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【狩】俳句生活『よ句もわる句も』:1月の俳句結果③

2022-02-01 17:30:13 | 俳句
2022年2月1日(火)

カタログハウス「通販生活」に月1回の『よ句もわる句も』という無料の俳句投稿コーナーがある。
月1回、俳人夏井いつきさんが『天』『地』『人』『佳作』と選外(未掲載)に選句してくれる。

今回の兼題は【狩(かり)】

地域の水辺で生き物探し散歩をしながら、俳句のタネを探せども・・・
私らのとこでは「イノシシ除け」くらいしかなくて、狩りなんぞしたことも見たこともないもんなあ。

水鳥たちも、オシドリ以外はろくすっぽ逃げんで、のんびりされとるし・・・

あの『大造じいさんとガン』という児童物で有名になったマガン(真雁)なんか、実に緊迫した狩りの様子が描かれてるけど・・・
たまたま、去年の今頃、私らのとこの川に迷い飛んできたマガンのカップルなんてのは

安物10倍デジカメで撮れるほどの近くで「ボ~ッ」とされとったりして

初めて見た私は「ほんまにマガンなんか?」と何度も何度も図鑑を見返したほどなんである。

「こりゃ正直にそのまんま俳句にするっきゃないわな!」と一句。
狩り知らぬ瀬戸の川鳥ののほほん


この句は、お気に入りなんだけどね。
でも、こんな句は「狩」という季語の本意とはまるでかけ離れてるし
(実際「選外」となる)

不本意だけど、「狩」らしい場面の俳句を空想上の嘘っぱちでもいいから作っとこ、と

昔読んでとっても面白かった『猟師になりたい』シリーズ(北尾トロ:著)

の狩猟場面を思い起こし、絵空事の一句をさらに送った。

撃鉄に触れば罅入る朝の狩り
げきてつにふればひびいるあさのかり


これは入選をねらったねつ造の句だから、あまり好きな句ではないのよね。

で、この句が『人』入選!

もちろん、俳句は文学だから、嘘っぱちでも絵空事でも未体験のことでも、そこに詩があればよいとされる。

でもなあ、「狩」を知らぬ私を含めた多くの人が好き勝手に空想でどんどん作ってたんでは
俳句の世界が、今の「狩」の現状や課題からますますかけ離れていっちゃうような気がして・・・

なんか今回もすっきりしないんだよなあ。

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3 コメント

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Unknown (明 惟久里)
2022-02-02 02:24:42
お気持ちも、何となくわかります。 特に「狩」や「野焼」が題詠になると、なかなか難しいですよね。 ある意味時代劇を作るのに似ているところがあるのかなぁと思ったりもします。 私はボーッとしているので、割とどんな考証された時代劇でも楽しんでしまいます。
あたなごっちさんも皆さんも、体験はなくてもそれぞれの方法で「狩」ってどんなもんやろか、と調べて詠まれますよね。 選者は作者がたとえ本当はその季語をよく知らなくても、何らか調べて作ったとしても、その句にどのくらい選者にとってのリアリティが感じられるかとか、季語との良い距離感のある取合せか、とかで選ぶ。 作者はその時の季語で選者との相性の合う合わないはありますよね。 ただ、選ばれた句に絵空事=季語に対して「よくない」虚偽や誇張が多い、ということはないのでは?と私は思います。 例えば今回私は、むかし長野県で狩に同行した体験、別な時にたまたま話した方々が狩人だったこと、それに『黒田勝雄写真集_最後の湯田マタギ』(藤原書店)を読み返して作りました。 私は猫は飼ったことがなく、「猫の子」の方が難しいです…「狩」で皆さんそれぞれ苦労されていますよね。 でも「調べた中のほんとう」が出ている佳句やなぁというのが幾つもあった気がします、私は。 選者もそのスタッフの方々もかなり調べられたんだろうなぁと今回は思いました。
あたなごっちさんの句も、私はすごいなぁと思いました♪ 「狩」というある意味神聖な季語に対して真っ直ぐ向き合われているなぁと感じました。 私が騙されやすいからかもしれませんが(^^) 私魚人さんは、きっと私よりずぅっと真面目でいらっしゃるのですね☆ 俳句の世界では、龍は天に昇り、猿はお酒作り、ミミズも鳴いちゃいますからねぇ…「猫の子」や「雛祭」で、モヤモヤが晴れますように☆ 俳句、気楽に楽しめますように☆
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Unknown ()
2022-02-02 03:05:37
念のため…私が同行した狩は、基本的には犬と男性しか狩の現場には入れませんでした。 狩の決め事をたくさん教えてもらい、彼らは森に入り、私たちは少し離れた処から見守りました。 仕留めた瞬間は音しか聞いていません。後から映像で視ました。 それも撮影が許された範囲の動画で。 なので、銃声の響く前を詠みました。
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明 惟久里さんへ (私魚人)
2022-02-02 17:45:56
コメントありがとうございます。

狩に同行できる機会があるなんて、うらやましい限りです。

自分の句は、そういう体験とか、猟師さんからの聞き取りとか、まったくないままの想像句なので「絵空事」と表現させていただきました。
表現が少々乱暴だった非礼は謝らなければいけないのかもしれませんね。

ま、現在の狩りと「狩」という季語が生まれた時代とのギャップは非常に大きいような気がしています。

「狩猟法」が生まれ「鳥獣保護法」へと進み、2014年に「鳥獣保護管理法」が成立した現在では、人々の感覚はかなり違ってるはずだと思ってます。

「有害鳥獣」なんてな表現も「猟師の減少」「生態系の破壊」「希少種」なんてなこともかつてはなかったことでしょうし・・・

理系出身の私は、以前なら「俳句は古典の世界・言葉遊び」と、とらえてて近寄る気もなかったのですが、こうして始めてみると不思議なものですね~。
「できるだけ現代に即した・体験に根差した俳句をつくりたい」と思うようになりました。
だから、今回のように未体験の季語はとても難しいです。

ま、評価はどうでもいいんです。
正直に、お気に入りなら没句だろうがなかろうがお披露目してるんですよ。笑
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