三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

築24年でのわが家メンテナンス

2015年06月01日 05時56分51秒 | Weblog
写真はけさのわが家の様子であります。
わが家は新築したのが、1991年。
その後、5~6年で大規模な増改築工事を行っています。
それからでも20年近く経って、
いくつかの問題点が出てきたので、今回、メンテナンスであります。
主に木製窓回りに起因する問題を解決したいのです。
写真の正面側では後付けした桟木が木製サッシに欠陥をもたらせたので
その補修をするのが主なのですが、
メインは建物の裏手の3階の木製窓回り。
新築の時に、コストダウンのために使用した小さな木製窓3つに
欠陥があって、それが問題を起こしたので、交換するのです。
で、その作業というのは1~2日で終わってしまう予定なのですが、
位置的にどうしても高所作業になるので、
このような足場組みが必要になってくる。
アメリカ・カナダのような簡易足場ではいけませんというのが、日本の法律。
こっちの「足場掛け損料」の方が工事料よりも高いかも知れない(笑)。
確かに工事の安全確保という意味ではやむを得ませんが、
国によって、このあたりは違いが顕著です。

で、せっかく足場を組むんだから、ということで、
今回、屋根や木製窓周辺の塗装なども検討しております。
定期的なメンテナンスというのは、長期的な建物の維持管理には不可欠。
たぶん、こうしたメンテナンスは、
わたしの代ではなく、次にこの建物を使う人にとって意味があるもの。
一昨日のブログではありませんが、
こうしたメンテナンス工事にかける金額費用も、
現状の日本の住宅投資への理不尽な「無価値」論からすると
まったく評価に値しないことになってしまいます。
わが家は鉄筋コンクリート造60年に対して、45年の「耐用年数」と
されている「コンクリートブロック造」なのですが、
そういった知識すらも、金融や不動産関係ではあんまり重視されず、
「一般的な木造では、22年で価値ゼロですから」とされるのがオチ。
そうすると建物を長く大切に使うという考え方そのものが根付かなくなる。
耐久消費財のやや大きなモノという考えになってしまうのですね。
しかし、そんなことは絶対にありません。
メンテナンスが必要になる部分は必ず出てくるのだけれど、
きちんとそれを行うことで、建物は長く使えるようになる。
コンクリートブロック造45年という「耐用年数」基準もおかしいと思う。
もっと、ほぼ半永久的なのではないかと思って、この建築を選んだのです。
構造としては非常に頑丈で、どうしても劣化せざるを得ない
木の付帯部分でのメンテナンスさえきちんとすれば、
どう考えても100年以上は大丈夫だと思うのです。
その上、24年前建築で外断熱で、気密性能も1.0という測定結果。
現代では、きちんと建築された住宅は木造でも100年以上は十分に持つ。
やはり、現在の日本の建物への不当な扱いの慣習は
あきらかに異常な状態だと思います。
あ、また熱くなりそう(笑)・・・。

コメント
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