前世紀後半の話だが、上海の街角で花屋を見る事は稀だった。親しい中国人に聞くと、生の花は枯れてしまうから買うのがもったいないという返事を複数の上海人から聞いた。つまり生の花を買う人が少ないので店を出しても利益が出ないので店が少なかったという事になる。当時、上海の色々な家に招かれたが、家の中にある花は全部造花でありどれも埃が積もり積もっていた。その後、徐々に豊かになってきて普通に花が売れるようになったのは、ペットとして犬や猫を飼いだした時期と重なる。
4年ほど前に放映されたNHKの土曜ドラマ「上海タイフーン」でも花屋が舞台になっていたが、あのストーリーはリアリティのある話だった。今はそれにくわえて、店舗契約更新時の家賃の高騰が経営者の足を引っ張っているようだ。
日本人経営で、お勧めの花屋が太原路8弄にあります。店の名前は、「PRIMA」。ドイツで経験を積んだ女性で、繊細なセンスの持ち主です。以前、TVのCM撮影でお世話になり、私の自宅のプランターも彼女に作ってもらいました。店の住所と同じで太っ腹な性格ですが、花のアレンジはすばらしいです。
上の写真は、その花屋ではありません。
キャノンFD50mm f1.4