ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

霜後の滝へ

2006年06月02日 | 旅の話

「霜後の滝を見に行きませんか」U氏にさそわれて、いかにもふさわしい奇岩美景を想像していた。ところが、ROYCEから車で南に25分、萩の荘に着いてみると目の前にひろがるなんのへんてつもない野原と林で、どこに滝が?と眼が泳いだ。上流の「厳美渓」と比べるべくも無い。
立札の蘊蓄が良い。いにしえの昔、平泉の基衡や伊達藩侯がここまで遠征陣立てし、天幕をめぐらしてしばし宴に興じたと書かれてある。首をひねりつつ紫花の群生した道沿いに歩むと、小さな川の先がにわかに裂け窪んで、たしかに規模は小さいが瀑布といえなくもない。滝壺まで降りてみるとはじめてその岩壁のそそり立ったスケールが実感できた。水量の増す大雨の後を想像しながら水神の祠に手を合わせて一句詠む。

霧立ちぬ 霜後の磐を 虹の川
野守りは見ずや 君が袖振る 

そう、いつもの無理やり本歌取り、当方の知らない風水地形の秘密や深い謂れがあるのかもしれない。和風アバンチュールには目立ちすぎるが、風雪を経たそうとうな歌枕である。ラジカセでジャズは似合わず、ロリンズが滝壺でサクスを練習しました、といういわれがあれば。

☆「霧立ちぬ」は「さ霧立つ」が万葉調で勢いがよいけれど、ただそれだけである。
☆安全ベルトの未装着でアウトになったことを、ミルキーの社長がいまだに申されているのはお気の毒だ。当方も、深夜3時に目覚ましをかけて流星雨を見に行って献金してしまった。
☆流れ星が見えている間に三度唱えると願いがかなうらしい。しし座流星雨のときには「一億、一億」と物干し台で五回も唱えるほど火柱が走ったので驚いた。
☆眼のふちの痣を当方は見逃さなかった。「ハイ、荷物を持ったまま、トラックの荷台から真っ逆さま」彼はうっかり踏み外したが客の荷物を手放せなかった。顔から落ちで大事なメガネは飛んだが、荷物は異常なしとのこと。
コメント
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