Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「SHINSAI Theaters for Japan in Tokyo」の記録〈1〉・『血の問題』

2012-08-16 | Weblog
八月五日に座高円寺2で行われた日本劇作家協会公開講座・リーディング「SHINSAI Theaters for Japan in Tokyo」の一部の写真等を紹介したい。これは『血の問題』。作・坂手洋二、演出・前川知大、出演・菊池明明+安井順平。奥秋圭さん撮影。もともとのテキストは燐光群昨年秋の公演『たった一人の戦争』の一場面そのままだ。観た人にSFサスペンチタッチとも言われたが、出てくる情報というかデータはすべて、誘拐の話以外は昨年4月頃にじっさいにあったことだ。前川さんが演出、俳優二人も丁寧に集中して演じてくれ、独立した短篇として面白くできていた。リーディングなのに御覧のように動いたり歩いたりする。例えリーディングであっても、俳優はただ字面を読めばいいということではない、最低限「いったいここで何が起きているのか」「自分は、相手は、何者なのか」を認識して読まなければならない(これがわからない人が巷のリーディング出演者では意外と多いのである)。この短篇はまさに、男の側が、「いったいここで何が起きているのか」「自分は、相手は、何者なのか」を探り、認識していくというストーリーだから、そこをきちんと踏まえてくれたので、リーディングの特性がうまく生きたという次第だ。厳しい世界だが微かに漂うユーモアも表現されている。最後に二人の関係というか仕組みがわかるのだが、女性にだけ譜面台を用意した点など、前川演出は冴えている。
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『叔母との旅』と『宇宙みそ汁』の相似点

2012-08-15 | Weblog
仕事が進まぬことを呪いつつの悶々とした午後、あまり長時間は出かける余裕がない我が身だが、なんと二本の芝居をほぼ間を置かず、延べ3時間半・連チャンで見ることができるということもあって、出かけた。……しかし最初に夕方5時から観た若手劇団の芝居は、いくら何でも古くさすぎる。三十年前の「小劇場」の形骸化した再生産だよ、これじゃ。なんだかネット上での評判は高いのだが。「消費」を「生活」「文化」と勘違いさせるこの長い年月の日本社会の空洞化じたいに罪はあるのかもしれない。「なんとなく描いてはいる」が「批評はできていない」のだ。……三十分以内のうちに青山円形劇場に移動して夜7時からは世評の高い『叔母との旅』初見。昨年暮れにリーディングで初めてご一緒(共演!)した松村武さん演出。俳優たちの生き生きとした動きを堪能。四人だけ二時間の芝居を一日2ステージはきつかっただろう、お疲れさまであった。なにしろ我らが『宇宙みそ汁』と共通項を感じる趣向・演出、興味深く観た。『叔母との旅』は語り部の男=主人公を四人が、『宇宙みそ汁』は五人が演じるのである。グレアム・グリーンのイギリス的世界観、これに対する批評軸を現在の私たちが持ち得ていないと感じたことも、観劇の感想とはずれた意味かもしれないが、重い。考えさせられた。……昔ウエストエンドで、1時・5時・8時の三本連チャン観劇の体験はあったが、たまには頑張って人の芝居を観るのもいいことだろう。……『叔母との旅』途中休憩で挨拶した批評家氏の演出家のご子息と帰りの電車の中でばったり出会う。お二人とも信頼できるお人柄。なんだか気持ちが暖まる。私たちは私たちの世界を今生きている、と、当たり前のように思う。……それにしても暑い。夏だからだ。逃げも隠れもできない。
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「ト書き」最新版!

2012-08-14 | Weblog
劇作家協会の広報紙「ト書き」、その大量頒布用として新たに構想された最新版がついに完成。劇場や公演などで手にとる機会もあると思いますので、よろしく。協会への入会を促す目的も籠めて、世代交代を果たした新人事による新役員揃い踏みの座談会を中心とした特集号だ。瀬戸山美咲 (ミナモザ)、前川知大 (イキウメ)、長田育恵 (てがみ座)、赤澤ムック (黒色綺譚カナリア派)、中津留章仁 (TRASHMASTERS)、谷賢一 (DULL- COLORED POP) 、進行役は土田英生 (MONO)。瀬戸山美咲責任編集による。というわけで、若手劇作家の方々には、こんな感じでやっているんなら自分も、ということで、ぜひとも協会に入っていただきたい。……幾つか感想。採録されていないことについてだけど、この座談会の中で出てきた、「劇作家どうしの夫婦はいない」というのは、考えてみると、確かにそうだな。ほんとうにいないのか。誰か忘れているかな。で、『熱海殺人事件』に一瞬はまったけれどと本人が語り、自覚はないらしいが、瀬戸山くんにつかこうへいの影響は、確かにあると思う。そして後半の話題に出てくる「エチュードから作った芝居」についてだが、ほんとはみんな認めていないのがよくわかる。なのに何となく認めたような空気で喋ってしまうのが、なんだかな。……斎藤憐さんにも聞かせたかった。そして今、協会が、「せりふの時代」という雑誌を持っていないことを、新たな世代に対して、申し訳ないと思う。……高校演劇特集の次回大量頒布用「ト書き」も、まもなく出回るはずである。協会全体がリフレッシュしたことが、あらためて、ほんとうに嬉しい。……引きこもり生活の末に、支援を続けた姉を刺殺したとして殺人罪に問われ、大阪地裁の裁判員裁判で求刑を4年上回る懲役20年の判決を受けた被告が、判決を不服として控訴。被告は発達障害の一種であるアスペルガー症候群と認定されている。地裁は「母親らが(社会復帰後の)同居を断るなど、社会的受け皿が用意されておらず、再犯が強く心配される」という。しかしそれはおかしくないか。「障害を理由に刑を重くすること」はもちろん、「社会に受け皿がない」と決めつけることによって罪状と関係のない理由によって刑期が延びるなどという不条理は、あっていいはずがない。そしてこの件に対する私のような批判が、裁判員裁判への批判に転用されないように注意することも必要だ。……私が「アスペルガー」というコトバに敏感なのは、専門家でもない人達が、該当者の日常の言動に対する感想として「あの人はアスペルガーではないか」と決めつける現場を見たことがあるからである。それが病理であるなら、医師に判断された結果として以外には、それがどんなに相手に寄り添ったものであったとしても(診断を受ける段階までつきあうのでない限り)、「あの人はアスペルガー」というようなコトバは発されるべきではないと思うのだ。こんなことは常識の範疇だと思うのだが。
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横浜Nibrollとんぼ返り

2012-08-13 | Weblog
仕事が捗らない。……しかし午後、アフガニスタンで五年以上にわたって演劇活動を続けていて来日中のヤルマール氏をピックアップし、横浜へ。小林くんの助けも得ながら、東横線車中で色々と話す。……ニブロール(Nibroll)の新作 "see / saw"を観る。会場のヨコハマ創造都市センターは柱や建造物じたいに遠近感のある不思議な空間。動きのある映像を立体的に使っていて、ああ、プロジェクターを使用した表現は今はこんなこともできるのか、と思う。さまざまなコンセプトはそれぞれ興味深いし、少人数の動きに、集中力がある。今回、演劇と掛け合わせることより踊りに照準を絞ったことは、実りのある選択だったのだろう。……ただ、一般出演者が登場してからが、まとめなくてはいけないという感じに押されているきらいがある。これはまたこれから変わっていくのであろう。ともあれ、かなり危険な地面の硬さと向き合うダンサーたちの身体を張った熱演は、観ている者の身体の芯にも印象を残す。……矢内原美邦さんとは1~3月の『荷』に続いて今月からまた仕事をするので(9/22~ 犬島『内海のクジラ』)、あらためて、とても楽しみである。海で、砂浜で、可能性を試すことになる。……劇場が駅と繋がっているので、せっかく横浜に行ったのに、外に出ないで終わってしまった。……東京にUターンして、東京芸術劇場内で、国際演劇協会事業委員会の会議。終えて、劇場の中を見せていただく。内覧会には行けなかったので、改装後は初めて。色々と変わったところを確認。小劇場1は客席雛壇傾斜と舞台の関係が変わり、圧倒的に観やすくなっていた。小劇場2も基本舞台の奥行きが広がったようだ。この二劇場はイーストとウエストというふうに、呼び名が変わったが、きっと間違える人続出だろうな。現に私もどっちがイーストかウエストか、今の時点ではまるで思い出せない。その他、新しい使い方のできる場所もできているようだ。リニューアルオープン後は、新たな劇場としての特色を発揮することができるだろう。
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『捕鯨の文化人類学』

2012-08-13 | Weblog
著者に名を連ねる・小島曠太郎さんと江上幹幸さんにいただいた『捕鯨の文化人類学』(岸上伸啓編著・成山堂書店)を、ようやく読了。今回『無秩序な小さな水のコメディ』の中の一篇『じらいくじら』は、ここに出てくるインドネシアのレンバダ島・ラマレラ村を舞台のモデルとしている。捕鯨にまつわる歴史と現在を多角的な視点で描く好著である。今現在、またクジラのことに取り組んでいる。十年前二度訪問したラマレラで過ごした日々も忘れられない。最近、当時の記憶がフラッシュバックのように甦る。……しかし、本書にも出てくる「シー・シェパード」とは、いったい何なのか。「反捕鯨ビジネス」と断罪していいものかどうかはさておき、多くの有名人がこの団体にカネを贈り手を貸している。最新のバットマンを演じるクリスチャン・べールも構成員だという。コーモリがクジラを守るっていうのもなんだかヘンだ。
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久しぶりの鄭義信さん

2012-08-11 | Weblog
二時間近く眠り朝四時半に目が覚める。寝ようとするが寝つけない。時差ボケの治らないことについてはもう気にしないことにして、起きていることにする。仕事と雑務とあれこれしているうちに時間が経つ。……大阪千秋楽を終え、劇団本隊はあとは帰京するのみ。おつかれさまでした。……夕刻、アメリカの大学の人のインタビューを受ける。日本演劇と太平洋戦争の描き方の関係について調べているという。沖縄の話が多くなる。二時間近く話す。……夜、日韓合作の芝居を観に行って、鄭義信さんに偶然会い、互いに仕事を抱えている身なので、ちょっとだけと言いつつ、久しぶりにお話する。……夕方に沖縄の話をいっぱいして、夜に在日の話にもなり……。この四半世紀以上の間、「日本」とどのように向き合うかについて、ずっと模索してきたのだな、とあらためて思う。
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大阪千秋楽前夜

2012-08-10 | Weblog
またも朝5時に目が覚める。まるで奇病だ。もちろんねむい。……写真は今日の大阪公演・夜の本番後、私は不在だったが、飲み会で俳優たちが踊ったらしい(撮影したのは前夜に観てこの夜は飲み会だけに参加した、はしぐちしん)。踊りではなく猪熊得意の(?)エールではないかな。バックダンサー(?)をつけて豪華になっている。……さて、河北新報によれば、福島第1原発3号機で昨年3月14日に起きた水素爆発の直後、福島県が東京電力に「健康被害の心配はない」とする文言を報道発表資料に記載するよう要請していたことが8日、東電が報道関係者に公開している社内テレビ会議の録画映像で分かったという。東電福島事務所からの依頼として「3号機の爆発に関するプレス(報道発表)文に、福島県知事から『いま北西の風が吹いており、観測された放射線量から健康に被害が出る心配はない』という文言を入れたい、入れてほしいという話があった」というのだ。……その「北西の風」によってどれだけ多くの人達に影響が及んだか。こんなことが見過ごされるようでは、この国はひどい。
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大阪ど真ん中で芝居をしています

2012-08-09 | Weblog
やはり朝5時に目が覚める。ねむい。PCに向かうが作業効率がいいとはいえない。……昼飯は、なんばまで歩いて、もと精華小劇場の建物を眺めた後、ビフカツ。久しぶりの外食。……意外な朗報に驚く。発表は、いずれ。……劇団ミーティング、ダメ出しというか、ノート。……本番二日め。大阪演劇関係者の揃い踏み、豪華すぎる客席の顔ぶれ。皆さまと乾杯。ありがたい。人情というものは、確実にあって、感謝の気持ちが明日への活力になる。それぞれの人が事情を抱えている。だけどそういうことを越えて繋がる気持ちが、人間を活かしてくれる。濁ったものがまるで流れない幸せな夜だった。……人間の世界だから時として厳しい問題意識が露呈したとしても、人が出会い互いに求めるなら、受け止めてゆける。閉じることが一番いけない。他人のせいにする、自分の弱さを見つめず誤魔化す、そういう人たちがどんなにもったいないことをしているか。……民自公三党の談合、気色が悪い。……オリンピックはまだやっているんだなあ。
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「宇宙みそ汁 / 無秩序な小さな水のコメディー」大阪初日

2012-08-08 | Weblog
大阪初日があく。幕類だけは前夜に吊ったが、朝から搬入、照明等吊り込み。場当たり。ほぼ稽古無しの本番。劇場の福本さんはじめスタッフの方々が暖かく、嬉しい。お客様もよい空気で、よく笑ってくださった。気もちのいい初日乾杯。……日中、なんば心斎橋ど真ん中のご近所に業務用スーパーを発見し、皆に差し入れする。大袋に入ったビビンバ用ナムルが六百円、一キロのマカロニサラダ、ポテトサラダがそれぞれ四百円、等。今回は自炊の旅なのだ。賄い班長洋子の献立はなかなかハードボイルドだぜぃ、で素晴らしい。昼のビビンバはグッドアイデア。夜は「自称親子丼」、等。初日打ち上げには潮吹く生きのいいアサリも登場。イタリアの八日間もみんなが同じ物を食べていた合宿方式、ツアーも劇団一行で賄いをいただいていると、まさに「一つ釜の飯」を共有する感覚は、ヒトの集団行動としては、なかなかいいと思う。……さて。その政党は、「私たち『国民の生活が第一』は、すべての国民が「自立と共生」の理念のもとで、「いのち」を大切にし、安心、安全で、安定した「暮らし」を送ることができる社会を追求します」という。民主国家が国民の生活を優先するのは当たり前のこと。「いのち」なんてわざわざ言われると、鳩山元首相の史上最悪の所信表明演説(「いのち」の大安売り)を思い出してしまうが。そして「自立」と「共生」という響きに、妙に高所からの強制感がある。民主国家で個人が自立しているのは大前提。一緒に生きている以上、共に生きているのも当然。それに括弧をつけてわざわざ言挙げするのは、明らかに「そのためにはご負担を」「責任を果たしてください」と響く。原発ゼロは、現時点で言っているだけだろう。「デフレ不況下での消費税増税は、消費の冷え込み、特に中小企業、農林漁業など弱い立場の人たちの暮らしを直撃するので、断固阻止・廃止する」そうだが、これは、デフレじゃなければ消費税もありという意味だろう。「行政の権限と財源は地方に大胆に移し、「地域が主役の社会」を実現する。特に、国の補助金と政策経費(合計40兆円)は原則、自主財源として地方に交付する。それにより地域経済を活性化し、デフレ脱却を促進する」は、明らかに橋下某に迎合している。嫌だね、まったく。……オリンピックがどうなっているかは、知らない。……写真は、西岡真一氏撮影。大阪公演情報は、以下の通り。http://rinkogun.com/Next_Osaka.html
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『宇宙みそ汁 / 無秩序な小さな水のコメディー』大阪公演!

2012-08-07 | Weblog
なんとか大阪に辿り着く。『宇宙みそ汁 / 無秩序な小さな水のコメディー』燐光群新作二本立て大阪公演のために、ウイングフィールドに入った。仕込は当日の予定だったが、前日に幕関係は吊り込む。……なんば心斎橋、大阪のど真ん中である。関西の皆さま、ぜひともご覧下さい。
日時は、8月7日(火)19:30開演 8日(水)19:30開演 9日(木)14:00開演/19:00開演 10日(金)14:00開演
詳細情報は以下の通り。
http://rinkogun.com/
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SHINSAI ~Theater for Japan~、ついに開催

2012-08-06 | Weblog
時差ぼけが治らず、眠れないので仕事する。なぜか捗る。……一睡もしないまま、朝9時過ぎ家を出る。自転車は暑いが百円ショップの帽子が役立つ中、座高円寺へ。最初の組の場当たりが始まったところ。朝に弱い谷賢一も朝から集中、彼は選曲も担当。とにかく時間押せ押せの中、場当たりをギリギリに終える。……満席でスタート。全体を統括し、リーディング出演もした。怒濤の一日。……無事に終わる。とにかく一日、もりあがる。大成功と言えるだろう。スタッフ諸氏に感謝。演出家出演者諸氏も誠実。東北から大信ペリカン、くらもちひろゆき両氏も参加。いい空気だった。打ち上げも圧倒的な人数。劇作家教会の世代交代が着実に行われていることも、あらためて嬉しい。昨年秋からの計画が実行に移されるのはなかなかたいへんだったが、ようやく肩の荷が下りた。しかしこのイベントの肝となる「未来への視座」ということでは、始まりに過ぎない。ともあれ、みなさんおつかれさまでした。
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「非実在少女」についての劇

2012-08-05 | Weblog
七ツ寺共同スタジオを離れ、名古屋から東京へ。イタリア→名古屋→東京。まだまだ時差ぼけが抜けない。やっとあれこれ片付ける。夜、笑の内閣「非実在少女のるてちゃん」(写真)を観て、アフタートークに出る。あまり感想はない。いいとか悪いとかではなくて、観たとおりだからだ。こういう時事ネタはこの手法だと二年経っての再演は、思いきって変えない限り、作る側もいろいろたいへんだろう。真面目にやっている。トークは、まあ、でも、京都の思い出とか、いろいろ話す。高間くんが『ツレがウヨになりまして。』のDVDをくれる。ちょっととすぐに観る余裕はない。御免。終えて、今日だけ特別出演していた七味まゆ味嬢らとあれこれ話す。
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七ツ寺共同スタジオ公演初日

2012-08-04 | Weblog
旅続きでオリンピック報道とは縁遠い生活をしている。一部の情報によると、野田総理が出発前に出場日本選手たちにお守りとして福島の瓦礫製のバッジを渡し、選手団はヒースロー空港を通過したが、IOCが問題視したという。開会式の入場で、BBC等はこの事実を生放送。開会式で日本選手たちは一周した後に誘導されて会場外へ出たという。検査されたのか、他の選手との接触を禁じられたのか。JOCはこの事実を認めず、「選手らが間違って外へ出た」とコメントしているという。なんにしてもある種の「差別」が露呈してくる過程なのかもしれない。……七ツ寺共同スタジオ。場当たり、通し、初日。大須観音商店街に包まれて、懐かしく、励まされる、「原点」のような時間。最寄りの銭湯・仁王門湯は、私たち一行を百円割引で入れてくれる。中は、相変わらずの正しい日本の銭湯。写真は、開演を待ち慌ただしく働く劇場正面。
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七ツ寺共同スタジオ!

2012-08-03 | Weblog
七ツ寺共同スタジオ。五年ぶりの燐光群公演。この劇場での体験を経て若手劇団員たちは確実に成長する。まあたまには逃げ出す者もいるが! ……初めてここに来たのは八十二年の夏かな。「転位・21」の演出助手+音響担当としてだった。あれから三十年。あの頃、まだ二十代だった北村想さんのことも思い出す。……名古屋でおなじみの山崎さん・吉戸さんも応援に駆けつけてくれる。嬉しい。劇団員と身内のみで過ごす時間はいいものだ、総員劇場泊。……深夜は、皆を銭湯に送り出し、留守番がてらパソコンを打つ。加藤智宏応援団長が七ツ寺共同スタジオ創立四十周年記念公演『東京アパッチ族』についての質問も兼ねて顔を出してくれる。十三年も前の台本なのでディティールは好きにやってくれていいと答える。……ああ、またここに来ている。私は生きている。私は名古屋に実は「延べ」でいうと、かなり長い期間滞在している。七ツ寺共同スタジオに宿泊した延べ日数もおそらく三ヶ月を超える。それは私の幸せだ。……なんだか銭湯帰りで酔っぱらった男連中のケツを面倒見て、劇場の鍵を締めて寝る。……写真は、楽屋に残されていた、私たちがここに着く寸前までいたらしい大橋宏さんからの書き置きとそのツアー公演のチラシ。昨夜、ここで公演されていたのだ。一九八〇年、大橋さんたちの早稲田新劇場のテント公演を観たことを思い出す。「小劇場」と括弧に括る無意味さは当時からわかってはいたが。そんな世間はどうであれ、続けていく、意志の現在形。こんな書き置き、泣かせてくださるじゃないか。ありがとう。大橋さんたちの旅も、まだ続く。お互い、ガンバリマショウ。
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荷物が消えた

2012-08-02 | Weblog
……長い長い帰国路、パリのシャルル・ドゴール空港から成田に十三時間かけて着いてみれば、預け荷物が届いていない。おそらくまだパリだろうという。積んでいなかったのだ。明日以降に届くかもしれないとか、見つからなければないかもしれないとか、平然と言われる。延べ二十四時間以上空港か飛行機内にいたことになる。たいへん疲れる。諸手続きを終え、ようやく梅ヶ丘BOXへ。SHINSAIリーディングの打合せ。……というわけで、東京に戻ったものの、いよいよ三日金曜からは七ツ寺共同スタジオ公演なのだ。
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