不可思議な冠詞や動詞の活用」はドイツ語学習者にはお手の物
 
 私など「格変化萌え」なところがあって、それが複雑なほど「しんどくて笑ってまう」というマゾの喜びを感じてしまう(暗記できるとは言ってない)。
 
 たとえば、英語の「speak」は三人称単数のときのみ「speaks」になるが、これがドイツ語の「sprechen」だと、
 
 


 ich spreche(わたしは話す)

 du sprichst(君は話す)

 er/sie/es spricht(彼/彼女/それ/は話す)

 wir sprechen(わたしたちは話す)

 ihr sprecht(彼ら/彼女ら/それら/は話す)

 sie sprechen(あなたは話す)


  
 
 
 主語ごとに七変化する。
 
 一方オランダ語「spreken」だと、
 
 


 ik spreek(わたしは話す)

 jij spreekt(君は話す)

 hij/zij/het spreekt(彼/彼女/それ/は話す)

 wij spreken(わたしたちは話す)

 jullie spreken(彼ら/彼女ら/それら/は話す)

 zij spreken(あなたは話す)



 
 
 やっぱり似ている。微妙に違うが、「生き別れの兄弟」を疑うには十分の近さだ。
 
 他にも
 
 


 「動詞は原則、文の2番目
 
 「分離動詞」
 
 「再帰動詞」
 
 「助動詞の使用による動詞の文末移動



 
 
 などなど、「同じやーん」なルールは多々。
 
 


 Ik maak de deur op. (蘭)

 Ich mache die Tür auf.(独)

  (私はドアを開けます。)



 
 
 それぞれ「opmaken」「aufmachen」が分離していて分離動詞

 ムリヤリ英語にすると、「atlook」「forwait」みたいな単語が存在するみたいな感じ。
 
 


 Ik ga me vanavond voorbereiden op de toets. (蘭)

 Ich werde mich heute Abend auf den Test vorbereiten.(独)

 (わたしは今夜テストの準備をするつもりだ)


 


 
 「me」「mich」がそれぞれ英語で言う「myself」のような働きをする。

 これが再帰動詞で、「私は私自身に準備させる」みたな感じかな。
 
 


 Ik kan Engels spreken.(蘭)

 Ich kann Englisch sprechen(独)

 (私は英語が話せます)


 

 

 助動詞「kunnen(können)」によって動詞「sprekensprechen)」が文末に移動。

 英語では「I can speak English」だから、動詞の位置が違うのがお分かりであろう。

 こういうのを知っておくと、「言語の部屋」でやってた「ドイツ語からの直訳で英語をしゃべる奴」というコントのおもしろさがわかる。

 てかこれ、ドイツ語やってたヤツはみんな一回はやるよね(笑)。

 こういう共通点があるおかげで、オランダ語とドイツ語はカンのいい人なら、どっちかできれば、どっちもできそうに見えるほど。
 
 私レベルでも簡単な文章なら、半分くらいは、うっすら読めるんじゃないかなあ。
 
 これはいいぞ、楽勝やん!
 
 東京外大の先生はオランダ語の授業を履修したドイツ語学習者に
 
 
 「楽しようと思ってナメやがって」
 
 
 怒るそうだが、そらそうなりますわ

 少なくともギリシャ語とかヒンディー語よりも20倍くらい楽ですわ! ざまーみろ! 
 
 と意気込んだオランダ学習ではあるが、やってみるいくつか障害もあった。
 
 それは、あまりにも似すぎていて「飽きる」。
 
 これ、スペイン語のあとにポルトガル語やったときも同じだったけど、似すぎている言語は入りは楽だけど、続けるのは意外としんどい
 
 そもそも「学ぶ」ことの最大の楽しみは「新しいことを知る」ことで好奇心などを刺激されることである。
 
 そこを「兄弟」でこられると、さめるというか、
 
 
 チャーハンの次の日が焼き飯
 
 
 みたいな気分になるのだ。
 
 やはりそこは変化が欲しいというか、清楚な女の子と付き合ってたら、たまには奔放な子と遊んでみたい。
 
 まあ、オレは清楚ビッチが好きなんだけどね、て、そんなことはどうでもいいけど、とにかく「またか」という気にさせられるのだ。
 
 イージーモードと思いきや、まさかの伏兵が待っていたオランダ語。
 
 あと、オランダ語って世界一やりがいがない言語という説もある。

 オランダ人てば世界一レベルで英語がうまいから、オランダ語自体、あんまし必要とされないと。
 
 なんたって留学生にすら、
 
 
 「大学の授業も学生の日常会話英語で済ませられるから、オランダ語いらないッス」
 
 
 なんて言われる始末。
 
 テンションさがるなー。まあ、私は英語がうまいわけでもないから、別に関係ないか。

 

 

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英語とドイツ語やってたらオランダ語って楽勝? 

2024年09月15日 | 海外旅行

 前回の続き。
 
 かつてドイツ文学科で学び、ドイツ語をやっていた流れでオランダ語をやってみることになった私
 
 この「ハーリング作戦」のベースになるのが、語学好きの間ではよく聞くこれ、
 
 
 「オランダ語は、ドイツ語と英語を混ぜたような言葉」
 
 
 なら私のようなもとドイツ語野郎が参入すれば、もう余裕っちのへっぽこぷーでマスターできるのではないかという算段だ。
 
 ということで、基礎オランダ語をあれこれ調べてみて、すぐにわかったのである。
 
 
 「あ、オランダ語、メッチャですやん」
 
 
 前回も言ったが、言語には「距離」があって、それが近ければ学びやすいし、離れているとむずかしく感じる。
 
 イタリア語フランス語は同じ「ロマンス語群」だから近いけど、日本語英語はまるで違う
 
 なので、イタリア人にフランス語は敷居が低く、日本人に英語は大変で、それぞれもまたしかりなのだ。

 で、オランダ語は英語や、ドイツ語と同じゲルマン語派で「西ゲルマン語」という共通の祖先をもっている。
 
 かなり近いというか、ほとんど兄弟なのである。
 
 たとえば「」は英語で「cat」だが、オランダ語では「kat」(カツ)。
 
 ドイツ語では「katze」(カッツェ)と、それぞれなかなか似ている。
 
 「thank you」はオランダ語で「dank je」(「ダンクイエ」くらいの発音)。ドイツ語で「danke」(ダンケ)。
 
 色とか「」は「red-rood-rot」(レッド・ロート・ロート)。「」は「blue-blauw-blau」(ブルー・ブラウ・ブラウ)。
 
 緑は「green-groen-grün」(グリーン・グローエン・グリューン)と、なんだか同じ単語の不規則変化かと勘違いするくらいに、おなじような響きを持っているのだ。
 
 まあ、もとは同じ言語みたいなもんだから当然なんだけど、この3つは「伝言ゲーム」みたいな関係になっている。
 
 「father」「vader」「Vater」。
 
 読み方も「ファーザー」「ヴァーダー」「ファーター」。
 
 ちょっとずつズレていく感じ。

 りんごでも食べてみると、

 

 


 I eat an apple.
 
 Ik eet een appel.
 
 Ich esse einen Apfel.



 
 なんとなーく、わかっちゃう。

 他にも「名詞に3つ性がある」とかもある。
 
 ドイツ語とオランダ語は、ともに「男性名詞」「女性名詞」「中性名詞」の区別があって、それぞれ憶えていかないといけない、とか。

 思わず、「ルパンめ、変装したつもりかしらんが、そうはいかんぞ!」と銭形さんの声で言ってしまいそうになるではないか。
 

 (続く
 
 

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オランダ語はドイツ語と英語を足して2で割った言語?

2024年09月12日 | 海外旅行

 オランダ語をはじめてみた。

 ここ数年、
 
 
 「世界のあらゆる語学をちょっとだけやる」
 
 
 ということにハマっている。
 
 ここまでフランスドイツ語(学生時代の復習)、スペイン語ポルトガル語トルコ語イタリア語をクリア。
 
 数だけ並べればなかなかだが、クリアしてるのは中1程度で、
 
 


 Il capoclasse a volte gli piace uscire.
(ハンチョウはときどき外出を楽しみます)

 
 Quel interprete ha perso 62 miliardi di yen al gioco d'azzardo.
(その通訳はギャンブルで62億円負けました)

 

 Sono molto vergine
(ボク、バキバキ童貞ですね)


 


 くらいなら辞書アリなら意味を取れるのだから、これがバカにならない。
 
 少なくとも、海外旅行を聞いたり、買い物をしたりくらいは問題ないレベルで、遊び程度の勉強でも案外使えるものなのだ。
 
 フランス語だけは1年くらいやったけど(このときは他の言語をやるという考えがまだなかった)、あとはイメージとしては1~3か月やったら終了くらい。
 
 要は飽きたり、むずかしくてしんどくなったら、やめていいわけで、じゃあはなにをしようかと問うならば、ここに浮かび上がってきたのがオランダ語。
 
 オランダ語
 
 これまでのフランス語やイタリア語とくらべると、急にマイナーな感じだが、私的にはそうでなかったりする。
 
 キーワードは「言語的距離」。
 
 以前、トルコ語にチャレンジして、日本人には相性がいいと聞いていたものの、私は大苦戦
 
 その原因のひとつが、言語的数珠つなぎがなかったから。
 
 われわれ日本人は苦手とはいえ、一応英語は勉強はしているもので(あとスピーキングなどが苦手なだけでリーディング能力高い)、フランス語やスペイン語は結構その知識が役立ったりする。
 
 ところがトルコ語は、そういった「インドヨーロッパ語族」とつながりがうすく、「ゼロスタート」なのが意外とになるのだ。
 
 逆に言えば、言語の数を増やすときは「近い」ところを攻めるのが良く、
 
 
 スペイン語ポルトガル語イタリア語
 
 「ロシア語ウクライナ語チェコ語
 
 
 のような「親戚」を訪問するとストレスが少ないわけで、これはマルチリンガルである出口日向さんも、同じことをおっしゃっている。
 
 そこでアピールしてくるのが、オランダ語。
 
 なんといっても、私はこう見えて大学時代はドイツ文学専攻でドイツ語を結構ガチでやっていた。 
 
 でもって、オランダ語というのはドイツ語と非常に似ている
 
 というか、英語とドイツ語を混ぜて2で割ったような言語なのである。
 
 なら受験で英語、専攻でドイツ語をやった私のためにある言語ではないか。
 
 さらにもうひとつ、私はオランダ語に因縁があって、かつてヨーロッパを旅行した際にあったキタハマ君との出会い。
 
 それこそ、一緒にオランダに遊んだのだが、彼は東京外国語大に通う学生さん。
 
 専攻はマレー語で、その関係でインドネシア語やオランダ語にも堪能という語学マスターなのだった。
 
 エピソードはこちらを見ていただくとして、彼との出会いは私にとって、なかなかのパラダイムシフトになっており、勝手に「知の師匠」と読んでいる。
 
 そんなキタハマ君からは、簡単オランダ語講座を受けており、
 
 


 「ビールのハイネケンはなぜかドイツ語読みしてるけど、本当はローマ字読みの《ヘイネケン》が正解」
 
 「オランダ人を見分けるのは簡単。《g》でノドが、ゴッゴゴッゴ言う」
 
 「アンネフランクの家でミープヒースさんの英語に英語字幕がついてるけど、それはミープさんの英語がすごいオランダなまりで、リスニングがむずかしいから」


 

 オランダ語とドイツ語の相似についても、もちろんくわしくて、

 


 


 オランダ語の授業はドイツ語やってる学生が多くいるが、先生が第一声
 
 《おまえら、ドイツ語やってるから簡単だと思ってオランダ語の授業取っただろ。そうは問屋が卸さんぞ。なめるなよ
 
 とカマしてくる。



 
 
 などなど、「へー」という豆知識はたくさん仕入れているのだ。
 
 そのときは、自分がオランダ語をやるなんて思いもしなかったが、人生にはこういうこともあるんであるなあ。
 
 

 (続く
 

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スペイン語(ポルトガル語・フランス語)ができるとイタリア語が理解できるって本当ですか?

2024年07月25日 | 海外旅行

 スペイン語フランス語をやってからイタリア語をやると、すごいに感じる

 というのは前回述べたことだが、これらのはあげていくとキリがないほど。 

 


 例えば数字
 
 フランス語だと
  


 un (アン)

 deux (ドゥ)
 
 trois (トロワ)
 
 quatre (キャトル)
 
 cinq (サンク)



 
 
 スペイン語だと
 


 uno (ウノ)
 
 dos (ドス)
 
 tres (トレス)
 
 cuatro (クアトロ)
 
 cinco (シンコ)



 
 
 イタリア語だと、
 


 uno (ウーノ)
 
 due (ドゥエ)
 
 tre (トレ)
 
 quattro (クワットロ)
 
 cinque (チンケ)


 
 
 
 似ているというか、初心者のスペルミスみたいな微妙な違い程度しかない。
 
 曜日もフランス語では、

 


 月曜日=lundi(ランディ)

 火曜日=mardi(マルディ)

 水曜日=mercredi(メルクレディ)


 木曜日=jeudi(ジュディ)


 金曜日=vendredi(ヴァンドルディ)


 土曜日=samedi(サムディ)


 日曜日=dimanche(ディマンシュ)


 


 スペイン語 


 月曜日=lunes(ルネス)

 火曜日=martes(マルテス)

 水曜日=miércoles(ミエルコレス)

 木曜日=jueves(フエベス)

 金曜日=viernes(ヴィエルネス)

 土曜日=sábado(サバド) 

 日曜日=domingo(ドミンゴ)



 

 イタリア語


 月曜日=lunedì(ルネディ)
 

 火曜日=martedì(マルテディ)

 水曜日=mercoledì (メルコレディ)


 木曜日=giovedì(ジョヴェディ)


 金曜日=venerdì (ヴェネルディ)


 土曜日=sabato(サーバト)

 日曜日=domenica(ドメーニカ)



 
 
 文章にしても、たとえば「猫がお肉を食べます」だと、
 
 


 フランス語=Le chat mange la viande.
 
 スペイン語=El gato come la carne
 
 イタリア語=Il gatto mangia la carne.

 ポルトガル語=O gato come carne.



 
 
 なんか言語ごとに「てれこ」になってる感じで、どんなに上手にかくれても「身内」であることはバレバレなのだ。
 
 これがねえ、ムチャクチャにハードルを低くしてくれる。
 
 もちろん、全部が同じなわけではないし、
 
 
 grend-mère

 「abuela

 「nonna

 

 のように予測不能なものもあるけと(それぞれ仏・西・伊で「おばあさん」)、それでもとっつきが全然違う。
 
 極端に言えば、「われわれ」(英語のwe)がどれも「n」の音ではじまる、みたいな程度でも、記憶へのフックが全然変わってくる。
 
 それこそ、トルコ語とくらべてみよう。
 
 


 1=bir (ビル)

 2=iki (イキ)

 3=üç (ユチュ)

 4=dört (ドルト)

 5=beş (ベシュ)



 月曜日: Pazartesi (パザルテシ)

 火曜日: Salı (サル)

 水曜日: Çarşamba (チャルシャンバ)

 木曜日: Perşembe (ペルシェンベ)

 金曜日: Cuma (ジュマ)

 土曜日: Cumartesi (ジュマルテシ)

 日曜日: Pazar (パザル)


 
 Kedi et yer. 「猫が肉を食べる」

 


 
 
 当然だけど、まるで別物
 
 こうなると、おぼえられないのよ。
 
 こうして私はロマンス語群どころか、インドヨーロッパ語族とも無縁フィンランド語ビビり、イタリア語への道を邁進するのだった。
 
 もうこうなったら、いっそラテン語もやったろかしらん。どこで使うねん。

 

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イタリア語をスペイン語(フランス語・ポルトガル語)のあとにやったら楽というお話

2024年07月24日 | 海外旅行

 イタリア語をはじめてみた。
 
 ここ数年、
 
 
 「世界のあらゆる語学をちょっとだけやる」
 
 
 ということにハマっている。
 
 ここまでフランス語ドイツ語(学生時代の復習)、スペイン語ポルトガル語ときて、その次がトルコ語

 1日に15分程度、基礎単語と文法をサラッとやる程度だけど、こんなんでも毎日やってればバカにならないもので、

 


 「C'est comme si on imprimait de l'argent.」
 (まるで、お札を刷っているようです)

 

 「Es gibt keinen jüngeren Bruder, der besser als der ältere ist.」
 (兄より優秀な弟などいません)

 

 「Si añades tres veces la rotación habitual, se convertirá en una fuerza de 12 millones.」
 (いつもの3倍の回転を加えれば1200万パワーです)


 

 くらいなら意味を取れるのだから、なかなかのものではないか。 

 「飽きたらやめる」が原則だから、トルコ語の次をそろそろどうすべきか

 あれこれ考えた末、勇躍イタリア上陸を目指すことにしたのだった。オペレーションネームは「コルレオーネ
 
 実を言うと、トルコ語をやったら次は稲垣美晴さんの大名著『フィンランド語は猫の言葉』リスペクトで北欧に飛ぶはずだったが、ここに予定変更。
 
 では、なぜイタリア語なのか、その理由はと問うならば、これが
 
 
 言語的距離に日和った」
 
 
 日本人にとって外国語といえば「英語」であり、日本語と英語は「言語間距離」が絶望的に離れていることで有名だ。
 
 日本人が英語を苦手とする理由のひとつであり、そのせいでピンとこないところもあるのだが、世界には
 
 
 「違う言語に分類されてるけど、内実は方言程度の違いしかない」
 
 「源流が同じなため、わからないなりに半分くらいは内容を推測できたりする」
 
 
 みたいな言葉がたくさんあるのだ。
 
 デンマーク語スウェーデン語とか、ブルガリア語マケドニア語とか。
 
 調べればいろいろ出てくるが、ここで取り上げるイタリア語もまた、ある言語群と共通点が多いのだ。
 
 それがスペイン語ポルトガル語フランス語
 
 これらはもともとラテン語から派生した方言
 
 フランス語はケルト人の、スペイン語はアラビア人の影響などを受けて変化はしているが、きょうだいとか親戚に近い関係性なのだ。
 
 実際、フランス語の後にスペイン語をやったら、すごくに感じたし、そのフランス語は英語との共通語彙が多いから(というか英語がフランス語を借用している)、その点でも助かった。
 
 またポルトガル語とスペイン語は、標準語関西弁……よりははなれてるかなあ、でもせいぜいが九州弁との差くらいしかないのだった。
 
 トルコ語に苦戦したのは、まさにこの言語的血縁のようなものに無縁だったもんだから、「ゼロスタート」になってしまい、そこが大変だった。
 
 よく、
 
 
 「フランス語は簡単。英語と共通の語彙がたくさんあるから、単語をおぼえなくていい」
 
 「スペイン語はいいぞ。英語と共通の語彙も多いし、フランス語と近いから第二外国語で仏語をやった人は大チャンス!」
 
 
 なんて語学のYouTubeで語られていて、
 
 
 「でたよ、また【○○語って、実はこんなに簡単な言語なんですよ詐欺】か」
 
 
 なんてスカしていたものだが、その意味がトルコ語イタリア語を比べてみて、実によくわかった
 
 フランス語、スペイン語のあとにイタリア語やると、メッチャ入りが

 たとえば、あいさつの「buon giorno(ボンジョルノ)」はフランス語「bonjour(ボンジュール)」で似ている。

 「ありがとう」の「grazie(グラツィエ)」とスペイン語の「gracias(グラシアス)」など、間違ってもそれはそれで通じそうだ。 

 実際、スペイン語話者イタリア語話者は、おたがいの言葉でしゃべっても6割くらい理解できるという。

 日本語話者で、外国語を聴いて6割もわかるなどありえまい

 それくらいに近いというか、まあ元は同じ「ラテン語」なんだけど、それってずっこくない?

 「言語的距離」が、地球コーヤコーヤ星くらい離れている英語を学ばされる日本人からしたら、そんな憤りさえ、おぼえるほど。

 一昔前まで、

 

 「映画は映画館で観るのが本当の鑑賞法」

 

 という、うるさ型の映画ファンというのがいて、

 

 「ほう、『スターウォーズ』が好きなんですか。何回観ました? え? シリーズ全作品をブルーレイで? じゃあ、それはまだ、1回も観ていないということですね」

 

 なんて「カマシ」を入れてきたりきたものだが、これにならって私も、

 

 「ボクは4ヶ国語がしゃべれるよ。フランス語スペイン語イタリア語ポルトガル語がね」

 

 というヤカラには、

 

 「ほう、つまり1ヶ国語がしゃべれるわけですね」

 

 などとイヤな返しをしたいところだ。

 いや、実際この4ヶ国語しゃべれる人より、「英語しゃべれる日本人」の方がマジですごいと思います。

 それくらい、言語ってのは「近いは正義」なんだよなあということを実感。

 それゆえ、同じヨーロッパに分類されながら、英語やフランス語とまったくちがう言語であるフィンランド語にビビり、近場に日和ったわけだ。

 まあそれでも、やってみるとイタリア語もなかなかおもしろい

 てゆうか、リズムとかテンポとか、なんかオレ好みかもとか思いながら、「イオ、ソノ、トゥ、セイ」とか地味に唱える日々。

 

 (続く

 

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島崎遥香(ぱるる)のフランス語は塩対応で、スペイン語はアミーゴ!

2024年07月11日 | 海外旅行

 「これからキミたちに、スペイン語をやってもらいます」

 

 デスゲームの開幕のよう、ボイスチェンジャーを通した声でそう言ってみたいのは、不肖この私である。

 ここまでスペイン語は

 

 ローマ字読みでカンタン

 ・発音も楽勝

 ・数字も法則性がハッキリしてて使いやすい

 

 などなど様々な「できる」プレゼンをしてきたが、まだまだ、おすすめポイントは存在する。

 外国語学習のやはり大きなのひとつである動詞や、冠詞の格変化だが、これもスペイン語だとおぼえやすい。
 
 たとえばフランス語で「話す」は「parler」(パルレ)というが、その活用というのが、
 
 
 Je parle(私は話す)

 Tu parles(君は話す)

 Il/Elle parle
(彼/彼女は話す)


 Nous parlons
(私たちは話す)


 Vous parlez
(あなた/あなたたちは話す)


Ils/Elles parlent(彼ら/彼女らは話す)


 となるのだが、みなさんはどう発音しますか?
 
 「ジェ パルレ」かなあ、あとは「チュ パルレス」「イル パルレ」。

 「ノウス パルロンズ」「ヴォウス パルレズ」「イルス パルレント」かな?
 
 そうなるのは自然だが、正解というのが、
 
 
 Je parle (ジュ パルル)

 Tu parles(チュ パルル


 Il/Elle parle(イルエル パルル


 Nous parlons(ヌ パルロン


 Vous parlez(ヴ パルレ


 Ils/Elles parlent(イルエル パルル


 ぱるる多すぎや! 昔のAKBか!
 
 てゆうか、zとかsとかntとかどこ行ってん! 書いてるんやから、ちゃんと発音せえ!
 
 その一方で、われらがスペイン語にいさんは、
 
 
 yo hablo

 tú hablas 

 él
/ella/usted habla 

 nosotros
/nosotras hablamos 

 vosotros
/vosotras habláis 

 ellos
/ellas/ustedes hablan
 
 
 同じロマンス語群だから似てるんだけど、読みが全然違う
 
 上から
 
 
 ヨ アブロ

 「チュ アブラス

 「エル アブラ

 「ノソートロス アブラーモス

 「ヴォソートロス アブライス

 「エジョス アブラン
 

 
 嗚呼、やっぱりローマ字読み
 
 もちろん発音しないとか、が「」になるとか例外はあるけど、これはシンプルな規則だし、山ほど出てくるから、すぐに慣れます。
 
 それよりも、とにかく全部
 
 
 「そのまま読めばいい」
 
 
 というのが強く、「parler」と「hablar」と同じような活用なのに、圧倒的に後者の方がおぼえやすいのだ。
 
 まあ、これは私がフランス語をやってて、ロマンス語群になれていたこともあるかもしれないけど、それでもやっぱり、スペイン語のほうが圧倒的にに残る。
 
 個人的にはIls parlent苦手で……。

 どうしてもntが引っかかってしまうのだ。
 
 もちろん、なれればどうってことないんだけど、
 
 
 「あれ? ntついてるのって、発音せんでええんやんね。じゃあエル・パルル」
 
 
 とか、ほんの0.1秒程度とは言え、頭によぎることがあると本当にノイズなのだ。
 
 その意味でもホント、スペイン語は簡単というか、「親しみやすい」のかもしれない。
 
 とにかくハードル低いという意味で、仲良くなりやすいというか。
 
 いわば、男にとってフランス語が「女友達」だとすれば、スペイン語は「男友達」。
 
 いくら仲良くても、異性相手だと多少は身なりや言葉に気を使うけど、同性同士だとざっくばらんというか。
 
 ちょっとぐらいでも「そんなん、全然オッケーやでー」と、ゆるしてくれそうな距離感。
 
 そのアミーゴ! な感じが、理屈以上にスペイン語を勉強しやすい理由なのかもしれない。
 
 少なくとも私は、一番ストレスなく勉強できたのはスペイン語です。
 
 これ本当。ぜひお試しあれ。

 

 (イタリア語編に続く)

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君よ知るやローマ字読みの数字(ただしスペイン語)

2024年07月10日 | 海外旅行

 「小僧ども、スペイン語をやれ!」
 
 

 「やり直し語学」にハマっている私が、北方謙三試みの地平線』のごとく、いいきったのは前回のお話。

 
 
 ローマ字読みでいいから楽勝
 
 ・発音日本語共通してるからへーこいてぷー。

 ・数字もややこしくなくてありがたい
 
 
 ということだが、今回スペイン語をやってみて、もうひとつ気づいたことがある。
 
 それは読みと発音が簡単だと、単語や活用がおぼえやすい
 
 英語の場合とかだと、
 
 
 wrong(ロング)」
 
 「knee(ニー)」
 
 
 みたいに、スペルなのはお約束として、他にも例を挙げるとフランス語数字とか。
 
 
 un (アン)

 deux (ドゥ)

 trois
(トロワ)


 quatre
(キャトル)


 cinq
(サンク)


 six
(シス)


 sept (セット)

 huit
(ユイット)


 neuf
(ヌフ)


 dix
(ディス)


 むずかしいわけではないが、少しずつ違和感もある。
 
 「un」は「ウン」やないんや。
 
 「ドゥークス」「トロイス」「セップト」って読んでまいそう。
 
 「eu」で「」かあ。「six」やったら、もうそれは「シックス」でええやん!
 
 なんて微妙に引っかかり、そのかすかなブレで、すっと入ってきにくい。
 
 これがスペイン語だと、
 
 
 uno (ウノ)

 dos (ドス)

 tres
(トレス)


 cuatro
(クアトロ)


 cinco
(シンコ)


 seis
(セイス)


 siete
(シエテ)


 ocho
(オチョ)


 nueve
(ヌエベ)


 diez
(ディエス)


 出たぜ、必殺ローマ字読み
 
 もちろん「cho」で「チョ」とか「z」が「」とかあるけど、これも発音が日本語っぽいから、そんな違和感なくおぼえられます。
 
 この「トゲ」みたいなものがあるかないかが、実は記憶に直結するのは発見だった。
 
 とにかく、「読み」「発音」に意識をうばわれないと、それだけで「おぼえること」に特化できるし、目や耳にも残りやすい。

 スペイン語が英語やフランス語とくらべて簡単(に感じる)のは、

 

 「ノイズが少ないから暗記もスムーズ」

 

 なことは大きいかもしれない。

 またスペイン語の数字で言えば、11から15までは

 

 once(11)

 doce(12)

 trece(13)

 catorce(14)

 quince(15)

 

 これは暗記が必要だが、それ以降の数字はy(英語のand)で数字をつなぐだけと、いたってシンプル。

 

diecinuevodiez y nuevo19

veintiunoveinte y uno21

 

 これがドイツ語だと、法則自体は同じだけど、

 

 neunundneunzigneun und neunzig 9099) 

 

 みたいに1の位と10の位がになってややこしい。

 フランス語いたっては、

 

 soixante-dix601070

 quatre-vingts×2080

 quatre-vingt-dix×201090

 

 とか気の狂ったような表記をするのだ。

 なんでも昔、10進法20進法か、そんなのを使ってた名残らしいけど、これはホンマにめんどくさい。

 もっとも、これには日本語

 

 「1個を《ひとつ》ってなに?」

 「20日を《はつか》とか頭イカれてるのか?」

 

 なんて反撃されるわけですが。

 実際、私も日本人なのに「ようか」と「はつか」が苦手です。

 その点、スペイン語数字発音も、スペルも、表記の仕方もすべてがクリアに入ってくる。

 これはもう、やらない手はないでヤンスね!

 

 (続く

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スペイン語を学ぶ者、汝の名は日本語話者なり

2024年07月09日 | 海外旅行

 「キミィ、スペイン語をやりたまえ!」
 

 
 「やり直し語学」にハマッている私が、マス大山のごとく、そういいきったのは前回のお話。

 ここに発動された「ドルネシア作戦」によれば、その理由は

 

 「ローマ字読みでいいから楽勝ッス

 

 ということで、スタートの取っつきやすさがいいから。 
 
 それだけでなく、スペイン語は発音なのが良い。
 
 口に出してみて、それが相手に通じるかどうかは、外国語を学ぶ上でなかなかに大きなハードル。
 
 英語では母音12個くらいあって、組み合わせによっては20個を超えるという。
 
 中国語四声とか、フランス語鼻母音とか、アラビア語の「h」とか、オランダ語の「g」とか、日本語に無い敵が出てくると、とたんに大苦戦になるのだ。
 
 その点、スペイン語は母音が日本語と共通しており、しかも日本語の特徴である
 
 
 「子音母音
 
 
 の構造で母音しっかりと発音するところも似ているから、カンどころをつかみやすい。
 
 しかも、アクセントにもクセがないのも、ありがたい。
 
 たとえば英語の「fantastic」は日本語読みで「ファンタスティック」と平板に発音しても通じない。
 
 ファン「」スティックと、ここにアクセントがないとネイティブにはなんのこっちゃらしいのだが、その点スペイン語は、

 

 「ふぁんたすてぃこぉ」

 

 なーんも考えず、能天気に発音して全然OK
 
 
 「あみーごぉ」
 
 「りすとらんてぇ」
 
 「ちょこらーてぇ」
 
 
 とかとか、いわゆる「日本語英語」のノリで「日本語スペイン語」でよい。
 
 マジ、これで通じます。
 
 語学の大きな壁である「発音」が、めっちゃサクサク。
 
 そして、スペルのまま読めるということは、ライティングもまたスムーズということ。
 
 英語やフランス語でメッセージを書くとなると、「though」のアルファベットの順番がわからなかったり(ヒドイ単語だよな)。

 「ghoti」の読み方とか、北村薫先生もネタにされていた
 
 


 「受験を終えると、《パハップス》の綴りがaかerかわからなくなった」(正解は「perhaps」)



 
 
 とかとか、いちいち調べないといけない。
 
 その一方でスペイン語なら、
 
 
 「ぶえのす・でぃあす」
 
 「¿で・どんで・えれす?」
 
 「むい、びえん!」
 
 
 これ全部、ローマ字で書けば正解なのだから痛快ではないですか(「Buenos días」「¿De dónde eres?」「muy bien」)。
  
 しかも、アクセントもそんなに気にしなくていい。スゲーぜ、スペイン語!
 
 そんなわけで、私のような抜け作日本語話者には、本当にありがたいスペイン語。
 
 これはもう、やならきゃハドソン(古いな)

 

 (続く
 

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日本人には「スペイン語」が一番合っているというお話

2024年07月08日 | 海外旅行

 スペイン語をやるのがよいぞよ」
 
 
 卑弥呼さまのご信託のごとく、そうハッキリと断言したのは不肖このであった。
 
 2年程前、なぜか語学熱が学生時代以来に再燃し、あれこれと外国語を学んでいる私。
 
 といっても、1日15分程度だけど、大西泰斗先生のNHKラジオ英会話を聴いたり、デュオリンゴドロップと言ったアプリに、各種YouTubeを見たりしてコツコツ学ぶ日々。

 ここまで、英語フランス語ドイツ語(これは学生時代の復習)、スペイン語ポルトガル語と進んで現在トルコ語に進出しているところ。
 
 もちろんこの程度の勉強量で「マスターした」というレベルにはならないが、それでも基本単語文法を、だいたいくらいでも押さえておけば、旅行したり簡単な会話をしたりするくらいには使えるもの。
 
 具体的には「旅の会話集」みたいな本とかサイトを見て、意味が理解できたりフレーズが口について出てくればそれで充分。
 
 


 I'm going to shave one eyebrow and live in the mountains. 
 (片方の眉を剃って山にこもります)


 Eu usei uma máscara de ferro até os 17 anos.
  (17歳まで鉄の仮面を被っていました。)


 È un buon allenamento fare lo suburi con una katana.
 (日本刀で素振りをすると良いでしょう)


 

 くらいなら意味を取れるのだから、なかなかなものではないか。
 
 つまるところ、海外までの道を聞いたり、現地語メニュー看板を読めるだけでも役に立つのだから、こんなんでもバカにならないのだ。
 
 こんなことをやっていると、中には興味を持ってくれる人もいて、
 
 
 「そーなんやー、じゃあオレもちょっと、外国語やってみようかなあ」
 
 
 こうなると続くのは、
 
 
 「で、どの国の言葉がオススメ?」
 
 
 これがですねえ、マジで断言できます。
 
 
 「日本人は、とりあえずスペイン語やっとけ」
 
 
 もちろん「仕事の役に立つ」「周囲へのカマシになる」という意味なら「英語一択」である。
 
 ここに関してはインターネットの普及で、われわれ「チーム第2外国語」もいかんともしがたいが、それ以外の外国語をやってみたいなら、私がやった中ではスペイン語が一番オススメ。
 
 理由としては、まず読み方ラク
 
 スペイン語の(イタリア語、ドイツ語も)大きな特徴はスペルを「ローマ字読み」で読めること。
 
 これが英単語となると、
 
 


 house
 
 Island
  
 knife
 
 doubt
 
 Wednesday 



 
 
 見事に初見殺しが並ぶことに。
 
 一応、専門的に掘っていけば、発音の法則性のようなものはあるらしいけど、基本的には「そういうもん」として丸憶えしないといけない。
 
 これが、案外とストレスなんですね。
 
 その点、スペイン語は
 
 


 Gato「ガト」 (猫)
 
 Grande「グランデ」(大きい)
 
 Nuevo「ヌエヴォ」(新しい)
 
 Bonito「ボニート」(かわいい)
 
 Escuela「エスクエラ」(学校)



 
 
 そのまま読めばいい。
 
 これなら私のような軽石頭でもカンタンに読める。なんて楽な。

 そういえば、大学生のころ第二外国語を選択するとき、圧倒的に支持されていたのがスペイン語中国語だった。

 なんでもある大学には

 

 フランス語を取るバカ、中国語(orスペイン語)を落とすバカ」

 

 という言葉があったというのだから、いかに日本人向けかわかろうというもの。 

 もちろん、深く掘っていくと「過去形」におぼえることが多いとか色々出ては来るけど、とにかくスタートダッシュが断然早い。

 そんな入口からウェルカムなスペイン語は、私の体感でも、とってもオススメなのです。 

 

 (続く

 

 

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トルコ語と日本語の語順は同じだけど、英語のせいで大混乱の巻

2024年07月01日 | 海外旅行

 トルコ語苦戦している。

 ということで、前回は

 

 「英語とドイツ語」

 「フランス語とスペイン語」

 

 のような言語的姻戚関係がないため、土語単語がおぼえられないという話をした。

 トルコ語と日本語は語順が同じなど、なにかと共通点が多いはずだが、早くも暗礁に乗り上げてしまい無念である。

 そこに、さらなる難敵がおそいかかってきて、ますますパニックになるのは、まさにその「語順」。
 
 というと、おいおいさっきはトルコ語と日本語とは語順が同じだから学びやすいと言っていたではないか。
 
 そうつっこまれそうだが、そこが逆になのだ。
 
 たしかにトルコ語は日本語と似ていて、たとえば「私は水を飲む」だと、
 
 


 Ben su içiyorum.



 
 
 Benは「」で、suは「」。
 
 içiyorumは「飲む」だから、「私は水を飲む」で日本語同じ並び。
 
 英語だと「I drink water」で「私は飲む水を」とひっくり返るから、そりゃどう見たってトルコ語の方が自然なのだ。
 
 ところがどっこい、日本人は哀しいかな、なぜか第一外国語が強制的に英語である。
 
 なので「外国語学習」というと、どうしても「英語」がベースになってしまい、このせいで逆に
 
 
 「外国語が日本語と同じ語順」
 
 
 この本来なら親切設計なはずの文法が、むしろ違和感を感じるというパラドックスが生じるのだ。
 
 つまり、フラットな目で見れば、
 
 
 「私は水を飲む」
 ↓
 「Ben su içiyorum.」
 ↓
 「同じやん!」
 
 
 となるのだが、これが、
 
 
 「私は水を飲む」
  ↓
 「I drink water」
  ↓
 「Ben su içiyorum.」
  ↓
 「あれ? 英語と語順が違う。なんか変!」
 
 
 という「ねじれ現象」を引き起こしてしまうのだ。
 
 ましてや私は大学受験で英語をやり、大学ではドイツ語を専攻し、今ではフランス語とスペイン語をやるという「インドヨーロッパ語族」野郎なので、ますますそこに拍車がかかる。
 
 そう、私はここまでフランス語とスペイン語はわりとスムーズに勉強できたのだが、それは英語やドイツ語の知識が、同じヨーロッパ系言語として、そこそこ役に立っていたせいなのだ。
 
 スポーツで言えば、サッカーやってたヤツがラグビーとか。

 バスケやっててハンドボールとか、クリケットから野球とか。
 
 そういった

 

 「経験はないけど、にやったことが生きる」

 

 というジャンルで戦っていたから、そんなにストレスがなかった。
 
 ましてや、スペイン語とポルトガル語なんて「硬式テニス軟式テニス」くらいの差だしなあ。
 
 そこをドーンと

 

 「棒高跳び出身者がチェスボクシング

 

 みたいな異郷の地に連れていかれた感覚。
 
 そのせいで、見た目以上に、とっつきが悪くなってしまっているのだ。
 
 ただこれは、がそうなだけで、逆に言えばヨーロッパ系言語にとらわれない柔軟な人には、案外そんなことないのかもしれない。
 
 実際、やってみた感覚ではトルコ語と日本語は近いところもあるし、少なくとも言語距離が相当離れている英語よりは、客観的に見ればかなり接しやすいのは確か。
 
 なんで、むしろ
 
 
 「英語は苦手だったなあ」
 
 「ドイツ語とかフランス語、第二外国語でやったけど全然おぼえてないや」
 
 
 という「偏見」のないピュアな状態の方にとっては、トルコ語はものすごくオススメの言語なのかもしれません。

 

 

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トルコ語=日本語話者には簡単という説について

2024年06月29日 | 海外旅行

 トルコ語苦戦している。
 
 2年程前から私は、いろんな語学のさわりの部分だけを学ぶということをやっている。
 
 日本人と言えば「外国語=英語」というイメージだけど、実際はに旅行したときなどハイレベルな英語よりも、
 
 
 「中1レベルの現地語
 
 
 こっちのほうが、よほど使えることを何度も経験したからだ。
 
 なので、そこでは「th」の「」や、「明るいL」と「暗いL」を発音しわけるよりも、
 
 
 「台湾華語の【ありがとう】」
 
 「タイ語の【パクチー抜きで】」
 
  
 とかの方が、よほど実用的なのだ。
 
 そこでここに発動された「シュリーマン作戦」により、私は世界のいろんな国の「基礎的な部分」だけにしぼって学習。
 
 ここまで、
 
 
 フランス語
 
 スペイン語
 
 ドイツ語(これは学生時代の復習)
 
 ポルトガル語
 
 
 をクリアし、マルチリンガルとして名をはせている。

 と言っても、1日に15分くらいアプリで遊んだり、YouTube講座をダラダラ見たりするくらいだが、そんなものでも続けていると、

 


 Comme on peut s'y attendre de Gog, il n'a pas subi de dégâts.
 (さすがゴッグだ、なんともないぜ!

 

 Der echte Inugami Akira hat den Autor besucht.
 (本物の犬神明が訪ねてきました)

 

 Ultraman aconsejó: 'En los días soleados, airea las mantas'.
 (「晴れた日は布団を干せ」とウルトラマンは助言した)


 

 くらいなら理解できるのだから、なかなかなものではないか。

 根をつめることなく「飽きたら次へ」がルールだから、そろそろ別のやるかなーと、選んだのがトルコ語であった。
 
 トルコ語は「テュルク系」の言語で、アゼルバイジャンウイグルキルギスあたりの言葉に似ていると言われる。
 
 トルコは高橋由佳利さんの『トルコで私も考えた』の大ファンだし、実際に旅行したらオールタイムベスト級のいいところ。
 
 ヨーロッパ系以外の言語にも興味があったし、なによりトルコ語はかつて、
 
 
 「日本語とトルコ語は起源が同じ」
 
 
 という説が長くささやかれたほど、似ている言語なのだ。
 
 残念ながらこの、
 
 
 「日本語=アルタイ語族」
 
 
 という説は現在では否定されてしまったが、同じ膠着語に所属し、語順が同じとかいろいろと共通点はある。
 
 単語にしても、
 
 


 iyi(イイ)=いい(良い)
 
 yamaç(ヤマチュ)=山地
 
 yakmak(ヤクマク)=焼く



 
 
 などなど、発音と意味が似ていたり、
 
 


 クスクス(日本語と同じく「クスクス」笑うという使い方)
 
 「ガルガラ(やはり同じく、うがいなどの「ガラガラ」という音)



 
 
 といった共通のオノマトペがあったりと、たとえ血縁(?)はなくとも、かなり親しみやすいのは確かなのだ。
 
 そんなトルコ語となれば、きっと学習はサクサク進むはず。
 
 フランス語の多すぎる母音や、ドイツ語の格変化ように、つっかえることもないだろうと思いきや、あにはからんや。
 
 トルコ語、スタートからつまずきっぱなしであった。
 
 理由は単純で、まず単語がおぼえられない。
 
 というと、それはフランス語やドイツ語でも同じではないかと言われそうだが、これがそうでもない。
 
 それこそフランス語やドイツ語は、日本人になじみのある言語ではないが、これらはわれわれが一応は勉強した英語仲間
 
 ドイツ語は同じ「ゲルマン語派」に属して兄弟みたいなものだし、フランス語はノルマンコンクエストなどの影響で、英語の語彙に多大な影響をあたえている。
 
 なので、初見でも結構、語彙や文法の類推がきくし、それがフックになって暗記の助けにもなる。
 
 たとえば、ドイツ語で「息子」は「Sohn」で「娘」は「Tochter」。
 
 それぞれ英語の「son」「daughter」と似ている。
 
 「お父さん」は「Vater」「お母さん」は「Mutter」で、それぞれ「father」「mother」っぽい。
 
 というか元は同じ言葉で、距離が離れるごとに「伝言ゲーム」みたいな形でくずれていくようなもんだけど、これだと結構おぼえやすいと思いませんか?
 
 発音すると「ファーター」と「ファーザー」。「ドーター」と「トホター」とか、ますます近しく感じる。
 
 フランス語に至っては、英語の語彙の6割近くがフランス語(とその元ネタのラテン語)から借用したもので、
 
 
 


 dinner(仏・dîner
 
 mountain(仏・Montagne
 
 flower(仏・fleur
 
 blue(仏・bleu



 
 
 などなど、フランス語の単語なくして英語が成り立たないほど、いただいており、やはりつながりは深い。
 
 さらにいえば、そのフランス語と共通の「」(ラテン語)を持つスペイン語イタリア語では、
 
 


 「仏・facile

 「西・fácil

 「伊・facile

 (英語のeasy


 
 「仏・difficile

 「西・difícil

 「伊・difficile

 (英語のdifficult



 
 
  などなど「まんまやん!」という単語が山盛りで、どんどん楽になる。
 
  もっとも、あまりに似すぎると
 
 
  「あれ? difficileって綴りやと、フランス語とスペイン語とどっちやったっけ?」
  
 
  なんて混乱しがちですが。
 
  ところがどっこい、それとくらべると、ヨーロッパ系言語とつながりのないトルコ語は、そういうリンクがない状態。
 
  それを続けざまに投げられても、ちっとも頭に入ってこないのだ。
 
  まあ、これはこっちがオジサ……シブい壮年の紳士になって記憶力が落ちたせいもあるかもしれないが、
 
 


 Merhaba(こんにちは)
 
 Selam(「こんにちは」のカジュアル版)



 
 
 くらいならまだしも、
 
 


 İyi akşamlar(こんばんは)
 
 Görüşürüz(またね)
 
 Nasılsınız(お元気ですか?) 
   
 Tanıştığıma memnun oldum(はじめまして)



 
 
 とかとか、とっかかりがなさすぎて、どんどん脳をスルーしていく。
 
 母音が多いというのも、日本人に発音こそしやすいが、単語の字数が増えて目がチカチカするのもあるかもしれない。

 ということで、現在の私はトルコ語の「ありがとう」(Teşekkür ederim)がおぼえられなくて大苦戦中。

 マジでムズイなー、どないしたもんでしょ?

 

 (トルコ語の語順編に続く)

 

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ポルトガル語とスペイン語ってホントに似てるの? その2

2024年06月04日 | 海外旅行

 前回の続き。

 

 スペイン語ポルトガル語は、日本語の標準語関西弁ほどの差しかない」

 

 子供のころ読んだ『キャプテン翼』にそんなシーンが出てきて積年のだったが、今回少しスペイン語を学んだところで、それを検証するチャンスを得た。

 

 

 

 


 

 

 島国であり、また言語学的にも世界から孤立している日本語話者からすると、ちがう言語なのに通じるというのがピンとこないが、世界には、


 
 「違う分類はされるけど、中身は結構同じやん」
 
 
 という言葉が結構ある。
 
 では、スペイン語とポルトガル語はどうなのか。
 
 少し専門的な話をすれば、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語ルーマニア語あたりは言語学的には、

 

 「ロマンス語群

 

 というところに所属。
 
 ローマ帝国公用語で、中世ヨーロッパではインテリの共通語でもあったラテン語から派生したもので、その方言とも言えるもの。
 
 いわば兄弟みたいなもので、語彙動詞の活用など相当に共通点が多いのだ。
 
 で、件のスペイン語とポルトガル語がどれだけ似ているのか見てみると、これはねえ、たしかにと納得できるところはある。
 
 具体的に言うと、語彙が近い。


 


 casa(家)」
 
 「mesa(テーブル)」
 
 「hora(時間)」
 
 「mar(海)」
 
 「flor(花)」



 
 とか、スペルがまったく同じものも多ければ(発音は微妙に違ってたりしますが)、

 


 si/sim(はい)」
 
 「o/ou(または)」

 「noche/noiti(夜)」
 
 「ciudad/cidade(都市)」

 「dinero/dinheiro (お金)」


 
 
 など、ちょっと違うだけで、簡単に類推できるものも山ほど。

 英語で「I drink water every day」をそれぞれ訳すと、
 
 


 Yo bebo agua todos los días.(スペイン語)
 
 Eu bebo água todos os dias.(ポルトガル語)



 
 
 かなり似ている。というかほぼ同じだ。
 
 他にも、「This is my book」だと、
 
  


 Este es mi libro.(スペイン語)
 
 Este é o meu livro.(ポルトガル語)


 

 文法面でも、「食べる」という意味の「comer」の活用が、

 


 スペイン語

 yo como (わたしは食べる)

 tú comes(あなたは食べる)

 él/ela come(彼は・彼女は食べる)

 nosotros comemos(わたしたちは食べる)

 vosotros coméis(あなたたちは食べる)

 ellos/ellas comen(彼らは・彼女らは食べる)


  ポルトガル語
 
 eu como (わたしは食べる)

 tu comes(あなたは食べる)

 ele/ela/você come(彼は・彼女は食べる)

 nós comemos(わたしたちは食べる)

 vós comeis(あなたたちは食べる)

 eles/elas/vocês comem(彼らは・彼女らは食べる)


 


 同じや

 てか、書き写しながらスペイン語のところに「eles」って書いちゃったよ。ややこしいなあ!
 
 なーるほど。たしかに、これは通じるはずだ。
 
 もちろん、


 


 「graciasobrigado(ありがとう)
 
 「mariposaborboleta(蝶)



 
 
 みたいな似ても似つかない単語もあるし、発音微妙に違うし、こまかい差異も色々ある。
 
 けど、やっぱり似てるというか、基本構造が同じなので、スペイン語やったら語彙をそのまま置き換えるだけで、ほとんどポルトガル語も話せるようなものなわけだ。
 
 ホント方言だよなあ。
 
 


 「言ってるじゃん」(関東風)
 
 「ゆうてるやん」(大阪弁)
 
 「ゆーとーやん」(兵庫弁)



 
 
 くらいの差?

 それとも、落語を聞いたときの感じかしら。

 

 「なるほど、そらホン大変や」
 
 「アンタ、しょうもないことばっかり言うて、なぶってんねやないで」
 
 「そんなムチャするから、全部わやなってもうたがな」

 
 
 とかとか、「ホン」「なぶる」「わや」がわからなくても、ニュアンスは十分伝わったりする(「本当に」「からかう」「ダメにする」くらいの意味)。
 
 少なくとも、大阪人の私が本気の沖縄弁津軽弁を理解するよりは、近いんじゃないかなあ。
 
 そう言えば昔、雑誌『旅行人』の編集長で旅行作家でもあった鹿児島出身の蔵前仁一さんは、
 
 

 「ボクは日本語と英語が少しと、あとサウス・ジャパニーズ語が話せる」 

 


 という冗談をおっしゃっていた。
 
 ここで蔵前さんが言いたいのは、単に鹿児島弁を英語風に言い換えたところでなく、「言語」と「方言」というモノの曖昧性や、その差異のおもしろさだ。
 
 スペイン人はポルトガル人の言うことを8割くらいは理解できるらしいが、たぶん多くの日本人は、日本語であるはずの鹿児島弁を聞いてもリスニングできないだろう。
 
 だったら「言語」と「方言」ってなにが違うんだろう。
 
 そういうテーマをはらんでいて、考えるだに楽しい「サウスジャパニーズ語」問題なのだった。

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ポルトガル語とスペイン語ってホントに似てるの?

2024年06月03日 | 海外旅行

 ポルトガル語を学習中である。
 
 ここ数年、スキマ時間に外国語をやることにハマっており「1日15分勉強」で

 

 英語

 フランス語

 ドイツ語

 スペイン語

 

 この4つをマスター(中1レベル)してきたペンタリンガルの私。

 そんな程度の勉強では、たいして役に立たないのではと思われそうだが、これくらいでも、

 


 He can hit a home run with a bunt.
(彼はバントでホームランを打つことができます)

 

 Le gardien de but français n'a jamais touché le ballon.
 (フランスのゴールキーパーは一度もボールにさわれませんでした)

 

 Mein Freund ist vom Zaun gefallen, also habe ich es gefilmt und verkauft.
 (友だちが柵から落下したので、撮影して売却する)


 

 くらいなら意味を取れるのだから、そうそう馬鹿にもできない。

 なかなかに順調な進撃で、次はアラビア語だと意気ごんでいたところ、なんと
 
 
 アラビア文字がおぼえられない
 
 
 という、テニスで言えばラケットにボールが当たってくれないレベルな挫折を味わう羽目に。
 
 我ながら情けないが、40代になると記憶力がスコンと抜けるので、しょうがない面もある(マジなのよ)。
 
 ということで、ここはプランBに移行だと、ポルトガル語に転進することにしたのだ。
 
 ここまでの英・独・仏・西はメジャー言語だが、ここで急にポルトガル語という地味なところへ。
 
 特にポルトガルやブラジルに縁があるわけでもないのに(ポルトガルは旅して、いいところでしたが)なぜポル語なのかと問うならば、これが子供のころからの積年のを解くため。
 
 曰く、
 
 
 スペイン語とポルトガル語は、標準語関西弁くらいの差しかない」
 
 
 子供のころ読んだサッカー漫画の名作『キャプテン翼』の中で、そういう豆知識が披露されていたのだ。
 
 ブラジル留学をひかえてポルトガル語を学ぶ主人公大空翼君が、アルゼンチンの天才ファンディアス選手に話しかけるシーンがある。

 


 
 
 
 
 
 


 
 これを見たとき、
 
 
 「ホンマに、そんなことあるんかあ?」
 
 
 不思議に思ったもの。
 
 まあ、子供のころで外国語のことなどよくわからないし、そもそも日本語という言語学的にも孤立している言語を持つ感覚では
 
 
 「外国語だけど、なんとなくわかる」
 
 
 なんて言葉があるのにピンとこないのだ。

 しかしこれが、世界には探せばたくさんあって、有名なところではセルビア語クロアチア語

 この2つはセルビア語がキリル文字、クロアチア語がラテン文字(ローマ字)を使う以外、ほとんど同じなのだという。

 実際、外国語学習者におなじみの白水社エクスプレス」シリーズでは、「セルビアクロアチア語」と1冊にまとめられている。

 まあ、本来なら「同じ言語」なのを民族的アイデンティティのため、
 
 
 「アイツらと一緒にせんとって! 嫌いやねんから!」
 
 
 と言って無理くり別物に仕上げたようなもんだから、似てるのは当たり前なんですが。

 しかし、歴史的にエグイほど憎み合い、殺し合ってきたセルビア人とクロアチア人が、意思の疎通はスムースというのは大いなる皮肉であるなあ。

 そんな例もあるので、この謎が気にはなっていたんだけど、なんせスペイン語なんてやる機会がないものだから放っておいたら、それから30年くらいたって、「お」となったわけだ。
 
 今なら、検証できるやん。

 ということで、ここにスペイン・ポルトガル比較文化計画、その名も「ルイーゼロッテ作戦」を始動。

 ポルトガル語をしゃべりたいとかいうよりも、ほとんど実験感覚で、はじめてみたわけだ。
 
 で、これが、なるほどーと感じるところ多々で非常に興味深いものだった。

 

  (続く

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フスハーかアンミーヤか、それが問題だ

2024年05月28日 | 海外旅行

 アラビア語激ムズである。

 前回大阪大学でアラビア語を勉強していた、元奨励会三段だった石川泰さんによる、「アラビア語が難しすぎる4つの理由」から、

 

 ・動詞の活用が多すぎ

 ・母音が書かれてない

 ・それのおかげで辞書が引けない

 

 というを紹介したが、これを見るだけでも、そのキビシさがわかる。

 とくに辞書を使えないのは言語学習には致命的ではないか。

 いわば、将棋を指していて形勢が悪くなったとき、トイレでこっそりスマホAIに逆転の妙手を教えてもらうことが、できないようなものである(←最悪の例えだよ)。

 アラビア語の壁はまだまだあって、トドメがこれ。 

 


 4・「口語」と「文語」がまったくの別物
 
 アラビア語は「フスハー」「アンミーヤ」という2つのものに分かれている。
 
 フスハーがいわゆる「文語」とされるもの。
 
 イスラームの経典「クルアーン」(コーラン)が書かれている古典アラビア語をベースにしており、ニュース文芸作品などフォーマルな言語とされるが、一般では基本的には使われない
 
 一方のアンミーヤはアラビア語話者が一般的に使っている、くだけた言語。
 
 アラビア語圏と言えば、イエメンから西モロッコまで広く、方言も豊富でエジプト方言(映画やドラマが強いらしい)やレバノン方言が有名だそうな。
 
 つまりは、本格的にやるなら2種類の言葉をマスターしないといけないわけ。

 それはムリやろ、とひとつにしぼっても、これまたハードルが高い。
 
 フスハーは古典だけあって難解だし、日本人が『古今和歌集』『平家物語』みたいなノリでしゃべらないよう、一般人はほぼ使わないので、実用性は低い。
 
 ならアンミーヤをやるかといえば、そもそも日本でアラビア語の教材と言えば、ほとんどがフスハーのもので、学び方がわからない。

 しかもアラビア人は、アンミーヤを習うとなぜか、

 


 「なぜフスハーをやらないんだ」


 

 キレてくるという。

 アラビア人の中にはフスハーできない人も全然いるのに、やはりなぜかフスハーのゴリ押し

 なんたる不条理

 そのを突破してアンミーヤを学ぼうにも、

 

 「じゃあ、どこのをやるの?」

 

 先ほども言ったように、アンミーヤはアンミーヤで今度は一枚岩ではなく、イエメンからモロッコまでアラビア語圏で、それぞれの「方言」がある。

 その山のようにある、リビアとかシリアとかの「○○アラビア語」から、どれを学べばいいというのか。

 一般的には「エジプト方言」がいいと聞くけど、これは結構ガラッパチというか、日本で言う「江戸っ子言葉」みたいなノリらしく、

 

 「てめえ、こちとらイスラームの深い歴史を学ぶためにアラビア語をやってやったぜ、こんちくしょうめ。クルアーンの深い文言に、オマル・ハイヤームのイカした詩なんざあ、もう感動で涙がちょちょぎれるってもんだぜ、べらぼうめ」

 

 詩的な美しさを誇るアラビア語のはずなのに、妙にいなせな感じになってしまう恐れもある。

 うーむ、これじゃまるで、大阪人が使えもしない江戸言葉を使おうとする、上方落語の『江戸荒物』やなあ。

 これだけの壁というか、次から次へと強力な敵が現れるアラビア語はやはり難物であり、つまるところ私の頭脳と根気でもってすれば、こういうことになろう。

 
 
 
 
 
 

 


(石川泰さんのアラビア語動画はこちら

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