鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

♪街の灯りがとても綺麗ねヨコハマ にぎわう「志らくワールド」…

2017-09-08 23:34:00 | 日記

今からほんの少し前の8月末のこと、かの北の将軍様から「ガツ―ンッ!」と物騒なプレゼントが届けられました。

Jアラートのなんとも神経に触る警報音にさらされながら、2日後に迫ったワールドカップ予選オーストラリア戦への不安で悶々とした気持ちで過ごす中、落語「鎌倉はなし会」席亭の秋山真志さんから直々に「志らくさんの独演会のチケットがあります。前列良席です…」とのメールをいただき、欝々とした気分は秋空の向こうへ…。

思い返せばつい数日前に地元・佐助の甘味処 こまめさんでの夏恒例の「こまめ寄席」にて三遊亭遊吉師匠の高座を楽しんだこともあり、「たて続けの落語は、いささか道楽が過ぎるかなぁ」と思いつつも、即座に「観に行きます!」とお返事してるワタシがいました。

こちらに移り住んで来て以来、毎年のように「鎌倉はなし会」席亭の秋山さんのおかげで大好きな立川志らくさんの高座を楽しませてもらっています。

この2枚の写真は今から約5年前に鎌倉芸術館で開催された「志らく独演会」の時の様子ですが、志らく師匠も、秋山さんも、そしてワタシも若かった…。つくづく、中年老い易く 学なり難し…。

夕闇せまる横浜・桜木町の「にぎわい座」での「志らく独演会」。




座席指定されたシートは前から5列目のまさに「前列良席」。

マイクが要らないほどの至近から観るは「宮戸川」「厩火事」「浜野矩随」の3題。夫婦や若い男女の機微、そしてモノ造りの裏にあるさまざまな情愛を描く「志らくワールド」全開の120分、そのお代3100円は「あぁ、今回も大満足…」の一夜となりました。

いつも、落語好きの方々から「志らくの噺は何故面白いんだろう?」と問われて、「演目の上手さはさりながら、マクラの冴えがピカイチだからかなぁ。とにかく、エッジが効いてます…」と、ちょっと自信無げにワタシ。

高座のマクラを反芻してみると、

「テレビの『ひるおび』という番組に出てますってえと、口さがない人からはすかさず『この落語家もどきが…』と批判の言葉をあびせられますね。日々、古典落語を探求しているこのアタシが『落語家もどき』だなんて冗談じゃないですね。『落語家もどきは林家三平だよっ!』って言ってやりたいですね」

「アメリカのトランプオジサンと北の刈上げクンがなじり合ってるけど、気ちがい同士の喧嘩は危なっかしくってしょうがない。まるで先代円楽とアタシの師匠・談志が楽屋裏でやり合う喧嘩みたいでそりゃもう滅茶苦茶、支離滅裂…」

「アタシはどちらかといえば、リベラルのスタンスになるのかな。でもね、師匠の談志が超右翼だったから、ホントは右寄りかも。赤旗を愛読する右翼なんてのも有りかな」伝々。

今の林家三平を揶揄してもその語り口からは限りない愛情を感じるし、今では放送禁止用語となっている「気ちがい」という言葉を発してもちっとも違和感なく、日々 赤旗を愛読しつつもナベツネ新聞や公明新聞もきっちりと目をとおしていそうだし、そのバランス感覚とマクラに昇華させるセンスは、人間国宝・柳家小三治師匠に匹敵、かも…。

蛇足ながら、「幹事長 落ちた」山尾志桜里女史だけは、こき降ろしまくっていましたが、なんとなく納得…。それにつけても、民進党よ何処へ行く…。

志らく独演会の一夜を経て、工房では10月半ばの個展に向けての制作真っ盛り。ふと気がつくと落語や歌舞伎には欠かせない市松模様の作品作りに手を染めていました。


この先、個展に向けて気を揉む日々が続き、安眠などはまさに夢の夢。できるなら、志らくのマクラで眠ってみたい…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする