飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

大樹町の地上局開所式

2011-08-25 17:31:48 | 佐鳥新の教授&社長日記

24日の14時から大樹町でXバンド地上局の開所式が開催された。

新聞にも掲載されたんで報告する。

 【25日:十勝毎日新聞】

宇宙への窓 衛星データ受信地上局が完成

2011年08月25日 15時13分

 【大樹】次世代超小型衛星システムの開発を進める「次世代宇宙システム技術研究組合」(東京、山口耕司理事長)と東大が町内に建設していた人工衛星データ受信用地上局が完成し、24日午後2時から現地で開所式が行われた。

超小型衛星からのデータを受信する地上局と、あいさつする中須賀教授

 同組合は2012年12月に超小型衛星1機を海外から打ち上げる予定。その後、同地上局が本格的に稼働し、超小型衛星から画像データなどを受信する。

 開所式には関係者や地域住民ら約50人が出席。次世代超小型衛星システムなどを研究する東大の中須賀真一教授は「宇宙開発が皆さんの役に立つ世界となるようにしていく」と述べた。来賓として出席した伏見悦夫町長は「大樹から日本の宇宙開発に貢献できれば」と歓迎した。

 同地上局は旧大樹駅舎(町寿通1)に隣接する町有地に設置。高さ約3メートルのコンクリート製の土台に、直径4メートルのパラボラアンテナが取り付けられている。総工費7000万円。開所式では実際にアンテナを動かし、人工衛星を追う様子を披露した。

 同組合に参加し、道産人工衛星の開発に取り組む「北海道衛星」(本社大樹町、社長・佐鳥新道工大教授)が同地上局の運用に協力する。社屋の旧大樹駅舎に必要な機材が置かれるという。

 同組合は10年3月に人工衛星関連の企業などで設立。安全性以外の面で汎用(はんよう)品を増やし、コストを削減する「ほどよし信頼性工学」を導入した超小型衛星の開発に取り組んでいる。13年度末までに超小型衛星を数機打ち上げる予定。

 

【25日:北海道新聞】

 


明日は中須賀先生のXバンド地上局の開所式

2011-08-23 22:36:23 | 佐鳥新の教授&社長日記

今日、Y崎さん、T内君と私の3名で大樹町に入った。

札幌駅をAM7時に出発し、T内君の運転のもとに高速を使って出発。

10時ごろに芽室のパーキングエリアで少し休憩。

とかち帯広空港や道の駅に立ち寄り、昼前に大樹町に到着。

大樹町で有名な「龍月」で3人で昼食。

昼頃にプロジェクトのリーダーである中須賀先生が駅舎(北海道衛星の本社)に訪れたので明日の打ち合せを少しした。

その後役場で伏見町長とお会いしているときに、偶然にもHASTICの伊藤理事長、北大の永田先生、大滝先生が現われた。カムイハイブリッドロケットの研究開発も順調に進んでいるようだ。

明日は多くの方が開所式に参列されることになっている。

 

直径4メートルのXバンド帯パラボラアンテナ

 

左が北海道衛星㈱の本社(大樹駅の旧駅舎)で、右がパラボラ

 


「所さんの笑ってこらえて3時間SP」に映っていました

2011-08-19 22:54:38 | 佐鳥新の教授&社長日記

 先日、昨年あたりに放映された「所さんの笑ってこらえて3時間SP」に私が宇宙科学研究所から北海道に来る時の送別会の写真が出ているというテレビ番組のDVDを送ってもらった。結婚式の1週間後あたりに撮影した写真だと思う。女性芸人の写真で隠れている方が電気推進の大御所の栗木恭一先生(東大名誉教授)。

小惑星探査機「はやぶさ」のマイクロ波イオンエンジンを開発した國中均さんは優秀でとても厳しい先輩だった。彼はとても器用な方で、一人で何でも作ってしまう才能があった。信念を曲げない方であったのを懐かしく思う。これからも世界をリードするリーダーとしての活躍を期待します。

 

 


ブラックホールは“別の宇宙”への扉?

2011-08-18 07:00:00 | 佐鳥新の教授&社長日記

宇宙はロシアのマトリョーシカ人形のように入れ子構造になっているのかもしれない。最新の研究によると、私たちの住む宇宙は、別の大きな宇宙のブラックホール内部に埋め込まれている可能性があるという。同様に、私たちの宇宙のブラックホールも、極小サイズから大質量のものまですべて“別世界”につながる出入り口の可能性がある。

 非常に衝撃的なこの新理論によれば、ブラックホールは宇宙と宇宙の間をつなぐトンネル、すなわち時空を高速で移動できるワームホールの一種ということになる。また、ブラックホールに引き寄せられた物質はブラックホールの中心(特異点)で押しつぶされるというのが通説だが、ブラックホールの裏側に“ホワイトホール”を想定してそこからあふれ出ていくと考えている(「Physics Letters B」誌412日号掲載)。

 この研究を行ったインディアナ大学の物理学者ニコデム・ポプラウスキー氏は、「ブラックホールに落ちていく物質の螺旋運動に関して新しい数学モデルを提示した」と説明。アルベルト・アインシュタインがブラックホールの中心にあると予測した「時空特異点」に代わる存在として、同氏の方程式が示すワームホールは十分にあり得るという。

 アインシュタインの一般相対性理論方程式によれば、ある領域内の物質が極めて高い密度を持つようになると常にそのような特異点(あらゆる物理量が無限大になってしまう点)が生まれるとされており、ブラックホールの超高密度の中心部がよく言及される。

 アインシュタイン理論では、特異点はゼロの体積で、逆にエネルギーと物質の密度は無限大になるとされている。この概念はさまざまな方面から得られた間接的な証拠によって支持されているが、このパラドックスは現在の科学者を悩ませる最大の難問だ。

 しかしポプラウスキー氏の考えが正しければ、こうした特異点説を受け入れる必要はなくなる。新方程式によると、ブラックホールに吸い込まれ破壊されるかのように思われる物質は、実は吐き出されて、別の現実世界の銀河や恒星、惑星の構成成分となっているという。

「ブラックホールをワームホールと考えることで、現在の宇宙論の謎をいくつか解明できる可能性がある」とポプラウスキー氏は話す。例えば、ビッグバン理論によると、この宇宙はある特異点から始まった。しかし、「そのような特異点がどのように形成されたのか」という点について満足のいく説明を提示できる専門家はいない。

 ポプラウスキー氏は、「私たちの住む宇宙が特異点ではなくホワイトホールから誕生したとすれば、ブラックホールやビッグバンの特異点に関する問題も同時に解明される」と話す。

 また、「ガンマ線バースト」と呼ばれる現象についても説明できる可能性がある。この宇宙でビッグバンに次ぐ強力な爆発現象であるガンマ線バーストは、発生原因が依然として謎に包まれているが、別宇宙からワームホールを通過して来た物質の放電と解釈できる。

 ポプラウスキー氏の理論は検証可能か否か。同氏は方法が少なくとも1つあるという。ブラックホールには回転しているタイプがある。この宇宙自体が回転するブラックホール内部で生まれたと仮定すると、我々も“親”の回転を継承していると考えてもおかしくない。

「将来、私たちの住む宇宙が予測可能な向きで回転しているとわかれば、ワームホール説を支持する間接的な証拠となる」とポプラウスキー氏は話す。

 さらに、ワームホール説は「なぜこの宇宙は物理学理論の予想と食い違うのか」という点についても解明の手掛かりになると考えられる。

 標準的な物理学モデルに基づくと、ビッグバン以降、この宇宙の曲率は時間の経過とともに増大しているはずである。つまり、大きさは有限だが果てはない。137億年が経過したいまでは、私たちがいる場所は閉じた球形の面を持つ宇宙ということになる。しかし、これまでの観測結果によると、この宇宙はどの方向を見てもかなり平らなようだ。この謎はビッグバン理論において「平坦性(へいたんせい)問題」と呼ばれている。

 また、非常に初期の宇宙で誕生した光を解析したデータにより、ビッグバン直後の物質はすべてがかなり均質な温度だったことがわかっている。「宇宙の地平線」の両端にあり相互に作用したはずのない天体が、なぜ一様の性質を持つのか。この謎は「地平線問題」と呼ばれている。

 このような矛盾点を説明するため、「宇宙のインフレーション」という概念が考案された。インフレーション理論では、宇宙の誕生直後、指数関数的に光よりも速い速度で膨張したと考えられている。インフレーションが進み、宇宙は原子より小さなサイズから1秒もたたないうちに天文学的な大きさに広がっていった。そして、この理論が宇宙の地平線問題と平坦さの問題を一挙に解決した。

 しかし、インフレーションが実際にあったとしても、そのきっかけについて専門家たちはいつも説明に苦しんでいる。そこで、新しいワームホール説の登場だ。

 一部のインフレーション理論では、通常の物質とは異なる理論上の「エキゾチック物質」を想定している。重量に応じて引きつけるより、むしろ退ける負の性質を帯びている。

 ポプラウスキー氏は、「エキゾチック物質の誕生、それは初の大質量星の一部が崩壊してワームホールになった時と私の方程式は示している」と話す。「ワームホールを形成するエキゾチック物質とインフレーションの引き金となったエキゾチック物質の間には、なんらかの関係があるとみている」。

「ブラックホールの内部に別の宇宙が存在する」という説を唱えたのは、ポプラウスキー氏が初めてではない。以前、その可能性を指摘していたアリゾナ州立大学の理論物理学者ダミアン・イーサン氏は次のように話す。

「私たちの研究では解が存在する可能性を示しただけだったが、ポプラウスキー氏は一般相対性理論の枠内の方程式でブラックホールが宇宙間の出入り口となる現実解を発見している」。

「ただし」とイーサン氏は続ける。「あくまで理論上のアイデアだが。素粒子レベルを扱う量子重力の研究が今後進めば、この方程式も洗練され、ワームホール説が支持できるか棄却されるか判断できるだろう」。

 カリフォルニア大学デービス校の物理学者アンドレアス・アルブレヒト氏も次のように話す。「全体的に、ワームホール説は興味深いが、私たちの宇宙の起源を説明できる画期的な解答ではない」。

 もし別の親宇宙の物質があふれ出たとしても、起源という問題に関しては、謎を別の現実世界に転嫁しただけではないのか。その親宇宙のほうは一体どうなるのだろう。

「ただ、宇宙をつなぐワームホールというアイデアは、ブラックホールの特異点というアイデアと比べて特に突飛な話ということでもない。新説が珍妙に聞こえるとしても退けてしまうには惜しい。この分野で扱う事象はすべて、かなり風変わりなのだ」。

 

Ker Than
for National Geographic News

April 13, 2010

 


多元宇宙論が検証可能に?

2011-08-17 07:00:00 | 佐鳥新の教授&社長日記

私たちが暮らす宇宙は「マルチバース(多宇宙)」の1つにすぎないという説が以前から提唱されている。だが、これまでは証明する手立てがなかった。私たちの宇宙はかつて、他の宇宙と何度もぶつかってきたとされる。その“傷”を見つける方法を国際物理学チームが考案した。

 同チームは、宇宙の“傷”を検出できるコンピューターアルゴリズムを開発した。宇宙の形は完全な丸ではなく円盤状をしているが、ビーチボール同士をぶつけたときのように一時的に平坦化しているにすぎないという。

 マルチバースは高速で膨張しているため、それぞれの宇宙は誕生直後にはるか遠くへ引き離された可能性が高い。そのため、衝突が起こったのは宇宙誕生初期だけだという。

 望遠鏡技術の発展のおかげで、いまや誕生直後の全体像「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」を調べることができる。CMBは、ビッグバンから約38万年後までの宇宙空間を満たしていた高温プラズマが放出したマイクロ波である。ビッグバンは130億年以上前に起きたと考えられている。

「ずいぶん前から他の宇宙の存在が推測されていたが、実証は不可能と考えられていた」と、今回の研究に携わったカナダ、ペリメーター研究所の理論物理学者マシュー・ジョンソン氏は言う。

「今回、その理論から予測される信号を検出するアルゴリズムを開発した。理論の検証が可能になったことは大きな意味がある。主にソフトウェア開発の発展とCMBマップ観測の向上のおかげだ」。

◆宇宙に残るわずかな痕跡

 マルチバースが存在するとすれば、何もない場所の混沌とした揺らぎから誕生した可能性がある。

 他の宇宙は泡構造を取り、私たちがいる宇宙とよく似ているが、物理法則はわずかに異なるだろう。同時に誕生し互いにぶつかった後、マルチバース全体に拡散したようだ。

 今回のアルゴリズムは、CMBの滑らかな模様の中から衝突のわずかな証拠を探す統計学に基づいた体系的方法である。人間だけでは見つけられない小さな痕跡を検出できるという。

◆結果は有望

 アルゴリズムによって15の興味深い特徴が見つかっている。そのうち4つは証拠として特に有望視されたが、統計分析の結果は可能性止まりだという。

 現在のCMBマップには、宇宙同士の衝突を示すわずかな動きをとらえられるほどの精度がないからだ。

 そのため、研究チームは宇宙探査機プランクの新たな観測データを心待ちにしている。ウィルキンソン・マイクロ波異方性探査機(WMAP)のデータを基に作成された最新のCMBマップと比べ、3倍の解像度を期待できるという。

 プランクの全天観測は今年後半に完了の予定だが、地球寄りの天体の干渉による時空のゆがみを計算する必要があるため、最終的な成果が得られるのは20131月になるとみられる。

◆発見の可能性は低い

 プランクの高精度な観測データが利用できても、ほぼ無限の可能性が存在するため、宇宙間の衝突の証拠を見つけられるかどうかは賭け事に等しい。

 これから衝突が起きてどこかの宇宙が破壊され、その衝突の証拠が見つかる可能性もあれば、衝突が弱すぎて痕跡を検出できない可能性もある。衝突が複数回起きたために証拠がぼやけてしまうケースも考えられる。

 ただし、検出可能なほど大きな衝突が起きたとしたら、他の領域との温度差、物質密度の不規則性などの目立つ異常が残るはずである。

 研究チームは、アルゴリズムの汎用性を維持し、プランクの観測データにおける有意差をすべて洗い出す予定だという。

 アルゴリズムに関する研究成果は2つあり、「Physical Review Letters」誌と「Physical Review D」誌にそれぞれ掲載される予定である。
  

 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110810-00000002-natiogeo-int

 


「第7回能代宇宙イベント」ライブ配信

2011-08-16 07:00:00 | 佐鳥新の教授&社長日記

「第7回能代宇宙イベント」では、大学生が開発したハイブリッドロケット打上げ(火薬類を使わない新しいロケット打上)や、缶サットフライバックコンペ(缶サットと呼ばれる人工衛星を模した自律制御型ロボットが、気球から落下され目的地へフライバックする競技会)などが実施される。

詳細は以下のとおり。

・イベント日時:820日(土)~26日(金)
・開催場所:能代宇宙広場(秋田県 浅内第三鉱さい堆積場)
・スケジュール:
8
20日(土):UNISECUNISON主管 缶サット競技/缶ロケコラボ打上
8
21日(日)【一般公開日(900分~1600分)】:UNISECUNISON主管 缶サット競技、銀河連邦ノシロ共和国主管 水ロケット大会、日本モデルロケット協会主管 ロケット甲子園/大型モデルロケット打上、UNISECUNISON主管 ブース展示
8
22日(月)~25(木):UNISECUNISON主管 大学生ロケット打上実験
8
23日(火)~24(水):小学生モデルロケット打上

・特別ライブ配信:821日(日) 1400分~1600分 *スティッカムトップページでの配信


【ご案内】9/8-9小型副衛星関連イベント

2011-08-16 03:37:21 | 佐鳥新の教授&社長日記

急遽、ピギーバック衛星の案内が入ったのでご案内いたします。

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各位

 皆様益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さてJAXA産業連携センターでは、9月8日(木)に「第5回相乗り小型副衛星
ワークショップ」、9月9日(金)に「第3回小相乗り型副衛星セミナー」を開催す
ることといたしました。
 以下に概要をご案内させていただきますので、皆様奮ってご参加くださいま
すようお願い申し上げます。
 なお関連イベントとして9月7日(水)にJAXA研究開発本部主催による「小型
衛星による実証シンポジウム」が開催されます。あわせてご検討ください。



○第5回相乗り小型副衛星ワークショップ
 相乗り小型副衛星の開発・運用に関するノウハウ等を中心とした講演やパネル
 ディスカッションを通じて、宇宙で確実に動作する衛星づくりや若手技術者の
 企画力・技術力の向上を目的に開催します。

日 時: 9月8日(木) 13:30~16:40
会 場: 学術総合センター 一ツ橋記念講堂
東京都千代田区一ツ橋2-1-2
定 員: 150名
参加費: 無料
主 催: JAXA 産業連携センター
     http://aerospacebiz.jaxa.jp/jp/topics/2011/topics110810_01.html


○第3回相乗り小型副衛星セミナー
 公募小型副衛星制度へ応募をお考えの開発機関に所属する方を対象に開催しま
 す。小型衛星設計全般への理解を深めていただくため、小型衛星の設計、試験
 運用等に関する講義です。

日 時: 9月9日(金) 10:00~14:30
会 場: JAXA 筑波宇宙センター
茨城県つくば市千現2-1-1
定 員: 80名
参加費: 無料
主 催: JAXA 産業連携センター
     http://aerospacebiz.jaxa.jp/jp/topics/2011/topics110810_02.html


【参加申込み】
 以下URLにて参加申込みくださるようお願いいたします。
 (ワークショップ・セミナー共に申込み可能です。)
     http://aerospacebiz.jaxa.jp/jp/ainori/application.html
 なお小型衛星試験設備の特別見学会をご希望の場合は上記URLでセミナーを
 申込みの上、以下の要領でお申込みください。
 ○宛先E-mail:kogata-eisei@jsforum.or.jp
 ○メールタイトル:【特別見学会申込み】
 ○記載事項:
  ・ID番号(セミナー受付URLで発行される受付ID番号)
  ・氏名(ふりがな)
  ・E-mailアドレス


【参考情報】
○小型衛星による実証シンポジウム
 小型衛星を用いた機器・部品、ミッション成立性、システムアーキテクチャ等
 の技術分野の軌道上実証を紹介するとともに、大学、研究機関、産業界からの
 実証要望等の情報交換を目的に開催します。

日 時: 9月7日(水) 10:00~16:30
会 場: 学術総合センター 一ツ橋記念講堂
東京都千代田区一ツ橋2-1-2
参加費: 無料
主 催: JAXA 研究開発本部 宇宙実証研究共同センター
 (詳細については別途決定次第ご案内する予定です。)


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【本ご案内の問合せ先】
財団法人日本宇宙フォーラム(JSF)「小型副衛星イベント担当」
E-mail:kogata-eisei@jsforum.or.jp  (担当:舘野)
〒101-0062東京都千代田区神田駿河台3-2-1 新御茶ノ水アーバントリニティビル2F
TEL:03-6206-4901 FAX:03-5296-7010


宇宙関連情報:「宇宙人」の通信を傍受するプロジェクトが再開へ 

2011-08-15 07:00:00 | 佐鳥新の教授&社長日記

 地球外知的生命体探査機関のSETI10日、現在休止中のカリフォルニア州に設置した電波望遠鏡群で地球外生命体が発する信号を傍受しようというプロジェクトに関し、再開するのに必要な資金が集まったと発表した。

 

SETI研究所のトム・ピアソン最高経営責任者(CEO)はロサンゼルス・タイムズに対し、「9月には再び電波を出せるようになると思う」と語った。

 

望遠鏡群はSETIとカリフォルニア大学バークリー校と共同で運用していたが、カリフォルニア大学の予算不足により望遠鏡群が設置されているハットクリーク天文台が「休眠状態」となり、4月以降観測ができなくなっていた。

 

そこでSETIが観測再開に向けて寄付を呼びかけたところ、10日の時点で約2300人から目標の20万ドルを3%上回る資金が集まった。

 

SETIによれば20万ドルあれば観測を再開できるとのこと。継続的な運用に必要な資金についてはまた別の方策を探すという。

CNN


地上局パラボラアンテナ設置開所式のご案内

2011-08-12 00:07:52 | 佐鳥新の教授&社長日記

大樹町に直径4メートルのXバンド地上局アンテナの設置の準備が着々と進んでいる。 

今日、Y崎さんと北海道庁に行って道政記者クラブと教育記者クラブにプレスリリースを配布してきた。

以下に、プレスの内容を紹介する。

 

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ニュースリリース 

 

 

大樹町への人工衛星データ受信用パラボラアンテナ設置について  

-地上局パラボラアンテナ設置開所式のご案内- 

 

2011810

                                                                                                中須賀 真一(東京大学)

山口耕司(次世代宇宙システム技術研究組合)

 

 昨今の宇宙産業化の趨勢として、大学では50kgサイズ以下の超小型衛星と呼ばれる人工衛星の開発と打ち上げが盛んに行われ、衛星を利用したサービスを展開する企業が世界各地で設立されています。このような世界情勢を背景に日本でも新しい宇宙産業創出の動きがオールジャパンの体制で最先端研究開発支援プログラムの「日本発の『ほどよし信頼性工学』を導入した超小型衛星による新しい宇宙開発・利用パラダイムの構築」(中心研究者 東京大学 教授 中須賀真一)として始まりました。この事業では、従来の国主導・中央発の宇宙開発ではなく、誰もが参入できる宇宙産業を目指しております。

 衛星から地上に送信されてくるデータを受信・処理し、衛星利用の事業化を進めるためには、衛星データ受信地球局が不可欠な要素となります。大樹町は、広大な北海道の中に位置し、広い天空視野を有し、且つ、良好な電波環境を有するという地勢的なメリットがあることから、全国の候補地の中から大樹町に直径4メートルのパラボラアンテナを8月中旬に設置することになりました。(詳細については後述の「大樹町への人工衛星データ受信地球局用アンテナ設置の主旨説明」をお読みください。)

 このような背景により、下記の日程で大樹町地上局アンテナの開所式を開催することになりましたのでお知らせ致します。多くの方のご参加をお待ちしております。

 

 

 

       記

 

 

日 時: 平成2382414001500

 

場 所: 北海道広尾郡大樹町寿通1丁目111 北海道衛星株式会社本社敷地内

 

式次第:

  

1400-1415 中須賀挨拶

1415-1430 大樹町伏見町長ご挨拶

1430-1445 北海道衛星(株) 佐鳥社長(北海道工業大学を兼務)挨拶

1445-1500 次世代宇宙システム技術研究組合 山口理事長挨拶とアンテナの説明

 

 

以上

 

 大樹町への人工衛星データ受信地球局用アンテナ設置の主旨説明


 

 1957年に人類最初の人工衛星スプートニクが打ち上げられて以来半世紀が経過し、従来、国家プロジェクトであった宇宙開発は、多くの経験の蓄積と技術の発達により民間レベルでも行えるようになりまし。この結果、衛星を利用したサービスを提供する企業が世界各地で設立されています。わが国でもこのような世界情勢を背景に、誰でも参加できる宇宙産業を目指した新しい宇宙産業創出の動きが開始されています。最先端研究開発支援プログラムの一つとして進められている「日本発の『ほどよし信頼性工学』を導入した超小型衛星による新しい宇宙開発・利用パラダイムの構築」のサブテーマ「産業化を目的とする超小型衛星技術の実用化研究とものづくりインフラの構築」の研究も、この動きの一環として挙げられます。

 一方、北海道は、豊かな自然を有し、且つ広域農業や漁業が盛んであるといった特性を有していることから、宇宙ビジネス創出に対する高い潜在能力を持つ地域と考えられます。このため、衛星を使った地球観測分野の技術研究が盛んであり、これらの技術を礎とした宇宙ビジネスへの展開の可能性を十分に潜めた地域であるとみられます。この潜在的可能性のもと、北海道の関係各機関・企業・団体により各地で展開されてきた宇宙開発・利用に向けた様々な活動により、北海道の宇宙開発・利用は、開発から事業化に向けた次のフェーズに移行しようとしています。 このような背景のもと、衛星から地上に送信されてくるデータを受信・処理し、衛星利用の事業化を進めるためには、衛星データ受信地球局が不可欠な要素となります。その設置場所としては、データ利用機関・企業に近接し、且つ、良好な電波環境のもと、衛星の飛翔経路に対し視野障害の少ない広い天空視野を確保できることが必要な要件となります。この点、大樹町は、広大な北海道の中に位置し、広い天空視野を有し、且つ、良好な電波環境を有するという地勢的なメリットがあります。

更に、上述しましたように、宇宙開発・利用について、実用化に向けた次フェーズを指向する状況に在ると推察される北海道の中にあることから、衛星データ利用機関・企業に近接している上に、町内に航空公園が開設され町民の皆様の宇宙航空分野に対するご理解・関心も高い点で、衛星データ受信地球局を設置させて戴く上での好条件が備わっているという特徴があります。 このような多くの好条件のもと、上記、超小型衛星などのデータ受信局設置の可能性に対し、大変に前向きかつ好意的に対応戴き、このたびの地球局用アンテナの設置に向けた

活動を順調に展開させていただいております。

 

 このような状況の下、今般、設置作業を進めさせて戴いておりますアンテナは、上述しました研究テーマの超小型衛星などから送信されてくるデータを受信する衛星データ受信地球局用のアンテナです。このアンテナで受信する衛星からのデータとしては、最終的には100Mbps1秒間に1億ビット)にも上る高速・大容量のデータを想定いたしております。本アンテナは、このような高いデータ受信性能を実現する為に、以下のような設計上の特徴を有しております。

 

1)大口径・少体積で高性能の4mφカセグレン型パラボラアンテナ

上述の高速・大容量の衛星送信データを受信するために開口径4mの大型のパラボラ鏡面を主鏡面とし、且つ、受信性能を維持しつつ、占有体積を極力小さくするために凸面鏡の副鏡を有するカセグレン型の大型且つ高性能のアンテナ方式を採用しております。

 

2)直交する2軸(X-Y軸)を駆動軸とする地球観測データ受信に適した駆動方式

アンテナ駆動方式として、直交する2軸(X-Y軸)を駆動軸とする方式を採用。これにより、多くの衛星データ受信地球局で採用されているアジマス-エレベーション駆動方式では、衛星が軌道上の天頂近傍を飛翔しているとき、衛星から送信されてくるデータを受信する際に発生する天頂方向の特異点が回避され、略、全天に亘り、確実かつ安定的な衛星データ受信が実現されます。

 

3)高剛性且つ軽量のバックストラクチャ型アルミニウム鏡面の採用

アンテナの軽量化を実現する為に主鏡、副鏡をアルミニウム製とし、且つ、高い電気的性能を維持するうえで必要な鏡面精度を維持する為に、パラボラ形状を確保するためのアルミニウム製のトラスが主鏡裏面に組付けられています。これにより、アンテナ部の質量が460kgと軽量(全備質量:約4.2トン)であるにも拘らず、高性能なアンテナが実現されています。

 

以上

 

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お問合せ窓口: 次世代宇宙システム技術研究組合

担当: 里形 玲子

電話: 0358422677

 E-mail: satogata.reiko@nestra.jp

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