菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

久しぶりに、内田康夫本「長野殺人事件」を読む

2019年12月30日 15時26分19秒 | 日々の雑感
 今日は朝から寒い雨。出かけることはあきらめて、久しぶりに読書三昧であった。
 内田康夫著「長野殺人事件」を一気に読んだ。
 この本は、長野県で、作家の田中康夫知事が誕生し、再選を目指す選挙戦を背景に、長野オリンピック(1988年)の招致の際に、十数億円ものばらまいた事件があり、そのときの資料を「焼却処分」してしまった事件を関連し、物語を形成している。

 実は、焼却処分したはずの証拠文書を隠し持っている人物をめぐり、いろいろな殺人事件が起こる。「脱ダム宣言」をして、あれだけ期待をされた田中康夫知事が、地元の保守勢力の粘り強さに、ついには抗しきれず、敗れてしまう政治背景なども描写されていて、政治読み物としても優れていると思わせる。

 あれだけ田中康夫知事を想像させる人物(腹がでた目がギョロッとした知事)と書いているのは、本人の了解を取っているのか、作家仲間の暗黙の了解があるのか、知りたいところである。

 また、内田康夫氏のデビュー作は、浅見光彦が主人公ではなく、「死者の木霊」の信濃のコロンボ・竹村警部です。長野が舞台ですから、内田康夫氏の自宅は軽井沢ですから、長野の描写は手慣れたものです。
 途中から、浅見光彦も登場し、竹村警部もと協力し、事件を解決します。

 本の汚れが目立たないほどきれいな本であった(内田本は読まれすぎていて、汚れていたり、本が崩れたりしている)ので、面白くないと思っていたが、久しぶりに面白い本であった。


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