A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1212 『詩誌 エウメニデスIII 第51号』

2016-08-02 23:03:22 | 書物
タイトル:詩誌Eumenides III 第51号
編集:小島きみ子
表紙:塚本よしつぐ
発行:佐久 : 小島きみ子
発行日:2016.8
形態:54p ; 21cm
内容:
巻頭エッセイ
「美しいということが、」塚本よしつぐ
連載詩
約束——ルネ・マグリット作「野の鍵」に寄せて 渡辺めぐみ
魔笛 広瀬大志
居室(#2) 伊藤浩子

いろいろないきものの映画 小笠原鳥類
座間 カニエ・ナハ
もりあわせ 高塚謙太郎
恋文 藤井わらび
手のひらの 花びらの 森山恵
いざ、ゆかん(ひとをおくる) 海埜今日子
ムーミンはカバかな 京谷裕彰
灰色の翼の 小島きみ子
雨の唇 小島きみ子
二〇一六年一月から三月までに読んだ詩集・詩誌紹介 小島きみ子
あとがき

頂いた日:2016年8月2日
 執筆者の京谷裕彰氏よりご恵贈頂きました。いつもありがとうございます。日頃はどうしてもアート関係の本を手に取ることが多く、詩誌を手に取る機会は少ないので、毎回刺激を受ける。例によって、まだきちんと読めていないが、今号では小笠原鳥類氏の「いろいろないきものの映画」というのが、映画好きとしては気になり引き込まれてしまった。「巨大バッタの群れの/出てくる映画」は、『イナゴの日』(1975)のことからしらん(いまだにトラウマで見返せないが、傑作であることは間違いない)。京谷氏の『ムーミンはカバかな』もタイトルに惹かれてしまう。最初、間違えて『ムーミンはバカかな』と読んでしまったが、実際は(架空の生き物なので、「実際」というのも変な話だが)妖精である。食事と排泄をめぐる滑稽でもある身体的な言葉と詩人が生きる社会、政治的な言葉が混ぜこぜに並び、おかしみと狂気を一緒に読むような詩であった。