飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

読書メモ(宇宙論II)

2008-07-15 06:32:41 | 佐鳥新の教授&社長日記
本書は「観測的宇宙論」という分野について書かれている。遠くの天体ほど速い速度でお互いに離れていくというハッブルの法則に始まり、最近COBE衛星で発見された2.7ケウルビンの宇宙の背景放射(ビッグバンのなごりの熱)に10マイクロケルビンのオーダーの温度ゆらぎなど最近の観測結果にも触れている。
後半ではビッグバンで生成された星間物質から私たちの銀河系が成長するプロセスについて論じられている。
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書 名: 宇宙論II
執筆者: 二間瀬 敏史  池内 了 他
出版社: 日本評論社


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第1章 宇宙の観測
1.1 ビッグバン理論を支える観測的証拠
1.2 宇宙の大規模構造
1.3 高赤方偏移宇宙
1.4 宇宙マイクロ波背景放射の温度ゆらぎ
1.5 ダークマター
1.6 ダークエネルギー
1.7 現状のまとめと残された課題

第2章 観測的宇宙論の基礎
2.1 膨張宇宙のパラメータと基本原理
2.2 距離-赤方偏移関係の応用
2.3 重力レンズと宇宙論への応用
2.4 その他の方法論
2.5 宇宙年齢の制限

第3章 構造形成論の基礎
3.1 膨張宇宙での重力不安定性
3.2 ダークマターとバリオンのゆらぎの成長と減衰
3.3 非線形成長と構造形成シミュレーション
3.4 ガウシアン密度ゆらぎの統計
3.5 銀河分布統計とバイアス

第4章 宇宙マイクロ波背景放射の温度ゆらぎ
4.1 温度ゆらぎの進化と構造
4.2 偏光
4.3 観測の成果

第5章 銀河形成理論
5.1 銀河形成の条件
5.2 バリオンの冷却過程
5.3 宇宙暗黒時代と第1世代天体
5.4 宇宙再電離と銀河間物質の進化
5.5 冷たいダークマターと銀河形成論の諸問題
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