菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

福島県矢祭町「もったいない図書館」を再び訪れて

2016年08月06日 08時06分34秒 | 議員活動
 北茨城市を午前11時にでて、矢祭町に向かいました。そのまま横断すれば、距離的には近いのですが、狭い道では、すれ違いが心配です。そういうわけで、いったん高萩市にでて、常陸太田市の折橋(旧里美村の里美高校があったところ)にでて、349号線を北上します。
 
 私は、北茨城市、常陸太田市、大子町にも選挙の応援で来ていますから、なつかしい景色が目に移ります。
 矢祭町にも「合併しない宣言」をしたころ町役場を訪問し、当時の根本町長にもあっていますし、さらには、「もったいない図書館」が開館したてのころ、奥さんと一緒に訪問し、ここでの資料をもとに岩瀬町議会で奥さんが一般質問しています。
 また、この訪問で知り合いった当時の教育長・高信由美子さん(はじめて会った時は議会事務局勤務)とは賀状の交換もするようになりました。

 そんなわけで、今回の訪問は、なつかしいものでした。

 この図書館は、水郡線東館駅(大子駅から2つめの駅)のすぐわきに公民館と並んで建っています。
 国道118号線の反対側には、庁舎があります。矢祭町は人口6000人足らず小さな町なのです。そこの蔵書46万冊の「もったいない図書館」があるのです。

 矢祭もったいない図書館の概要

 開架一般閲覧室 432㎡
 閉架書庫棟1階 373㎡
      2階 272㎡

 事業費  3億3500万円
      (武道館を改修)
 開館  2007年1月

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 ここでびっくりするのは、閲覧室より閉架書庫のほうが面積が大きいことです。閉架書庫を見学しましたが、同じ名前の本が、10数冊も並んでいる様子を見ますと、「もったいないなあ」とも思うのですが・・・・・・・・。この本を今後どのようにするのでしょうか。でも、本も46万冊も目の前にしますと、「片っ端から読んでやろう」という読書意欲も衰えてきますね。本は、適度に、読んでみたくなるように並べることが大事なんですね。

 私が感じたこの図書館の特徴は、5つです。

 1つは、本の整理を含めて、ボランティア中心で、つまり住民参加型でやってきたことです。その方々に、「指定管理を依頼」していたことです。普通の指定管理者制度というのは、「つたや」などの民間団体に依頼するのですが、ここはボランティア団体に依頼していたのです。そのボランティア団体が高齢化したので、今年4月から町の運営に戻したとのことでした。図書館担当者は3名ということでした。

 2つは、「子ども司書制度」です。
 「子ども司書講座」を開講し、所定の講座を受け「子ども司書」に認定されます。毎年、10名前後の子ども司書が生まれています。

 3つは、「手づくり絵本コンクール」事業です。毎年、子どもさんから「手づくり絵本」を募集し、優秀なものを「絵本」として作成しています。1作品50冊つくり2作品100冊をつくっているそうです。1冊の単価は1万円となりますが、これが町内に各所に配布され、町民に読まれれば、高いものではないでしょう。

 4つ目は、「図書館キャラバンカーの活用」です。矢祭町は「過疎債」がてきようされる過疎の町です。キャラバンカーで、まわっています。図書館の利用率はそんなに多くはないのですが、キャラバンカーの活用、地区集会所などに置かれている「もったいない文庫」で活用されています。

 5つとして、「図書館の本の寄贈の受け入れ」は、無条件の受け入れは考えなければなりません。特に、寄贈した方が、「私の寄贈した本は、図書館のどこに置いてあるか」と見に来る方が多いというのです。その対策として、図書館のガラスに、氏名を書いてありました。「閉架書庫に置いてあります」とも言えませんでしょうし。難しいことです。
 今は、「発行3年以内の本」の寄贈を受け付けているそうです。
 私も70歳にならんとして、蔵書の処分を始めていますが、考えさせられることでした。



 
 
 




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北茨城市立図書館の説明をうけて

2016年08月06日 07時24分54秒 | 議員活動
 今朝は、昨日の疲れがとれてすっきりしましたので、昨日の議員研修・視察の報告をいたします。

 北茨城市の図書館は、大北川が海の注ぐ、磯原の河口にありました。
 私は、以前、何回か、北茨城高校の校長に声をかけられて、市主催の「科学の祭典」に、「出し物を持って」きたことがあります。その会場である「ふれあいセンター」の目の前にありました。


  北茨城市立図書館の概要
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  平成24年11月 基本構想検討委員会 
    25年3月  基本構想決定
    25年10月 建設位置決定(前図書館の隣)
    26年12月 入札
    27年1月  工事開始
    28年3月末  工事竣工
    28年6月  新図書館開館
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 ここで注目していただきたいのは、この計画から開館までが、すごい短期間で出来上がっていることです。
 図書館の引っ越しというのは、ふつう3か月は必要といわれているとのことです。豊田市長の「市民をこんなに待たせることはできない」との一言で、竣工から2か月で開館にこぎつけたということです。

  

  新図書館の建設場所は、旧図書館の隣に造られました。ここは大北川が海に注ぐ河口の近くです。津波被害は、大津港の方は被害が大きかったのですが、磯原地区はほとんど被害がでなかったそうです。北茨城市は、野口雨情の故郷ですから、この建物は、シャボン玉をイメージしたものです。(野口雨情は「シャボン玉」の歌で有名)。また、3階は、津波避難のための施設として使えるようになっています。これは豊田稔市長の肝いりだのことです。

 桜川市の関係者の関心は、どのように費用を捻出したかということです。
 建設費用は17億円。うち90%は地域活化性事業債とということで、すべてが市の持ち出しです。
 北茨城市は、昭和30年合併ですから、合併特例債は使えませんし、3・11の地震の「復興債」も使っていないとのことです。
 
 菊池議員は、次のような質問をしました。
 「市民病院も建替える」、「図書館も建設する」。桜川市と同じような人口、財政規模で、なぜこのような事業が続々とできるのか。その秘訣を教えてほしい。

 関係者の答は、「豊田稔市長のリーダーシップとしか、言いようがない」というものでした。

 また、この図書館の特徴は、1回は児童図書をそろえ、「読み聞かせ室」、「授乳室」などを備えています。
 ふつう、図書館は「飲食禁止」が多いのですが、1階にカフェを設置し、2回には飲食可能なスペースを設置しています。
 高校受験の中学生が、飲食をしながら勉強に励んでいる姿が印象的でした。

 
 大北川土手側から見た図書館全景
 
 

 1階の読み聞かせスペース

 

 3階屋上の津波避難所

 

 1階の軽食も食べられるカフェ

 

 




 
 


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