飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

宇宙関連情報: 天文学者の心躍るとき

2012-11-15 21:46:13 | 佐鳥新の教授&社長日記

ISASメールマガジン第425号から面白い記事を転送します。

そういえば、宇宙空間産業権研究会のメルマガも2,3ヶ月ほどお休みしておりましたが、またまた復活したいと思います。こうご期待!!

 

 観測の日。夕方に起きる。真っ先に外に出て空を見上げる。快晴!!。こ

んな時のわくわく感はちょっと他では味わえないかもしれません。欲しかっ

たデータがついに手に入る!という興奮。いざ決戦の時! という緊張感。

よ~し、頑張るぞ! という気持ちの高揚。山頂に向かって車を走らせなが

ら絶景だなぁと感じる幸せ。言葉で表そうとするとこんな表現になってしま

うのですが、この瞬間のわくわく感は、私が天文学者として感じるわくわく

度No.1です。

 私は、今、宇宙科学研究所に所属する研究員ですが、ハワイのマウナケア

山頂にあるすばる望遠鏡を使った観測で博士課程の学位を取得しました。

昨年度はハワイに住み、このすばる望遠鏡の装置開発の仕事をさせてもらっ

ていました。ですから、とても幸せなことに、もう何回も、このわくわく感

を味わわせて頂いています。そして、何度経験しても本当に、とってもわく

わくするのです。

 天文学者が望遠鏡を使って観測するというと、みなさんはどのような光景

を思い浮かべますか?。

おそらく、細長い筒のような望遠鏡を片目で覗き込む、そんな光景を思い浮

かべるのではないかと想像します。

 すばる望遠鏡は、日本で一番大きな望遠鏡です。世界中で見ても最大級の

大きさで、たくさんの高度な技術がつまった高性能な望遠鏡です。実は観測

のとき、私たちは、望遠鏡や観測装置を動かすコンピューターの前に釘付け

になっています。

観測制御室は、外に光が漏れることのないように、窓のない部屋です。部屋

の中には蛍光灯がついているので、観測の間はずっと明るいところにいます。

夕方、まだ外が明るいうちに観測制御室に入って、観測準備をする。

夜の間、刻一刻と変化する空の状況を判断しながら必死に観測データを取り

続ける。明け方、取れたデータの整理やデータ解析に必要な情報をかき集め

て、観測の後片付けをする。こんなふうに観測が順調なときには、部屋の外

に出る暇がないこともあります。ですから、満天の星空のもと、完璧なデー

タが取れたのに、実際に自分の目では夜空を見上げていない、なんてことも、

たまにはあります。

山頂は空気が薄く、観測は徹夜仕事になってしまうため、頭痛と睡魔と戦い

ながら、一晩を過ごすことになります。観測が終わって観測制御室の外に出

た時、疲れきってぼーっとする頭で明るい朝日ときれいな朝焼けを見た時、

なんとも不思議な気持ちになるものです。

本当に夜は来たのだろうか??

 それでも、観測に出発するとき、とってもわくわくするのです。

 ここで、天文学者にとって望遠鏡を使って夜空を観測するということが、

このうえないわくわく体験です! というお話を書きましたが、もちろん

一番うれしく一番しあわせな時です! と言い切るつもりはありません。

天文学者の嬉しい瞬間は、他にもいっぱいあります。

 観測で取れたデータを解析して素晴らしい結果が出たとき。観測結果につ

いて、共同研究者とあれこれ議論をして、解決の糸口が見つかったとき。

研究会で観測成果をうまく発表できたときや、必死にまとめた論文が出版さ

れたとき。こんなときはもちろん、天文学者として、喜びもひとしおです。

 私はこれまで、赤外線天文衛星「あかり」や、次世代赤外線天文衛星

「SPiCA」の装置開発の研究もさせていただきました。装置開発をして

いても、実験がうまくいった時やいろんな工夫をして良いデータが取れた時

など、やったぁ! と思う瞬間はたくさんあります。

プロジェクトメンバーと大掛かりな実験をしている時、多くの人が一生懸命

に人工衛星を開発している現場に自分も参加させてもらっていることに、

感謝の気持ちがあふれてきます。ウキウキして、よーーし、私も頑張るぞ~!、

と思わず駆け足になってしまったりもします。

 「あかり」の打ち上げの時も、自分が衛星開発に携われた喜びと、その衛

星の打ち上げ現場に参加させてもらっていること、こんな機会に恵まれたこ

とが、とってもとっても嬉しかったのです。

打ち上げの日の早朝。

ロケットがゆっくりと傾いていくのをみんなで眺めていたこと。

カウントダウンの声をドキドキしながら聞いていたこと。

ロケットが分離する軌跡をずっとずっと見上げていたこと。

今でも打ち上げの日のことはとても鮮明に覚えています。

 笑。でも、なぜでしょうね。観測の日の出発のときは、ドキドキ感でいう

と、瞬間最高わくわく度がダントツNo.1なのです。

 

 

 私はこの4月から、ロケットを使った観測で、宇宙で一番最初に誕生した

星からの光を検出しよう!、というプロジェクトに参加しています。

ロケット打ち上げの日、私はどんな気持ちで打ち上げの成功を見守っている

のかな。今からとても楽しみにしています。

(白旗麻衣、しらはた・まい)

すばる望遠鏡ホームページ:

http://subarutelescope.org/j_index.html

「あかり」衛星ホームページ:

http://www.ir.isas.jaxa.jp/ASTRO-F/index-j.html

SPiCA衛星ホームページ:

http://www.ir.isas.jaxa.jp/SPICA/SPICA_HP/index.html

観測成果:

http://www.ir.isas.jaxa.jp/ASTRO-F/Outreach/results/pr20070905/pr070905_2.html

http://www.ir.isas.jaxa.jp/ASTRO-F/Outreach/results/pr20070326/pr070326_4.html

http://subarutelescope.org/Pressrelease/2011/07/06/j_index.html

 

ロケット実験CIBERプロジェクトホームページ:

http://www.ir.isas.jaxa.jp/~matsuura/darkage/index_da.html

 


最近のマーちゃんの近況です

2012-11-14 23:15:34 | 佐鳥新の教授&社長日記

夏頃はケージには戻らずに毎日外泊しておりましたは、最近は自宅で寝るようになりました。

室内は20℃にキープしているのですが、少し寒いのかもしれません。

リビングの中で寝る場所というのが3箇所ぐらい決まっていて、本棚の天井と、雑誌ラックのお気に入りの雑誌の場所、ケージの上の餌置き場の一角です。12時頃にこのあたりで身柄を確保します。

時々、捕獲に失敗すると、私たちの寝室の勉強テーブルの椅子の上で熟睡しています。こうなるとさすがに朝まで起こさないようにしてあげます。

朝5時半頃に空が白々と明けてきた時にリビングのブラインドを明けて部屋全体を明るくしてあげることが最近の日課になっています。

マーコにいきなり「おはよう」と声をかけると、なんと目を逆三角形にして、私の爪にカッツ,にカッツ、ときう激してくるんです。先日デジカメで現場を支えたのですが、意外とまん丸の目をしていたので精神的な反応だったのかもしれません。

さて、うちのオカメインコの「マーちゃんの」はブリーダーからお譲りして頂きてからそろそろ1年になります。

ブリーダーさんには「腕白でも良い、丸大ハム」のコマーシャルのような幼鳥を譲って下さいとお願いしました。当時のコードネームは「ちり4ちゃん」でした。

当時は「よんちゃん」とか「あいちゃん」とか「らぶちゃん」とか「マーシー」など、飼い主の気分で声をかけていました。しかし、1週間ぐらいした頃から、自分から「マーちゃん、マーちゃん。ピー!」と自己主張するようになりました。こういう背景もあり、今は「マーちゃん」になりました。

昨年の11月19日に私の家のお迎えしたのですが、環境の変化に戸惑ったのか、丸1日間は餌も水も摂取しましせんでした。翌日のは家から「未だ食べないんだけど・・」という携帯メールが入って心配しましたが、夕方頃からいポチポチと食べ始めたのでホッとしました。

でも2日目からはケージの外で見違えるように元気になったのです。ちり4ちゃんが復活しました。

3日以降からでしょうか、餌も水もケージの上のお盆の上や、本棚の上のお盆の上を拠点として活動するようになったのです。ストレスで食べれらなくなって体重が80gを切るようになってはまずいと思ったので、マーコのライフスタイルに合わせる日々が数ヶ月続きました。

夏頃はケージの外で外泊が続いておりましたが、最近は涼しくなったのか、ケージの中に入って寝てくれるようになりました。

マーコは妻にはいつも懐いているけど、私には何か食べている時しか寄ってこないので、たぶんこいつはオスだと思います。

 

 

 

 

いまは幸福ですよ。

 また報告します。