三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

日本人と木の文化

2013年01月02日 07時04分25秒 | Weblog



きのう元旦は、札幌は結局、のどかな冬の1日でした。
去年の12月が記録的な積雪だったので、
この一転ぶりには、やや意外な感じで、いやこんなことはないだろう、
きっとまた嵐が来るのでは、と不安であります。
で、きのうある方のメールマガジンを読んでいて、
ちょっと気味の悪い話を読んでしまいました。
「テクノポートシトラス」さんというMacやPCの関係のショップの方のもので、
名古屋在住の方です。
なんですが、Macのひとらしく理系の感じはせず、
むしろ文系の才能を感じさせる方で、
文章に味があって、ときどき送られてくるメールを愉しみにしているものです。
で、その最新号のなかに、気になる記述が・・・。<以下、抜粋>

~~四国を中心に、樹齢何百年という神社の
ご神木が次々に枯れ、原因は根元にドリルで
穴を開け除草剤をぶち込むという、はっきり
器物損壊事件である事がわかった事です。
(中略)
報道では、枯れた巨木は檜の大木が多く、
その後木材業者が
「たまたま」通りかかって、枯れた木の
引き取りを申し出、500万程払って買い
取っていったそうです。
実は現在檜のこれだけ大きな木材は皆無で、
値段の付け様のない高値になるらしい。
名探偵コナンじゃなくても、筋書きは読める
気がしますね。警察もこの線もあると見て
捜査中らしいですが、~~

たぶん、新聞や地元放送局などで報じられているものと思いますが、
北海道にいると、なかなか情報に落差があって、
こんな事実を知る機会はありませんでした。
ちょっと身の毛のよだつようなお話。
まぁ「身の毛」のよだちようにはいくつかあると思うのですが、
やはり住宅のことを扱っている立場としては、
こういう人がいるのだと言うことが空恐ろしい。
先日NHK北海道から制作・放送された
旧石器時代から縄文時代の時代転換の様子を解明した歴史報道からすれば、
縄文のスタートから、列島の気候変動、温暖化が
日本に森林文化をもたらし、
定住的な生活を支えてきてくれたものは
木の文化であると解明されてきていると思われるのです。
この列島社会では10000年近く、そのような自然崇拝・森林への素朴な信仰が
いわば、根っこに位置していると思われるのですね。



写真のような「木組み」の各部位への名付けも
日本人と木の文化の根深さを感じさせてくれる。
だから、そういう民族的な精神文化が「鎮守の森」を
社会の精神的支柱としてきた経緯があったのだと思われるのです。
この事件、そのやり口もまた、
近代的な「合理主義」的ななおどろおどろしさを感じます。
罰当たり・・・。
そんな内語が、深く沸き起こってきてたまらない事件だと感じました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする