三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

ロシアの天然ガス戦略

2006年03月31日 06時18分06秒 | Weblog

もうすぐ4月だというのに、札幌は昨晩も雪。
今年の冬、のど元過ぎれば何とやらではありませんが、
記録ずくめの寒波でしたね。
そんなこの冬のさなか、不気味だなぁと思ったのが、
もうみなさん、お忘れかも知れませんが、ロシアによるウクライナへの天然ガス供給ストップ。
ちょうど、大寒波の襲来時期だったので、
同じ寒冷地に属する北海道人のわたしには、ずいぶん身近な切実感がありました。

ロシアって、やっぱああいうこと平気でやる国なんですよね。
エネルギーを完全に自国のエゴを実現するための戦略にしている。
まぁ、国際政治の冷酷な現実からすれば当然とも言えます。
アメリカだって、長期的なエネルギー安全保障のために
イラクへの侵攻を行ったというのが、現在の情勢の本質なのでしょうから。
しかしそれにしても、自分の言うことを聞かなければ、本当にエネルギーを止めるって、すごい。
それも一番の需要期に、自国のパワーを見せつけるように
ああいう露骨な仕打ちを仕掛けていくのが、現実のパワーゲームなのだと思い知らされました。
一方で、中国による日中国境線領域での地下資源の一方的採掘。
平和的な手段での抗議表明などあざわらうかのような冷徹な自国エゴの貫徹ですね。
勘ぐれば、政府肝いりの反日姿勢って、結局こういう戦略の中で
自国エゴを押し通すための環境作りに利用してきたのではないかと疑われますよね。
どうも、世界のパワーゲームの中心は、いまやエネルギーの争奪になった感があります。
ロシアと中国は、こうした戦略で、対アメリカとの戦略的な関係から
利害が共通するようで、たいへん親しい関係になってきていますね。

そういう状況の中、世界中でもっとも環境エコロジー運動の盛んな北欧、
フィンランドで25年ぶりに原発建設が再開された、というニュースがありましたね。
こういう世界政治の冷酷な現実の中で、ロシアの縁辺に位置する資源小国。
かれらの危機感は相当に高まっていると思われます。
基本的には、Co2削減が原発建設に踏み切った理由といわれていますが、
こういった、ロシアの戦略の中で、資源小国としての判断だったのだろうと思います。
エネルギーを考えることはそのまま、国家の安全保障の根幹のようですね。
考えてみれば、アメリカのスリーマイル原発事故以来、アメリカ自身も
露骨にエネルギー確保という方向で、世界戦略を組み立ててきたのでしょう。

いやおうなく、こういう現実がいろいろに世界を動かしてきていることを実感しますね。
当たり前ですが。世界はけっして、理想論などで動いてはいない、冷徹な利害計算で動いている。
長期的には、エネルギー戦略が国家の基本的なスタンスを規定するんでしょう。
よく冷静に考えなければならないテーマですね。

って、きょうはまじめすぎ、重すぎテーマなブログかな?
写真は、ちょっと幻想的な雪の映像を狙ってタクシーから撮影しました。
ちょっとイマイチでしょうかね? 
コメント
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