今からちょうど一週間前の日曜日、ウチの工房にカフェ チー坊ノワールをオープンして以来、友人知人の方々が徒然に足を運んでくれています。
カフェ開設のお知らせはワタシのブログだけという感じのユルユルのスタートですが、お越しいただく方々から「おめでとう!」の言葉をいただき、あらためて「皆さんに喜んでいただけるお店にしていきたい…」との思いを新たにする今日この頃です。
昨日はカフェのオープン以来初の週末ではありますが、ほんの少しだけ早終いさせていただき、夕暮れ前の佐助の街をポツリポツリと歩を進め、ふと南西の空に目を向けると、夏の名残りを伝える強い陽射しの中にノンビリとした風情で浮かぶ白い雲がどことなく秋の気配を漂わせているようにも思えます。
「今はもう、秋…!?」などとちょっぴり感傷に浸りつつ、2分ほど歩いて向かった先は、毎年 夏の終わりの恒例 ご近所のお店仲間「甘味処 こまめ」で開催される「こまめ寄席」。
店長のかえさんの開催挨拶によれば「おかげさまで、こまめ寄席も今年で10回目…」なのだとか。なるほど、10回目ともなると寄席に集まる方々も友人知人や見覚えのある方々がそこにもあそこにも…。皆さんはともに「こまめ寄席」のお定まり・三遊亭遊吉師匠の高座を心待ちにしています。
そして、夏の夕闇迫る頃、静々と「こまめ寄席」の幕が開き、一席目は質屋を主題に菅原道真も登場する「質屋蔵」。
噺の中には帯と着物も出てくるだけに、遊吉師匠の濃紺の着物がひときわ凛々しく映えています。
中入り後、二題目は人形選びから始まって神宮皇后や太閤・豊臣秀吉まで登場する「人形買い」。
遊吉師匠の熱演はもちろん、羽織っていた着物がこれまた素敵でした。
寄席が跳ね、恒例のプレゼントタイム。
老いも若きも歳を忘れ、じゃんけんポンで噺家さんの手拭いや お得感いっぱいの「こまめ賞」獲得を競い合います。
「こまめ寄席」の打ち上げにもそっとお呼ばれして、師匠とともに落語の話をチョコッと、そしてお互いの連れ合いに対する愚痴をチビチビ語りながらグラスを重ねます。
以前にもこのブログにて記述していますが、遊吉師匠のすぐ隣に座る奥さんとワタシはともに今から約30年前にベースボール・マガジン社に籍を置いていました。そのような偶然もあり、こまめ寄席で会うたびに「いやあ、懐かしい。今回もよろしくお願いします」とほほ笑み合ってしまいます。
そして、こまめ寄席一同の記念ショット。
何故か、一番左端に紺色の浴衣を羽織った謎の人。それはたしか、ウチの同居人…。
浴衣が伝う名残る夏 時はほど鳴くツクツクボウシ