Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

俳優座劇場の閉館

2023-06-17 | Weblog

俳優座劇場閉館の報が届く。

俳優座劇場さんからもご挨拶の手紙が届く。

経営が成り立たなくなったのであろうことは、わかる。

みんな困るだろう。東京にはこのサイズの劇場があまりないのだ、じっさい。

私が俳優座劇場で演出した初演作品は、三本。

自転車キンクリートstoreで演出させていただいた『ウィンズロウ・ボーイ』、燐光群『民衆の敵』、俳優座劇場プロデュース『兵器のある風景』。

美術の島次郎さんとの仕事も忘れられない『ウィンズロウ・ボーイ』は、扇田昭彦さんに激賞されたのが懐かしい。あの頃、あなたは演出だけの仕事がもっと評価されていい、「笑い」の要素があることについて日本の観客は身構えていてもったいない、というようなことを会うたびに言われた。

観客としても多くの作品を観た。小劇場ばかりしか知らなかった頃にはすごく間口があるような気がしたものだが。

いまの劇場に改築されてからは「俳優座シネマテン」という、夜10時からの映画上映もあったはずだ。そちらは何を見たかがうまく思い出せない。

その新装オープンのときから、バー〈HUB〉はあったはずだ。

自分は新劇の人間ではないと思っていたが、今、この時代に、新劇の殿堂がなくなるというのは、残念すぎる。

せつない。

劇場経営は、公立でなければリスクが高すぎてできない、ということになっていくのだろうか。

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