Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

“最悪のタイミング”という言い方の非道さ

2016-05-21 | Weblog
行方不明だった沖縄県うるま市の20歳の女性が遺体で発見された件は、元米軍海兵隊で現在米軍属の容疑者が逮捕されているわけだが、これはどう考えても沖縄への米軍駐留そのものが原因である。怒りと哀しみが抑えられない。被害者が生まれたのがかつての小学生の少女への暴行事件が起きたあの1995年であるという事実に、悔しさが倍増する。普天間基地はとうに返還されているはずではなかったのか。
在日米軍の兵士や軍属の法的地位を定めた日米地位協定で、米軍関係者による「強姦(ごうかん)」が起訴前の身柄引き渡しの対象とされているにもかかわらず、1996年以降に摘発された米兵たちの8割以上が逮捕されず、不拘束で事件処理されている現実。「殺人」「強姦(女性暴行)」に限って起訴前の身柄引き渡しが可能となった95年の運用改善は徹底されていない。そして凶悪事件の一部を公表せず、不拘束で事件処理してきたことの蓄積が、こうした犯罪の再発を招いていることは否定できないはずだ。

普天間基地移設問題や参院選・オバマ広島訪問を控えていることから与党・政府関係者が“最悪のタイミング”と言ったことの非道さに説明がいるだろうか。報道のタイミングを政府の顔色をうかがって判断しようとしていたらしいヤマトのマスコミも、信じがたいひどさである。
とはいえ、米軍普天間飛行場の移設先については昨秋モンデール氏が「われわれは沖縄とは言っていない」「基地をどこに配置するのかを決めるのは日本政府」と明言していたように、もはや日本の「国内問題」の要素が重い。アメリカを悪者にするだけで与党・政府関係者が責任回避的に振る舞うことも許してはならない。

日本に二週間強いなかっただけだから、いちいち、ああ、日本だ、とまでは思わないが、やはり、涼しさには助かるのと、ハノイ同様に信号無視しそうな自分においおいと突っ込みながら歩かなきゃならないくらいではある。
やることが多くてにっちもさっちもである。思いがけない面倒なこともあったりして、うんざりもしている。

写真は、ハイフォン・オペラハウスのスタッフルームにて。ノートパソコンがある限りどこでも仕事机になってしまう現実。
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