飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

北海道衛星事務局便り

2005-05-31 23:05:51 | 北海道衛星
5月の行事

5月7日 CubeSat設計会議
5月10日 読売新聞取材
      宇宙関連情報050404配信
5月12日 ドキュメンタリービデオ制作打ち合わせ
      宇宙関連情報050406配信
5月14日 東京で打ち合わせ
5月15日 名古屋にて北海道衛星の支援者と面会及び打ち合わせ
5月17日 R大学のS先生とハイパースペクトル撮影に関する打ち合わせ
      宇宙関連情報050412配信
5月18日 Cube Sat 設計会議
      T社とハイパースペクトルカメラ応用打ち合わせ
      クリーンルーム設計業者打ち合わせ
5月19日 宇宙関連情報050414配信
5月20日 北海道高度情報化農業研究会講演
      A社T氏会談
5月21日 オフィス・オートメイション学会第50回大会講演
5月23日 リーダー会議
      クリーンブース製作の打ち合わせ
5月24日 宇宙関連情報050418配信
5月26日 HASTIC総会
      宇宙関連情報050421配信
5月27日 宇宙機関よりI氏来社ロケット実験打ち合わせ
      E市小麦畑にて農業試験場の方とハイパースペクトル撮影に関する打ち合わせ
      産業技術総合研究所と共同開発(産学連携研究)打ち合わせ
5月27日~29日
     地上局ネットワーク構築及び試験(東大N君、O君)
5月31日 F社Y氏とハイパースペクトル撮影の打ち合わせ
     宇宙関連情報050424配信 



新聞報道

「飛び立つ宇宙ロマン―きょういく座談会宇宙開発と産学連携」
平成17年5月27日  読売新聞 

神様からのプレゼント

2005-05-30 23:00:25 | 佐鳥新の教授&社長日記
T大から道工大の地上局の整備に来てくれた神様からのプレゼントは予想以上に大きかったようです。関係者にとっては、ある日突然宇宙人がUFOでやってきて、その飛行原理を原住民に教えてくれたような衝撃でもあったようです。
来年の夏には北海道工業大学もキューブサットという1kgの超小型衛星を打ち上げますから、今回の出来事で、飛躍的に進化するのは間違いないでしょう。

輪講&リーダー会議

2005-05-30 21:52:47 | レーザー通信
今日は、佐鳥ゼミ定例の輪講がありました。
内容は「キューブサット」の進展報告です。

こんばんわ。
申し遅れました、佐鳥ゼミの
光通信&HP担当のM2菅原です。

先ほどまで、各担当の代表が話し合う
リーダー会議に出席してました。

最近、研究の過程で企業の方と話をしたり、
メールを出したりする作業がとても多くなりました。
来年、社会に出る身ですが今のうちにマナーも
色々と学んでおきたいなぁ、と思います。


ではでは、腹も減ったので、
この辺で(笑)


東大から地上局の神様がやってきた

2005-05-28 22:15:59 | 佐鳥新の教授&社長日記
昨日の夕方から、道工大の地上局(人工衛星の電波を受信する設備の意)と東大の設備とをネットワークで結ぶために、東大の大学院生2名が来てくれた。
責任者のS君は1ヶ月前から、「東大から地上局の神様来る」といって緊張していたのだが、ついにその日がやってきたのだ。2人とも結構優秀で、見ていてなかなか面白かった。
素晴らしい機会だったと思うが、道工大生の諸君が目を皿のようにして発見しなければならないことが1点だけある。それは神様のように素晴らしい頭脳を持った方々であっても、己の限界に悩み、人には見えないところで物凄く努力をしている事実ださて、何人が気づいただろうか? 

赤外ハイパースペクトルカメラの開発

2005-05-27 22:11:23 | 佐鳥新の教授&社長日記
1講目は電磁気学の講義があった。今日は電界と電位に関する計算問題を幾つか教えた。再来週は中間テストなので、来週にはテスト対策を少しやった方が良いかもしれない。

11時に東京から宇宙機関の方が来てロケット実験に関する打ち合わせをした。最近宇宙実験の具体的な打ち合わせが増えてきた。北海道にとっても良い傾向だと思う。

午後1時にE市の協力により小麦をハイパースペクトルカメラで撮影実験を行うための打ち合わせがあり、大学院のMさんと学部生2人に農業試験場の方々と打ち合わせに行ってもらった。今回の責任者は大学院のMさんだ。毎週月曜日の大学院生とのリーダー会議の成果が実践レベルで試されることになる。頑張って欲しい。

夕方には札幌の大通り公園沿いにあるビルの会議室で、産業技術総合研究所と共同開発(産学連携研究)することになった赤外ハイパースペクトルカメラに関する打ち合わせを行った。今日の会議にはプロジェクトに参加する大学院のU君にも同行してもらった。コーディネーターとして研究所の所長が同席したこともあり、かなりシビアな話し合いにはなったが、とても良い刺激になったのではないかと思う。

モノづくりの感動とプロ意識の両方を育てていきたいものだ。

個人面談

2005-05-26 22:08:46 | 佐鳥新の教授&社長日記
昨日に引き続き全学的な学生個人面談デーの2日目を迎えた。
今日は面白い学生に出会った。彼は好奇心が旺盛で、寝る時間を惜しんで刻苦勉励し、自分の中に眠っている新しい可能性を発掘することにものすごく喜びを見出しているのだ。内面から溢れるパワーが素晴らしく魅力的な人だった。この彼も友人である北海道宇宙連合に所属するA君が僅か半年の間に別人のように立派になったことに強く感化されていた。3月のCanSatプロジェクトに参加しなかったのは不覚だったと言っていた。北海道宇宙連合は予想以上にすごいかもしれない。

私の教育方針として、できる限り学生たちには、彼らの内在するパワーを引き出すための環境を提供し、段階的にプロ意識へと育てることにしている。CanSat(空き缶サイズの実験衛星)を製作してロケットで打ち上げることは最初のステップとして非常に良い。そこには純粋な感動があるからだ。

しかし、感動には質的高さに応じた多くの段階があるのも事実だ。今の段階の次の段階にあるのはモノづくりの感動を知っているプロを育てることだと思う。学生がモノづくりの厳しさを知って、内面的にも大きく成長し、顔付きが変わるのは感動的である。しかし、これは第1段階に過ぎない。なぜならば、感動のレベルが「個人の成長」に留まっているからだ。
私にとっての第2段階は北海道衛星から派生した技術の産学連携であり、それは北海道衛星プロジェクトの使命の中で言う産学連携の部分でもある。産学連携には「実社会への奉仕の気持ち」が無ければ意味がないと思う。

第一段階としての「感動」は確かに重要な視点ではあるが、しかし、その段階を超えた、「プロ意識」、つまり新しい社会を創造する事への「使命感」とか、同世代の人々を支えようと思う「奉仕の心」が芽生える段階まで若者のマインドを昇華させることができて、初めて本当の“教育“、つまり”人づくり“といえるのではないだろうか。

2泊3日!?

2005-05-26 20:00:05 | 北海道宇宙連合
現在、大学にいます。今日で3日目です。
正直、シンドイですね。2泊3日なんて中学の宿泊研修みたい?
でも、そのかいあって今行っている磁気トルカ駆動回路のほうは進展しています!

電力が問題となっていたんですが、PWM制御によって何とかなりそうです。
PWM制御とはパルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式と呼ばれる手法です。MTQにかける電圧を高速で入れたり切ったりすることを繰り返すというものです。
いままでもPWM制御による実験は行っていたのですが、どうにも効率が悪くて使えませんでした。
これはフリーホイールダイオードというものをつけていなかったせいでした。
フリーホイールダイオードをつけることによりOFF時にコイルに蓄えられたエネルギーを利用できるわけです。
これにより効率は大分アップしました!
ちなみにフリーホイールダイオードはフライホイールダイオードとも書かれています。

ではでは、今日こそ家に帰りましょう!!

お花見

2005-05-25 22:58:04 | 佐鳥新の教授&社長日記
今日と明日の2日間は全学的な学生個人面談デーだ。私の場合は2日間で20分ずつ26人の学生と面談する。

今年の北海道の桜は2週間遅れだと聞いていたが、夕方からはI研究室と合同で大学の中庭でお花見をやった。大学院のU君によれば6月には3回ぐらいバーベキューの計画があるらしい。

磁気トルカの回路理論的解釈

2005-05-24 23:10:28 | 佐鳥新の教授&社長日記
今日も朝から銀行へ行ってCubeSatの口座を作ったり、電気磁気学Ibの小テストの問題を作ったり、就職試験のための推薦書を書いたり、ハイパーの打ち合わせをしたり、いろいろなことがあった。

夕方に1時間ほど時間を作り、昨日のリーダー会議で学生たちに説明した磁気トルカの動作原理を電子回路理論的に再解釈した短い論文(レポート) を書いてみた。磁気トルカというのは地磁気の反発力を利用して人工衛星の姿勢制御に使う装置だ。簡単に言えば電磁石である。 宇宙工学の教科書を平凡に解釈して、鉄心に銅線を巻いて電流を流せばそれなりに磁気トルカとして動くのだが、残念ながらこの方法では非常に電力効率が悪くなる。電子工学の知識か電磁気学への深い理解がなければ直感的には理解しがたいのだが、電磁石のコイルを高速にパルス作動させることで、磁場のエネルギーをコイルの中に保持したままで制御することがポイントだ。印加電流に対する発生磁場の線形的な応答は失われるが、単純にコイルに電流を流すよりも電力損失を激減させることができる。このあたりの考え方はスイッチング電源の動作原理と基本的には変わらない。とりあえず今日は磁気トルカを担当している学生たちにゲラのコピーを渡した。木曜日に秘書のYさんに清書してもらう予定だ。出身大学を問わず、おそらく今の日本の航空宇宙工学科出身の学生たちには磁気トルカ本体の本当の動作原理についてはなかなか理解できないだろうから、そのうちHPで公開したいと思っている。

ハイパースペクトルカメラの実験日記(その1)

2005-05-24 03:14:18 | ハイパースペクトルカメラ
 今日は研究室で使っているハイパースペクトルカメラ(HSC1700)を顕微鏡に固定して撮影をして見ました。顕微鏡につけての実験は初めてだったのでなかなか上手くいきませんでしたが、下のような画像を撮影することが出来ました。
 これは、ほうれん草の茎の皮の部分を、顕微鏡で拡大してHSC1700で撮影したものです。また①~④までのポイントでスペクトルサンプルを取ってみました。


①は葉緑体の部分です。


②は①と同じ葉緑体の部分ですが、光源のハロゲンライトによる長時間の実験のせいで弱ってしまったようです。


③は葉緑体の無い細胞の部分です。


④は、ほうれん草の茎の皮をとる時に潰れてしまった細胞だと思います。(この辺はちょっと自信がありません、、、)


 今回はあまり上手く写せませんでしたが、もう少し工夫すればもうちょっときれいな画像が撮れそうです。でも、スペクトルの変化は十分確認できたと思うので、今後のやり方しだいでは色々やれそうです。