宇宙の目でサンゴ分布図作成へ 衛星「だいち」活用2008年6月22日5時59分
環境省は、宇宙航空研究開発機構の地球観測衛星「だいち」が撮影した画像を元に今秋から、南西諸島周辺のサンゴの分布図づくりを始める。今年は「国際サンゴ礁年」だが、この海域のサンゴは、海水温の上昇などによる白化現象で大きく減っている可能性がある。精度が確認できれば、世界各地のサンゴの分布調査にも活用する方針だ。
環境省がまとめている関東以西のサンゴの分布状況は、89~92年のデータが元になっている。百数十種類のサンゴが生息するといわれる南西諸島周辺では、エリアを限定した現地調査は続けられているが、広い海域の変化はよく分かっていない。
サンゴは海水温が上昇すると、共生している藻類がいなくなり骨格だけになって死滅する。南西諸島周辺では98、01、07年にこの白化現象が起きたり、「天敵」とされるオニヒトデが増加したりしており、広域調査が必要になっていた。
「だいち」が高度約700キロから撮影した沖縄や奄美諸島周辺の画像を元に、水深数メートルまでの浅瀬でサンゴが海底を覆っている様子を解析する。解析にもとづく分布図は来年3月までに作製する。
過去の調査では航空写真とダイバーによる現地調査でサンゴの分布を確認した。衛星画像だと精度はやや落ちる可能性があるが、最新の状況が短期間にわかり、対策にもつなげられるという。(高山裕喜)
http://www.asahi.com/special/space/TKY200806210232.html
環境省は、宇宙航空研究開発機構の地球観測衛星「だいち」が撮影した画像を元に今秋から、南西諸島周辺のサンゴの分布図づくりを始める。今年は「国際サンゴ礁年」だが、この海域のサンゴは、海水温の上昇などによる白化現象で大きく減っている可能性がある。精度が確認できれば、世界各地のサンゴの分布調査にも活用する方針だ。
環境省がまとめている関東以西のサンゴの分布状況は、89~92年のデータが元になっている。百数十種類のサンゴが生息するといわれる南西諸島周辺では、エリアを限定した現地調査は続けられているが、広い海域の変化はよく分かっていない。
サンゴは海水温が上昇すると、共生している藻類がいなくなり骨格だけになって死滅する。南西諸島周辺では98、01、07年にこの白化現象が起きたり、「天敵」とされるオニヒトデが増加したりしており、広域調査が必要になっていた。
「だいち」が高度約700キロから撮影した沖縄や奄美諸島周辺の画像を元に、水深数メートルまでの浅瀬でサンゴが海底を覆っている様子を解析する。解析にもとづく分布図は来年3月までに作製する。
過去の調査では航空写真とダイバーによる現地調査でサンゴの分布を確認した。衛星画像だと精度はやや落ちる可能性があるが、最新の状況が短期間にわかり、対策にもつなげられるという。(高山裕喜)
http://www.asahi.com/special/space/TKY200806210232.html