医療崩壊

我が子が高熱にうなされ、発熱外来に電話をした。
Mクリニック、Lクリニックとあたるも「予約のみ」
直近の予約は3～4日後と言われた。

Sクリニックは「予約なしでも診る」と言ってくれたが、何時間待ちになるか分からないと。
予約していてもキャンセルがあるらしく、そのキャンセルが何時になるか分からない為だそうだ。
万が一キャンセルが無ければ最後になるので、電話を掛けた9時から計算すると10時間待ちになる。
（その時間に予約できないかと聞けば「当日分満了」だった）

安くない健康保険料を支払っていても、困った時に診てもらえない。
クリニックが悪いのではないが、恨み節の一つも言いたくなる。
3～4日の間に命に関わったら？
まぁ、救急車という手もあるので、クリニックにぶつける気持ちでは無いのか。。

藁をもすがる気持ちで、Hクリニックに電話を掛けた。
ここは過去に診療を受けた事が無いのでダメだろうと思ったが、院長自ら「今すぐに来い」と言ってくれた。
それでも1時間以上待ったが、診察してもらえた事には感謝している。
診断結果は「インフルエンザ」だった。
薬も処方され、その効果もあったのだろう。翌日には熱が下がり、幾分かラクになったようだ。

Hクリニックでは、「予約した高齢者」が席の大半を占めていた。
談笑する姿を見ると、何とも言えない気持ちになる。
ほとんどが、いつも同じ診察を受け処方箋をもらい、薬を受け取る為に来ているのだろう。
今すぐに診る必要は無いだろうと思うが、医療は簡単ではない。
万が一もあろうと思うので、これを否定する気持ちにはなれない。

ただ、高齢者あるあるだが、診察一つとっても時間が掛かる。
余計な話も多い。この無駄な時間を省く努力はクリニックでも取り組んでいると思うが、抜本的な改革は難しいだろう。
難しいのかもしれないが（もしかするとあるのかもしれないが）クリニックよりも下の段階にあたる医者があって良いと思う。
そこで診療を受け、怪しいとなってからクリニック、そこから大病院という流れである。
本来、ここがクリニック（町医者）の立ち位置なのだと思うが、増え続ける高齢者には対応しきれない。
看護師が診るという事でも良いのでは？ と思うのは、素人の戯言なのだろうか。

Hクリニックで診療を受け、支払いの時に「パパさん（私）も、ここで診察を受けておいた方がいい」と言われた。
過去に診察を受けると、診察券が発行される。
これで「かかりつけ」となるので、優先度が上がるというのだ。
コロナやインフルのワクチンも当てはまるという話だ。

私は健康であり、かかりつけ医がいない。
この忠告は考えるべきだと感じた。
事務員さんが言うには「頭痛でも、腹痛でも、症状が治まってからでもいい」との事だ。

私は頭痛持ちで、脳神経外科には通院している（年に一度だが）
考えてみれば、頭痛薬を処方してもらうなら、クリニックでも良いのだ。

ただ、この混雑を見て、そんな理由で診察を受けるのは躊躇われる。
様子を見て、検討してみようと思う。