長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

たぶん、わたしは3人目だから……  戦国ニッチ武将列伝・豊臣秀勝!! 其ノ壱

2011年04月23日 22時57分26秒 | 日本史みたいな
 どうもこんばんは~、そうだいです。今日は天気わるかったね~。私の町は一日中雨でした。ただ、この前の夜ほど寒くはなかったですねぇ。もう春ですよ~い。

 みなさん、NHK大河ドラマ『江(ごう)』、ご覧になってますか~? 私は『江』どころか、TV番組はぜ~んぶ観られまっしぇ~ん。
 家にTVがないことのなにがつらいかって、やっぱり大河ドラマと『タモリ倶楽部』が観られないことですよね。TVがなくなったのが去年の夏だったのでもう慣れたんですけど、『江』なんか、知り合いの家に遊びに行った時にたまたまやってた第2回しか観てないんですからね。よりによって中途半端な第2回……
 
 まさかねぇ……一回も見のがさずとまではいかないのですが、1991年の『太平記』以来ず~っと最低限初回と最終回だけはチェックしてきていた大河ドラマと、まさかこんなに疎遠になってしまうとは……ちなみに、私の記憶に残っているいちばん古い大河ドラマは、1983年の『徳川家康』です。

 そのあたりの思いは、去年の夏、我が家のTVが数日後にブッ壊れようとは微塵も予想だにしていなかった時期につづったブログ(1992年の『信長 KING OF ZIPANGU』について)でもいろいろとくっちゃべっているのですが、

 「あぁ~、最近、大河も観なくなっちまったなぁ~。」

 と思っていた今日この頃、ありがたいことに大河ドラマについてのコメントを寄せていただきまして、今やっている『江』のキャスティングに年齢的な時空のゆがみが生じているという話題になりました。
 確かにそのお方の指摘されるとおり、


お江の方(1573~1626)        …… 上野 樹里(25歳)
江の母・お市の方(1547~83)     …… 鈴木 保奈美(44歳)
江の長姉・お茶々の方(1569~1615) …… 宮沢 りえ(38歳)
 ※茶々の正確な生年は不確定だが、1566年から69年のあいだだとされている
江の次姉・お初の方(1570~1633)  …… 水川 あさみ(27歳)

豊臣 秀吉(1537~98)         …… 岸谷 五朗(47歳)
織田 信長(1534~82)         …… 豊川 悦司(49歳)
徳川 家康(1542~1616)        …… 北大路 欣也(68歳)
明智 光秀(1528~82)         …… 市村 正親(62歳)


 ね、無理があるでしょ。
 ちょっとみなさん、左の歴史上の方々の年齢差と、右の俳優陣の年齢差をキョロキョロッと見比べて頂きたいと思います。
 そうなんですよ、お茶々の方と徳川家康を演じる俳優さんの年齢設定が、他の方々よりもちょっぴり上めにズレておられるのです。「ちょっぴり」?

 これは、もちろん「NHK大河ドラマにレギュラー出演する」という、スケジュール上かなり他のお仕事を圧迫するらしい条件をクリアした役者さんだけが出演するという制約があるなど、必ずしも万人が納得できる理想のキャスティングになるとは限らないという現実的な問題がからんでいるかとは思うのですが、私は制作陣にもそれなりの作品上の意図があるんじゃないかとにらんでいます。
 そりゃもうあなた、お茶々の方VS徳川家康の最終決戦が繰り広げられる「大坂の陣」(1614~15年)に照準を合わせたキャスティングになってるっちゅうことなんですな。その時期にはお茶々は40代後半だし、おタヌキ殿にいたっては70の坂を越えています。
 つまり、それまでは多少のムリはあっても、宮沢さんと欣也ちゃんはその時には素晴らしい名演を見せてくれるはずなのですよ! その時までの多少の「あれっ?」感はしかたないのだ~。がまんがまん!

 今回のお茶々と家康に限らず、NHK大河ドラマでは、登場するそれぞれの歴史上の人物の「人生の見せ場」がどこかに必ず設定されていて、それがある人の場合は20代だったり他のある人の場合は60代だったりまちまちになってしまうため、それぞれの年代で最大限の実力を発揮できる俳優さんを起用していくと、ほんとは同年代の人たちのはずなのに、並んでみると「あれっ、姉妹? 盟友? 親子じゃないの?」というゆがみが発生してしまうわけなんですな。
 あと、『江』は秀吉役の方が40代になっているので、ギラギラしたエネルギッシュな秀吉という部分が強調されているようですね。ま、観られないから予想するしかないんですけど。


 ここで個人的意見を言ってしまうのですが、私は、歴史劇で現代の俳優さんが歴史上の人物を演じられる場合には、

「やる人物に対して、実年齢が10歳年上の俳優さんが演じるといちばんしっくりくる。」

 という、実生活ではな~んの役にも立たないこだわりを持っています。いくら個人ブログと言っても、ここまでどうでもいいこと言っちゃっていいのかしら!?
 理由はかんたん。「むかしの人と現代人とで、動物としての時間の流れ方が違っているから」です。
 よく言われることですが、戦国時代の日本人の平均寿命はやっぱり「人間五十年」。自他共に認める健康オタクである徳川家康が75歳まで生きたのが珍しいくらいで、秀吉は62歳という、現代ではこれからと言ってもいいような年齢でぼろぼろの爺様になって燃えつきています。
 (歴史上の人物のみなさんの年齢は、わが『長岡京エイリアン』では基本的に「数え年」で表記しています。誕生日のわからない方もいますしね!)
 信長と光秀は仲良く「突発的な理由」によって死亡しているのですが、信長は40代なかばですでに家督を嫡男の信忠にゆずって形式上は隠居していますし、50代なかばで「本能寺の変」をブチあげた光秀は、当時やっと13歳になったばかりの嫡男・光慶(みつよし)に明智家の未来をたくすために最後のひとふんばりとして政変に踏み切ったとも読めるふしがあります。
 だとしたら、やっぱり49歳の織田信長と49歳のトヨエツは、おんなじ年齢でもちょっと中身の時間の流れ方がちがうんじゃないかしら?

 そういう意味で、私は上のキャスト表でいうと鈴木保奈美さんのお市の方と市村さんの光秀はピッタシカンカンだったんじゃないかっつう気がするんですが……ご覧になった方、いかかでしたか~?
 しかし、「戦国一の美女」とうたわれたお市の方って、37歳で大地康雄といっしょに自害してたんですね……わっけぇな~。

 まぁ、いろいろと言ってきましたけど、大河ドラマって、誰が大変って主人公がいちばん大変ですよね……
 なんかネット上の情報によると、上野樹里さん、10歳ぐらいからのお江を演じてるんですって? あっぱれだねぇ。
 これで54歳での死去まで突っ走るんですよね。ガンバレ樹里さん! 私も、なんとか最終回までには家でその姿を観られるように、したい……マニマニマニ~!!

 ところで、樹里さんが主人公として演じている「お江の方」は、これまでの戦国時代、特に徳川家康をメインにすえたドラマでは常連の登場人物なのですが、なにかと3番目の夫となる江戸幕府第2代征夷大将軍・徳川秀忠との夫婦生活や、実の我が子ではない息子の家光との確執から「鬼のようなモーレツ母ちゃん」のイメージがあるような気がします。なんてったって、2000年の『葵 徳川三代』ではあの岩下志麻サマが演じていらっしゃいましたからね。
 さぁ、そこらへんを樹里さんがどう演じていくのか? ぜひとも彼女ならではの新解釈を見せていただきたいのですが、少なくとも何年か前にやってた夫婦生活をメインにすえた大河ドラマのように、「はなっからの嘘っぱち」だけをならべたてた家庭像だけはつくっていただきたくないと……え? 脚本家おんなじ?


 さてさて~い。んなこたぁどうでもいい! んなこたぁどうでもいい!!

 私は今、『江』についてのいろいろを調べているうちに、がぜん! なんとかして『江』を観たくなってしまうような情報を目にしてしまいました。

「今回の『江』には、あの豊臣秀勝が登場するらしい。しかも、演じるのは今をときめくEXILEのAKIRA。」

 うおお~!! 豊臣秀勝、秀勝が出てくるんですか。じゃさ、じゃさ、豊臣秀保も出てくるのかな、「秀康」じゃなくて「秀保」のほう! ヒャッホウ!!

 これは実にすばらしいことです……
 ご存じの方にとっては言わずもがななことなんですが、大河ドラマをはじめとしたたいていの映像化作品の中では「豊臣一族の武将」は秀吉・秀頼・秀次の3人、ちょっと詳しいところで秀長といったあたりしか登場してきません。
 たぶんこれは、「後年に深刻な後継者不足に悩む秀吉」という部分を強調するためにあえてほどこされた省略だと思われるのですが、実際の豊臣家には、もうちょっと多くのファミリー武将がいたのです。もちろん、その中には秀吉の実の子ではないものの、後年になんやかんや言われつつも秀吉の実子である秀頼が産まれなかったとしたら、ひょっとすると秀吉の巨大すぎる遺産を継承するかも知れなかった人物が何人かいたのです。

 そして! そういった異常に影の薄い「豊臣家の人々」の1人が、このたびめでたく長澤まさみさんとの交際が報じられたAKIRAさんが演じられる豊臣秀勝その人なのです!
 なるほど。豊臣秀勝はお江の方の2番目の夫だったから、さすがに今回ばかりは出てこないわけにはいかなかったのですな。
 んで! 今回はその豊臣秀勝についてのいろいろをやってみたかったのですが、いっつっもォのよお~に字数がつゥ~き。ちあきです。

 つうことで、タイトルにデカデカと「ニッチ」と銘打ってしまったのですが、実はそんな表現が大変な失礼にあたるほどメジャー&超セレブな王子様だった豊臣秀勝のことを次回はつづってみたいと思います。
 ところで、これまたタイトルにあるとおり、豊臣秀勝は旧名を羽柴秀勝というのですが、実は彼、「羽柴秀勝」という名前を持った方としては3人目にあたる人物なのです。まさか、戦国時代にそんな綾波レイみたいな武将がおったとは……

 といったミステゥリアスなふりかたをしまして、また次回~。
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光明見えた! 桜木町恨道中2011 陽春 (さくらぎちょううらみのみちゆきとうぇにいいれう゛ん ようしゅん)

2011年04月21日 23時24分22秒 | 日記
 いや~、やっちゃった! どうもこんばんは、そうだいです。
 まぁその~、結局、前回に私が「ちからをためて」いた理由はこれだったのね、今日の桜木町ひとりツアー。

 またやってしまいましたよ。明確な目的もなくなぜか桜木町をめざして歩き続けるミステリアスな徘徊を、今月も!
 そうなんです、1ヶ月くらいしかたってないんですよ、前にやった時から。
 先月の、京浜急行・雑色駅(東京都大田区)からおっぱじめた国道15号線ぞいの16キロ徒歩は、両方の足裏の地面に接する部分が全体的にとんでもないことになるという悲劇に終わってしまったのですが(全治5日)……さてさて今回はどうなることやら!?

 そもそも、なぜ私がこれほどまでに横浜の桜木町にこだわりまくっているのか。それはお時間があいている時に今年1月24日のブログをご覧になってちょうだいませ。

 しかし、もはやことここにいたって、桜木町に対する私の想いはそこらへんの「ヤな思い出があるから。」などという過去のいきさつはどうでもよくなりました。
 始点などはどうでもいい。ある時その瞬間この道を、私そうだいが桜木町に向かって歩いている。その行動のみが両者のあいだにあるすべてなのです。おっかし~ね~!

 これまで私が歩いたルートは、JR新川崎駅からJR線ぞいに歩くものと、京浜急行の線路ぞいに国道15号線を歩くものの2つでした。JR線ルートは道がこまかく高低差もあり、15号線ルートは非常に道がわかりやすく起伏はほぼない。
 なかなか対称的でそれぞれの魅力がある2ルートだったのですが、どちらの場合も桜木町までの距離が15~6キロという物理的過酷さがわざわいして、「道中の風景を楽しみながらの楽しいハイキング」という理想からはほど遠い、行き倒れ寸前の両足ひきずり状態で桜木町の土を踏むというバッドエンドに終わっていました。ちっきしょう!

 そして今回、2011年に入ってからは2回目、異例の1ヶ月という短いインターバルでの再チャレンジとなった4月21日のトライアル。ルートはこれまでのどちらでもない、第3の道を選択することとなりました。

 その名も、「東急東横線ルート」。通称「綱島街道」、正式名称「県道2号線」ルート!!
 いいですねぇ、綱島街道。「街道」だって! さぞや人情味あふれる道が展開されているのでしょう。胸おどります。

 本日21日木曜日は気温ややあたたかめの無風曇天。ハイキングにはもってこいのコンディションです。
 お昼過ぎに万全の支度をして家を出発し、JR渋谷駅から東急東横線にのりかえて一路、今回のスタート地点となる日吉駅へ。日吉駅は神奈川県横浜市港北区日吉にあり、ゴールの桜木町からはほぼ真北13キロの距離にあります。
 13キロ! これまでのスタート地点とくらべても2~3キロ桜木町に近くなっている。これはなんとかして楽しいハイキングにしなければ。
 実は生まれて初めて乗った東急東横線も、こぎれいで快適な電車でした。ハイソだねい。個人的には、前回に乗った庶民的な京急線のほうが好きなんですけど、きれいでいけないことなんてありません。

 ちなみに、今回の私の大事なアシスタントとなるお靴は、前回の中国人民解放軍軍靴、いわゆる「靴底がほんとにゴム1枚」から得た貴重な失敗をかんがみて、西友で900円で購入したキャンバススニーカー白タイプを起用しました。
 これはすごい! なんてったって、中じきがやわらかいからね。履き心地がとってもコンフォータブル。これが靴だよ。とても人民解放軍の軍靴と値段が100円しか違わないようには感じられません。まぁ、こっちも中国製ですけどね。

 さて非常に頼もしい相棒の登板にニヤニヤしながら到着した出発の地・日吉。
 出口には「ぎんたま」なんて呼ばれている直径2メートルほどのオブジェ(まさに銀の球)があるようなおしゃれな日吉駅だったのですが、ここは春の季節は若者でごったがえす地でもありました。
 そう。ここ日吉駅は、かの慶應義塾大学日吉キャンパスのお膝元でもあるのです。
 え? もちのろん、行きましたよ~、キャンパス内に。食べてきましたよ~、学生食堂の「慶應パワー丼」だかなんだかっていう丼もの。おみそ汁のわかめがドロッドロにとけてました。
 こういうときにはちゃんと経験しておかなきゃね。日吉なんか、もしかしたらもう一生来ないかもしれないんですから。「桜木町に歩いていくために日吉に来た。」という恐すぎる論理にわれながらちょっと心配になりながらもキャンパス内を散策することしばし。
 いや~しかし、フレッシュな人々の中にいると気持ちが若返ります。ほんとにものすごい人数の多さでしたよ。サークル勧誘なんかあちこちでやってたりしてね。あと、建物がみんなきれい! でっかい! 整備された運動場の迫力には圧倒されました。

 そして、気力体力ともに万端に整った午後3時30分。ついに闘いの火蓋は切って落とされました。
 綱島街道ぞいに南下を開始すると、慶應大のキャンパスを離れてすぐに、あの天下のゲーム会社「コーエー」本社ビルが! こりゃあさいさきがいいや。

 さっそく結果を言っちゃうんですけど、やっぱり今回の東急東横線ルートは、綱島「街道」という名前にふさわしい味わい深いものでした。
 人間くさいというか、それぞれの土地にながく住んでいる地元の方々の生活に密着した道になっているんですね。
 瓦屋根の重厚な歳月を感じさせる民家、小高い丘に立った寺、小さな商店、子ども達が、

「ドロケーやろー。」「やろやろ~。」
「(一輪車に乗って)ねね~、できたよ~!」

 と歓声をあげている公園。
 散歩のなにがいいって、こういう見知らぬ土地に自分の記憶を重ねあわせられる瞬間に出逢うのがいいんですね。

 綱島街道はよかったね。
 今まで歩いた桜木町ルートのことを考えてみると、JRルートは民家少なめで公共施設や大小の工場が建ち並ぶ印象があったため、異境に来たという新鮮味はあったのですが人のあたたかみはあんまりなく(日が暮れてたし)、国道15号線は前半こそ多摩川の平和な光景はあったものの神奈川県に入ったあたりから車とビルしか見えない風景になり。
 なるほどね~。知らない町を歩く気分にふけりたいのならJR、起伏がなく歩きやすい道を行くのなら国道15号線、そして土地の風景を楽しみながら歩くのなら断然、綱島街道というわけなんですな。

 綱島街道は後半が特によかったなぁ。
 歩き始めてから約1時間後、菊名という土地のあたりから予想したとおりに登り坂がはじまり、「ああ~、やっぱ山を越えるのね……」と少々うんざり顔でのぼっていったのですが、登りがあれば、くだりもある。
 汗をかきながらのぼりきると、突如として眼前に横浜の街が! ああっ、あれ、みなとみらい。あれはランドマークタワーだよ、おとっつぁん!
 いい風景でした。眼下に一望できる近代的な横浜の街。そしてその手前には、ダルそうに給食袋をボンボン蹴りながらうつむき加減で坂をおりるジャージ姿の小学生。
 とってもいい道でした、綱島街道。私が現在住んでいる千葉でもなく、メガロポリス東京でもなく、思い出の中にある田舎でもない不思議な感覚。県道はいいやねぇ~!

 てな感じもありまして、出発して2時間後、綱島街道はJR東神奈川駅にほど近い国道1号線に合流しました。
「やった~、ついた!!」
 見慣れた道に無事にぶち当たって思わずもろ手をあげてしまったのですが、ついてません。桜木町まではあと30分歩かないと。
 でもね……これがいいんです。これを狙っていたんですよ、横浜の街を観てうれしい気分になるこの瞬間を!

 私は! 横浜が好きになった!! 横浜のほうがどうかは知らない。

 今回の桜木町ハイキングは、気分のほうは充分に成功をおさめました。さぁ、毎回のネックになっている体力、特に足のほうは?
 結論は……ギリッギリ大丈夫! じんじんするくらいで済みました。距離13キロということでいつもより短くはあったのですが、やっぱり山を越える高低のキツさはあなどれず。
 かかった時間も2時間半。到着したのが夕方6時だったので、まだ明るい桜木町を見た初めての経験となりました。やった~。


 だが、しかし。

 その後、やっぱり私の両足の裏は潰滅してしまいました。
 なぜか。桜木町に着いてからあと4キロ歩いちゃったから。
 なぜよけいに4キロ歩いたのか。JR桜木町駅から歩いて2キロの距離にあるお店に行ってまた戻ってきたから。

 そのお店とはなにか。
 ……ヒミツ! 自分でその話題をしておいてヒミツ。

 ちょっとした理由なんですが、今のところは秘密にしておきます。ほんとにたいしたことないんですが、用事がすんだらはっきり説明するつもりであります、ハイ。
 でも、ここが実にお間抜けなことなんですが、私がやっとそのお店に着いた夕方6時半。

 お目当てのお店は……閉店していました。

 事前にそのお店のホームページを見て住所を頭にたたきこんだのですが、あるはずの場所にはマンションしかない。
 おかしいなぁ~と思いつつ近所を30分ほどほっつき歩き、コンビニでボルヴィックを買ってお店の位置をたずねるが、解答は「聞いたことないッス」。
 途中で犬を連れたかっこいいお父さんにもたずねたりしつつ、仕方なしにあるはずの場所にまた戻り、そのはす向かいにあった老舗っぽいおかき屋さんに入って、そのお店の名物だという業務用の電卓みたいな大きさの四角いおかき「しきしまのでっかちせんべい」を1枚買って女将にたずねると、
「え? はす向かいですよ。(外を見て)あら~、もう閉まってるわねェ。」

 左様ですか……

 お店はマンションの1階、住所どおりの場所にあったのですが、夕方6時半にはシャッターガッシャ~ンだったのね。
 ただ、看板とか「本日は閉店しました。」の貼り紙とか、お店の存在を知らせるものがまったくなかったのですが、シャッターに塗装されていた株式会社の社名が、そのお店に関連にある会社のものだったんだなぁ~。あとでガテンがいったんですけど、その時は気づかなかった。やられた~!

 実は今回のハイキングの主目的はそのお店に行くことだったんですが、綱島街道を歩いている途中から、

「アレ……なんで俺、あのお店の営業時間を把握してねぇんだ?」

 と思いながらズンズン歩いていたのです。その悪い予感が的中したというわけでして。
 バカだなぁ~、あんなにホームページをチェックしてたのに! と思い帰宅してまた見なおしてみると、「営業時間」がどこにものってない。

「来店の際は、事前にご連絡ください。」

 そうか! そのお店、店舗はあるにはあるんだけど、通信販売をメインにしている営業形態なのね。
 こりゃまたぁ~おじさんのォ~、しっぱいしっぱい。


 ……トータル17キロ歩いて閉店ですか……まぁいいか、楽しかったから。

 ……お店の場所もわかったし……また行けばいいんだよ。

 ……ガキッ。ボリボリ……

 ……でっかちせんべい、固……
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辻村深月の『スロウハイツの神様』を待ちながら

2011年04月20日 13時28分19秒 | すきな小説
 そうだいはちからをためている。
 どうもこんにちは~。なぜ力をためているのかは、たぶん次回の『長岡京エイリアン』で報告することになるかと。うまくいけば……

 いや~昨日はこまっちゃいましたね! 関東はもう冬じゃなかったですか、夜なんか特に!? 寒かった寒かった。
 まさか4月になって分厚いコートをまた着ることになろうとはね。それでもまだ寒かったくらいなんだから。

 昨日は私、日中はアルバイトで夕方からは東京でお芝居を観るという予定があったんですけど、昼間と夜とでそんなに変わるもんですか?ってくらいに気温がガタ落ちに落ちましたね。
 昼間は普通に春めいてあったかいくらいだったのにな~。アルバイトが終わってから駅に向かっている途上で一天にわかにかき曇ってまいりまして、それまでは薄着だったんですけど、これはもしかしたらと思って急いで家に帰ってコートをひっかついできたのが大正解でした。
 昨日が最後の「寒の戻り」になるといいんだけどなぁ、ほんとに。

 寒暖の差のはげしい中、自転車で走り回ったり電車で東京に行ったりしたのもなかなか身体が疲れたんですけど、昨日はずいぶんと身体をこまらせちゃいましたね。
 なにがこまらせちゃったって、やっぱり昨日やったアルバイトの内容がね! 楽しいんですけど、文字通り心身ともに疲れるものなんですよ。
 いろんなことをかんがみて、そしてなによりもヒミツにしておくのが楽しいのでアルバイトの具体的な内容は言わないのですが、これ、「アルバイトやってま~す。」っていう感覚でやるとほんとにつまんない、真剣勝負でやることを要求してくる内容なんですよ! いや、ただ勝手に私が楽しくやるために全力でやってるってだけなんですけど。
 こういう疲れ方をするお仕事は、なかなかお目にかかったことがなかったなぁ。ほんとに「心身ともに」エネルギーを使うんだなぁ。
 朝から日が暮れるまで催事用テントを200コ組み立てるとか、人間的にあわない人と2人っきりで作業をするとかっていうのは、「身体」か「精神」かどっちかの消耗で済みますからねぇ。
 ホントにおもしろいお仕事です。来週にもやる予定があるんで、いろいろと作戦を立て直してまたがんばんぞ!


 そんなアルバイトもありまして、夕方に私が電車に乗って向かったのは、東京の中野。
 観たのは、中野の劇場・スタジオあくとれでやっていたルクウズルームの公演『ゴドーを待ちながら』(演出・佐々木透)です。
 スタジオあくとれは地下にある定員80名ほどのささやかな空間なのですが、昨日の夜からの公演は満員になっていましたね。
 そりゃそうだよ~、それぞれキャリアのある5人の役者さんが出ているお芝居で、昨日と今日の2回しかやんないんだもの。しかも、わたくしごとでいうと5人の役者さんのうち3人と知り合いだったもんですから、客席にいる面々も見知った方々ばっかりでなんだか変な居心地だったな。

 肝心のお芝居のほうはというと、まぁ~わけがわかんなかったんですよ。
 ただ、多くの方がご存じの通り、『ゴドーを待ちながら』は1953年にフランスで初演された不条理演劇の古典的作品(作 サミュエル・ベケット)。わけわかんないのは当然なんです。
 当然なんだけど。う~ん、今回観た公演は、その「わけわかんなさ」を前提にしちゃったような気がするんだよなぁ。わけわかんない世界って、わけわかんないのが当たり前になっちゃったらいけないと思うんだけど。
 「おもしろいことは、まじめにやればやるほどおもしろい」って、ありますよね。「おもしろいこと」のおもしろさに気づいていない人がまじめにやるからこそ、それが「おもしろいこと」としてさらに引き立ってくるんじゃないかと思うんです。
 だから、私としては「すべてのシュールは笑いと同じ。」とまでは言わないけど、『ゴドーを待ちながら』だからこそ! 有名な古典中の古典だからこそ、シュールという部分にアグラをかいてほしくなかったんだなぁ~。
 私個人としては、ごくフツーに「え? なんかヘンですか?」というくらいにそしらぬ顔でやる肝の太いお芝居が観たかった。
 そこらへんでまず違和感を持ってしまったんですけど、それがいかんかったのか、物語が進行していっても役者それぞれのカラーの違いだけしか目に入ってこなくなっちゃって。
 おのおの味のある役者のみなさんが集まったし、それぞれのおもしろさが観られる局面もあるにはあったんですけど、正直言って演出が今回のメンツをどうあつかったのか、あつかってどういう作品にしたかったのかが私にはわかりませんでした。

 もったいないっちゅうかなんちゅうか。この時代、人と人とが出会うチャンスはほんとに大事にしないとねぇ!


 ガラッとお話が変わりまして、最近わたくし、読書量がじょじょに増加しつつあります。

 まぁ~なんてったって、劇団員としての活動がなくなりましたから。部屋にTVないですから。時間と体力的余裕があるある。
 読解力と知的レベルがどうなのかという核心的問題はおいといて、私そうだいは小学校時代から常に本をかたわらにおく生活を送って参りました。
 いつでも私の部屋の視界のどこかには5~10冊平積みになった本があり、それを上から読んでいく作業と、同時に新しく買ってきた未読の本を下にさし入れていく作業をニヤニヤしながら続けてきていました。気持ち悪いです。暗いです。Darker than Darkness です。

 だいたいは古今東西の(おおむね「古」が多い)小説を読んできて積み重ねてきた習慣だったのですが、ここ数年は読みやすいという理由から、もっぱら小説じゃないムック本やら新書サイズのHow to本を読むことが多くなってきていました。マンガを読む量は基本的に一定なんですけど。
 しかし、気は熟した! 大好きでず~っと関連書籍を買いあさってきていた「歴史ブーム」もここにきてひと段落の感がしてきたし、なによりも私に小説を読みきる体力がもどってきたのです。いざまいら~ん!

 っつうことで、今月に入ってからすでにいくつかの本を読んできているわけなのですが、今回はこちらのお話をしてみようかなぁと。


辻村 深月 『スロウハイツの神様』(2007年 講談社)

 いやあ。いいですね。
 作品自体いつ読んだっていいものなんですけど、私としては今この時期に読むことができてとてもよかった。
 私は辻村さんの作品は、去年にこの『長岡京エイリアン』で取り上げた『V.T.R.』(2010年)までに単行本化されたものはすべて読んでいます。
 この『スロウハイツの神様』も、最初に講談社ノベルスから新書版で発行された4年前に1回読んでいたのですが、今回は去年に文庫版であらためて出版されたものを読み直してみました。
 
 ……しみるなぁ。

 脚本家、漫画家、画家、映画監督。それぞれの夢を追う若者が共同生活をしているアパート。そして同じ屋根の下には、ベストセラー小説や大ヒット漫画の原作などで当代一の人気作家となっているチヨダ・コーキも住んでいます。
 自分達の環境を、かつて実在した伝説のアパート「トキワ荘」に重ねあわせて生きていく彼ら、彼女たちだったのだが……という群像劇が『スロウハイツの神様』です。

 しかしこの作品は、とてもじゃないけど「群像劇」なんていうさっぱりした表現ではかたづけられない、それこそお互いにぶつかりあって血と涙が噴き出すような出来事に満ちています。
 もちろんそれは、「切磋琢磨!」とか「お互い、言いたいことはちゃんと言おう。」とかいう集団や社会での共存をめざして生じたものではありません。そんなにおだやかで理性的なものじゃねぇんだ。

 ここで発生する衝突の数々は、起点としては確かに先にあげたような、互いに違っていながらもそれでいて互いをなんとなく意識してしまう世界であるがゆえの微妙な距離感が関係しているのですが……
 結局はね、どこででもごく自然に発生することのような気がするんだなぁ。真剣に生きよう、つまり自分や他人の生み出すエネルギーがなんなのか、そしてそれをどう利用するべきなのかを真剣に考えようとしている人が2人以上あつまったのなら、どこででも。
 『スロウハイツの神様』の中で展開されるエピソードのすべては、特別なことでもなんでもない、ただの動物じゃない「人間」、でも根っこはどうしようもなく動物である「人間」がいやおうなしに起こしてしまう呼吸のような出来事ばっかりなのねぇ。

 ところで今の私にとっては、10年間続けてきたものをやめたばっかりの今の私にとっては、辻村さんのいろんな作品の中でも、特にこの『スロウハイツの神様』がいっちばん!「読みにくい」小説になっていました。
 誤解しないでくださいね、「読みにくい」ね。「読みづらい」ではゼッタイにありません!

 最初の1ページ目を読み始めるのにも何ヶ月かという変な時間が必要だったし、上下巻あるうちの下巻の中盤までは、いろんなシーンに自分の記憶をオーヴァーラップさせてしまったりしてやたら気が重かったりもしました。
 現金なもので、のうのうと生きていた4年前に読んだときにはそんなこと全然なかったんですけどね。まぁ、それだけ年をとったってことなのかしら。

 ただ、それだけに! 今回読んだ時には、下巻の後半のスピード感が実に気持ちよかった。感動しましたね。
 1回読んだはずなんですけど、新鮮に入ってくるんですよねぇ、すべての風景が。それこそ最初に読んだときには、
「おお~、さすがは辻村深月。」
 くらいにしかびっくりしていなかったんですが、まぁ、それだけガキンチョだったんですね。

 今回、2回目に読んでみて本当に感じたのは『スロウハイツの神様』の物語そのもののおもしろさよりも、その世界が持っているふところの広さ、登場人物達それぞれのささいな行動によって見る見るうちに変わっていく空気の表情の数々がとても豊かであることです。

 辻村深月の作品の世界は、まさに神も、神のような万能の力を持ったキャラクターもどこにもいない世界です。実際に、「神なんかいない。」というさみしい考えを持って生きようとする人間もしばしば登場します。
 でも、ある人が何かのために走り出す時、自分が守っていたなにかをなげうってでも行動したいと決断した時、その人の姿は辻村さんの筆によってまばゆいばかりの光をはなち、それを目撃した人の目には間違いなくそれが「神」以外の何者でもないものの姿に見えるのです。

 つまりはそれが辻村深月の世界に現れる「奇跡」であり、そのためにキャラクターたちの周辺には過酷な「日常」が吹きすさび続けるわけなんですなぁ。
 『スロウハイツの神様』は、そのあたりが私みたいなポンスケにもわかるくらいに明確に描かれた作品だと思うんですね。それだけに、前半はなにかと身につまされるエピソードも多くあるわけなのですが……ホントに辻村先生の筆は容赦がねぇ!
 たぶん、何年かたってから読むとまた変わってくるんだろうなぁ。すでに今からそれが楽しみだったりもします。


 辻村深月っていう作家さんは……不思議です。
 自分の世界の中で、簡単に「神を設定する」という手段に走らずに、作品のすべてを使って一瞬の「神が見える風景」を描こうとする細密画家のように繊細な精神と、
 現実の世界の中で、一途に「神が見える瞬間」が確かにあることを信じて、その輝きを読む人に力強く訴え続けていく九州男児のようにごんぶとな精神と。

 次の作品を読むのが本当に楽しみな作家さんです。
 辻村深月、辻村深月! 私のパソコンでは出ないんですけど、ほんとは「辻村」の「辻」は旧字体だから一画多いですよ~。
 どうでもいいですね~、どうでもいいですよ~だ!
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仮面ライダーOMAKE桜島2号  ~決定!! 完全無欠の女ライダー(終)~

2011年04月18日 13時00分48秒 | 特撮あたり
 どうもこんにちは~。そうだいです。今日はちょっと肌寒くなって、雲行きもあやしいですねぇ。これからひと雨くるとかなんとか。
 今日は午後から仕事に出る予定なんですが、午前中からなんやかんやあって外を走り回っていました。
 まずは郵便局に行って手続きをしたんですが、そのあと書店に行って注文していたマンガ『レッド』の最新第5巻を購入。いろいろとバタバタしているので、たぶんあさってぐらいに読むことになりそうです。
 もうひとつの予定ってのが意外とやっかいで、私が持っているプリンタの新しいインクジェットを買おうとしたんですけど、これがなかなか店先で売ってなくて難儀したんだ。急いで印刷する必要があったので2~3店まわってやっと手に入れたんですけど……なかなか置いてないもんだなぁ、ヒューレット・パッカードのインクって。でも大好き!


 さあさあ、もういい加減に終わりにしちゃいましょうよ、「仮面ライダー企画」! もう「仮面ライダー」ってキーボードでうつのも飽きてきました。普通の一般人が一生のうちに「仮面ライダー」とうつ平均回数を、この4月だけでゆうに超えちゃってる気がします……もうしばらくはこの話題はいいです。
 悔いのないようにまいりましょ~、「女性の仮面ライダーは果たして何人いるのか?」後半戦で~す。


8、仮面ライダーラルク(映画『仮面ライダーブレイド ミッシング・エース』2009年9月に登場)

 仮面ライダーラルクこと三輪夏美さんも、第4候補の仮面ライダーファムと同じく映画オリジナルの仮面ライダーで、これまたファムと同じく「正義の味方」とは言いがたい性格をしたお人です。
 もともと彼女はさえないOLだったのですが、仮面ライダーグレイブ(演・今話題のハイパーメディアフリーター黒田勇樹)にスカウトされて以降、ボウガン状の専用武器を持った仮面ライダーラルクに変身してアンデッドを討伐する日々に邁進します。
 しかし、世界平和のためというよりも、選ばれたエリート戦士である仮面ライダーになることで味わえる優越感が好きで変身していた彼女は、次第に他のライダーたちの活躍にあせりを感じていき、おりあしく悪の本性をあらわしてしまったボスの仮面ライダーグレイブに殺されてしまいます。
 特にコレといった目的もなく闘っていた仮面ライダーラルク。残念ながら仮面ライダーになってもOL時代の空虚感はぬぐい去れなかったようです。あわれな!
 あわれといえば、せっかくの女性ライダーなのに変身後のデザインがまるで女性っぽくないのもあわれでしたね。『仮面ライダーディケイド』2009年7~8月放送の「ディエンドの世界編」にゲスト出演した時に、正義の心に目ざめた「三輪春香」さんにマイナーチェンジしていたのが、せめてもの救いでしょうか。

 仮面ライダーラルク、史上2人目の女性仮面ライダーとしては、合格!
 ただ、やっぱり「正義の味方」としての自覚は、足りない。


9、仮面ライダー朱鬼(『仮面ライダー響鬼』2005年10月放送の第36・37話に登場・しゅきと読む)

 仮面ライダー朱鬼は、『響鬼』のレギュラーキャラである仮面ライダー斬鬼(ざんき)の師匠だった品川栞さんが変身しているということで、戦闘力はおそらく今回の候補の皆さんの中でも1、2を争うものがあるのではないでしょうか。
 ハープ型の音撃武器「鬼太楽(きたら)」を駆使する朱鬼は『響鬼』本編の時期にはある事情のために仮面ライダーを引退して生け花教室の先生をしていました。

 その事情というのは、自分の両親を殺した魔化魍ノツゴへの復讐に執着したあまり、弟子の斬鬼を犠牲にしかねないやり方でノツゴを討伐しようとしたために仮面ライダーに変身する資格を剥奪されてしまった、というもの。
 さすがに仮面ライダーファムのように犯罪まではやらかしていないのですが、朱鬼もまた「復讐」を目的にした仮面ライダーになっていたのね。
 最終的には我が身と引きかえにノツゴを倒して死亡するわけなんですが、行動の根っこのところはファムに通じるもののあったお方でした。

 仮面ライダー朱鬼、史上3人目の女性仮面ライダーとして合格!
 変身する目的がまたしても「正義」から遠くなっているのが残念だなぁ。
 ただ特筆すべきなのは、彼女が史上初めて「TV本編に登場した」女性仮面ライダーであるということです。2話分だけのゲストライダーではあるのですが、映画だけの出演よりは1歩レギュラーの座に近づいたと言えるでしょう。やった!


10、仮面ライダー天鬼(『仮面ライダー響鬼』2005年11月)

 ここでの候補である天美あきらさんは、今まで見た何人かのセンパイがたとは違って「正義」の心は充分にあるんですけど、「仮面ライダー」としてはきついものがある!
 放送開始から約1年にわたる修行の甲斐もあって、シリーズ終盤での魔化魍コダマとの戦闘で見事! 師匠の仮面ライダー威吹鬼(イブキ)そっくりのに変身するのですが……
 無念、まだ半人前だったためか、強敵コダマに一蹴されてあえなく変身解除……仮面ライダーへの道はきびしい。他の作品ではわけのわからんベルトとかカードとかでけっこう簡単に変身できるんですけどね。『響鬼』の世界の仮面ライダーは、今までのシリーズの反動みたいに変身する難易度が高いんですよねぇ。

 ただ、『仮面ライダーディケイド』2009年5月放送の「響鬼編」に再登場した天鬼さんは、微妙な世界設定が違うのでどうやら『響鬼』本編の天美さんと同一人物ではないらしいんですが、4年前の無念を晴らすかのように立派な仮面ライダーに変身して、師匠の仮面ライダー威吹鬼から流派を任されるまでに成長していました。えらい! つながってはいないのですが、天美さんファンにとってはうれしい展開だったのではないでしょうか。
 でも、『ディケイド』の最終回近くにまた出てきた時には、違う世界の仮面ライダーにコテンパンにやられちゃった……ライダーの世界は厳しいなぁオイ!

 まぁこんな感じで、1人の15~6歳そこそこの少女が立派な正義の戦士に成長していくというストーリー性はバツグンにいい仮面ライダー天鬼なのですが……
 変身後の姿が師匠とおんなじなんだよなぁ~! 仮面ライダーとしてのオリジナリティに欠けるんです。あくまでも、あのスタイルは戦法までもふくめて仮面ライダー威吹鬼のものだからして。くうぅ~、

 仮面ライダー天鬼、惜しくも失格! 仮面ライダーは自分だけのスタイルを持ってこそ、1人のヒーローになれる。
 現時点ではまだまだ、ってだけですからね。師匠を超えるこれからのさらなる成長に期待……したい。


補欠、ブライトルーパー・高鳥蓮華(『仮面ライダーカブト』2006年9月~)

 すみません、強引に「補欠」としてねじこんだのは私なんですが、高鳥さんはやっぱシロアリ型の戦闘員だわ。仮面ライダーじゃあねぇなぁ。
 しかも訓練生だから……実戦に出たわけでもないし、たとえ実戦に出たとしてもとても仮面ライダーに並ぶ存在になれるとは思えないよ……要するに、昭和のネオショッカーの「アリコマンド」みたいなもんなんでしょ?

 ブライトルーパーれんげ(なんかクリーニング屋の名前みたい)、お呼びでない。
 しかし、なんかテグスみたいなものを使って相手をからめとる蓮華さんの個人的戦闘力はかなりのものです。バトルヒロインとしては充分なんですね。


11、何回か仮面ライダーイクサ(『仮面ライダーキバ』2008年9~11月)

 『仮面ライダーキバ』の物語は、敵であるファンガイアの集団が活動していた2つの時代、「1986年の物語」と「2008年の物語」とが交互に語られていく形式となっているのですが、麻生ゆりはその1986年のほうに登場する人物です。
 ゆりさんは1986年にファンガイアに対抗できるパワードスーツシステム「仮面ライダーイクサ」を開発した麻生茜の娘なのですが、男まさりのバイタリティをもってみずから仮面ライダーイクサとなり、ファンガイアと何度か闘っていました。
 ただ、開発当時のイクサシステムは装着者への体力的負担が重かったため、ゆりさんが正式なイクサ適応者にはなることはなく、あくまで仮面ライダーイクサのメイン担当は紅音也という男性でした。

 ゆりさんの場合、一緒にファンガイアと闘ってくれる紅音也や周囲の同志たちという理解者に恵まれていたため、仮面ライダーファムや朱鬼ほどの深刻な雰囲気はなかったのですが、やっぱり彼女も、自分の母を殺したライオンファンガイアに恨みを持っているキャラクターではありました。
 うーん、やっぱり「復讐の女」っていうのはバトルヒロインの典型なんですかね。

 仮面ライダーゆりイクサ、失格。
 1986年の仮面ライダーイクサはやっぱり男がメインで変身していましたから。「ライダー1種類にたいしてキャラは1人」というルールでお願いします!


12、特別に仮面ライダーイクサ(『仮面ライダーキバ』2008年9月)

 さて、いよいよラス前候補となったのは、先ほどの麻生ゆりさんの一人娘である麻生恵さんです。
 1986年のファンガイア鎮圧で活躍した麻生ゆりさんは、その後ふつうの男性と結婚して恵さんを産んでいるのですが、2008年の時点ではすでに物故されていました。その死にファンガイアは関係なさそうなんですが、惜しい……
 その変わりに現代編で活躍したのが恵さんなわけなのですが、その彼女が仮面ライダーに変身したのは1度だけ。
 自分の祖母である麻生茜を殺害したライオンファンガイアが現代に再び覚醒した時、他のライダーと闘ってヘロヘロになった彼にとどめを刺すために、彼女は一瞬だけイクサシステムを装着して必殺技をはなち、ライオンファンガイアを見事冥土おくりにしたのです。
 やっぱり復讐がらみなのねぇ~。結局、何回かイクサになって闘っていた母ちゃんとは違って、恵さんがTV本編で変身したのはこの1回だけでした。
 ちなみに、2008年の時代に仮面ライダーイクサのメイン担当になっていたのも、名護啓介という男性です。恵さんに着装させたのも彼。粋な小細工を!

 この恵さんと、特別に現代に召喚されたゆりさんは映画『仮面ライダーキバ 魔界城の王』2008年8月の中でも2人そろって仮面ライダーイクサになって闘っていたのですが、TVの本放送にタイミングをあわせたサプライズという要素が強かったですね。

 仮面ライダー恵イクサ、しっか~く。
 まぁ、記念みたいな感じで変身してましたしね。本業がファッションモデルらしいので、「仮面ライダーになる」という道は考えてもいなかったでしょう。


13、仮面ライダーキバーラ(映画『仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010』2009年12月)

 いよいよ最後! 14番目に紹介するのは、なにかと不安定な要素が多かった『仮面ライダーディケイド』の中で不動の単独ヒロインの座をわがものとしていた「なつみかん」こと光夏海さんです。
 
 彼女が、てんやわんやの『ディケイド』の実質的最終回となる映画『仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010』の中で、暴走するディケイドを止めるために満を持してキバーラの能力を借りて変身したヴァンパイア型の仮面ライダーこそが「仮面ライダーキバーラ」だったわけなのですが。
 ……なんか、そのへんの「最後の救世主」みたいな彼女の存在感は、クライマックスの大混戦に巻き込まれてうやむやになっちゃってたみたいな。
 結局、ディケイドが世界の破壊者になるとかなんとか盛り上がっておきながら、そうとうわかりやすい悪の組織が終盤にしゃしゃり出てきちゃったから、ディケイド自身の危険性みたいなところがうすくなっちゃったのね。

 ともあれ、この仮面ライダーキバーラが変身した理由はただひとつ。愛するディケイドを正義の道に引き戻すこと。なので、はっきり言っちゃうと夏海さん自身が世界平和のために直接がんばるというわけなんじゃないんだな。
 仮面ライダーキバーラ自身はちゃんとしたオリジナルデザインを持ったキャラクターなんですが、臨時イベント的な印象はぬぐえませんね。第一、変身するために必要なツールっていうのが、この場合「キバーラ」っていう自分の意志を持って飛び回るコウモリっぽいモンスターなんですからね。キバーラさんの気分がのらないと変身できないから。再登場する可能性はそうとう低いんじゃないかしら。

 ただまあ、光夏海さんは『仮面ライダーディケイド』2009年4月放送の第14話でも仮面ライダー電王に変身したことがありますから。その時はムリヤリ取り憑かれて変身してしまったわけですけど、ライダーとの相性はよさそうです。
 あと、「ご陽気さん」とは言わないまでも夏海さんはカラッとした明るいキャラクターなので、仮面ライダーに変身する女性の中でもめずらしい陽性な雰囲気もいいですね。

 仮面ライダーキバーラ、4人目の女性仮面ライダーとして合格!
 しかし、正義の味方を任せられる器かどうかは、未知数。なんてったって、必殺技がいかなる者も爆笑させる「笑いのツボおし」なんですからね……『ドラクエ』の遊び人か、お前は。


 ついに答えが出ました……
 40年間におよぶ『仮面ライダー』の歴史の中で、正式なオリジナルの女性仮面ライダーと呼ばれる資格を有しているのは、
 「ファム」、「ラルク」、「朱鬼」、「キバーラ」の4人だっ!! 次点は「天鬼」。

 でもねぇ、みんな映画だけの出演だったりゲスト出演だったり、犯罪者だったり憂鬱なOLだったり復讐の鬼だったり……もうすでに死んじゃってる人も少なくないし。
 まず、「正義の味方」という感じの雰囲気がうすいんだよな~。
 やっぱり、偉大なるあの「タックルねえさん」を超える後輩はいまだ現れず、ってことなんでしょうか。
 少なくとも、昭和の意味での「女性仮面ライダー」はまだ誕生していないんですねぇ。自由に活動するのはいいんですけど、ちょっとだけでいいから、たまには世界平和のことにも目を配っていただきたい!

 そろそろ、「TVシリーズ本編にレギュラーで出演する」「正義の」女性仮面ライダーが出てきてもいいころあいなんじゃないですか、東映さ~ん!?
 以上! おまけ企画でした~。私は大満足。
 あ、そだ、せっかくですから……


独断だけ!! ミス女性仮面ライダー

5位 三津谷葉子(ラルク)
4位 森カンナ(キバーラ)
3位 片岡礼子(朱鬼)
2位 加藤夏希(ファム)

 そして、はえある1位に輝いたのは……

1位 和香(ロブスターちょっとだけカイザ)


 女性仮面ライダーじゃねぇ!! ただ演じた女優さんがタイプなだけなんじゃ……
 いやいや、やっぱ最後は悪の組織ばんじゃ~い、ということで。

 あ~満足!! もうたくさん。仮面ライダーこわい~。次は、アツアツの『快傑ズバット』がこわい。
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仮面ライダーOMAKE新2号  ~決定!? 完全無欠の女ライダー~

2011年04月17日 23時20分07秒 | 特撮あたり
 どうもこんばんはーい、そうだいです。今日はあったかかったっすねぇ! なんかもう、春をちょっと過ぎちゃったような陽気になってましたね。
 でも、また来週は気温が下がったりもするらしいんでね。まだまだカゼもはやってるようなんで、体調管理には気をつけて春を楽しみやしょう。


 え~前回は、なんと1週間もやり続けてしまった「仮面ライダー」関連の話題のしめくくりとしまして、最後に「女性の仮面ライダーは何人いるのか」ってことを検証したかったんですけど、予想外にデータ収集に時間がかかってしまったので、「候補」の紹介だけにとどまってしまいました。
 いや~、女性ライダーのデータを集めることのなにが大変なのかって、みんながみんな、ライダーになった事情が十人十色なのね。人生色々、女性ライダーも色々。軽く省略してはならないような気になるデータばっかりなんですなぁ。
 ヒロインは、ヒーローとはまた違う過酷さのあるイバラの道を通ってきた人間だけがなれるんですねぇ。イバラバラバラ、エバラバラバラ。

 さてさてそれでは、前回にあげた13(プラス補欠1)名のヒロインたちのうち、果たして何名が正式に「女性仮面ライダー」と認められることができる境地に達しているのか!? お1人ずつ検証していきましょう。
 言っておきますが、候補のみなさんがまず充分すぎるほどに「ヒロイン」であることは間違いありません。しかも、ほとんどが悪の組織や敵方の改造人間たちとガチで闘う「バトルヒロイン」! その時点ですでに立派なんですけど、今回の争点は、そのうちのどなたが「バトルヒロイン」をさらに超えた「女性仮面ライダー」という高みに達しておられるのかというところなんですねぇ~。いってみよう!


1、電波人間タックル(『仮面ライダーストロンガー』1975年3~10月の29話分に登場)

 まず、タックルが「仮面ライダー史上初の」「正義の」「女性の」「変身ヒーロー」であることはまごうことなき事実です。しかも、主人公の仮面ライダーストロンガー、そして多くの歴代仮面ライダーのみなさんと同様に「悪の組織に改造された」という背景があることもポイントが高いです。
 その戦歴もバカにできない見事なもので、自分を異形の改造人間にした組織ブラックサタンを、ストロンガーとともに壊滅に追い込んでいることはもちろんのこと、さまざまな点から見ても「歴代の悪の組織中、最強(だけど団結力ゼロ)」の呼び声高かったデルザー軍団を相手に善戦し、最後の自爆技「ウルトラサイクロン」で女幹部ドクターケイトを道連れにした、その劇的な最期も素晴らしいです。「よわっちい」「頼りにならない」というイメージは、あくまでストロンガーやまわりの強豪改造人間たちと比較した時にそう見えてしまうというだけの相対的評価ですよ!
 ルックスも特筆すべき点が多く、今回に出た候補の誰よりも露出度が高い変身後のスタイルはとても悪の組織の一員には見えません。戦闘中にチラッチラ見えるものが見えちゃうミニスカスタイルは、相手側の精神を撹乱するためのブラックサタン改造研究チームの狡猾な心理作戦か!? それとも趣味?

 ただ、記念すべき初の「女性仮面ライダー」になるのかっちゅうと……これが、ならないんだなぁ!
 別に「バッタじゃないから。」というわけじゃあありません。そんなこと言っちゃったら、今「仮面ライダー」って言われているほとんどのライダーは違うことになっちゃうからね。第一、ストロンガーだって「カブトムシ」だし。
 理由は、「パートナーだった仮面ライダーストロンガーがみとめないから」。
 タックルは、ストロンガーにとって戦友以上の特別な存在でありすぎた。ストロンガーは、闘いの中で散っていったタックルを自分と同じ「正義の戦士」仮面ライダーではなく、1人の女性「岬ユリ子」としてほうむりたかったのです……
 ストロンガーの複雑な心境たるや、察するにあまりあります。彼がそう言うのであったら、やっぱりタックルを仮面ライダーにするわけにはいかねぇなぁ。

 ということで、残念ながら電波人間タックル、失格!! 名誉の失格。
 ただ、半年以上の長きにわたってTVシリーズで闘い続けていたという実績はかなりデカいです。
 21世紀になっても、映画『仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010』(2009年12月)で再登場しているんですから、その根強い人気たるや、推してしるべしですね。でも、やっぱりスーパーショッカーの女幹部・蜂女を道連れにして死んじゃってたけど。


2、初代仮面ライダーアギト(『仮面ライダーアギト』2001年8月)

 続きましては、いっきに時間が飛びまして21世紀の第4期「仮面ライダーシリーズ」第2作の『仮面ライダーアギト』に登場した沢木雪奈さんです。
 彼女は主人公の仮面ライダーアギトである津上翔一の姉にあたる人物です。彼女は『アギト』の物語が始まる2年前にすでに死亡していたのですが、その原因はなんと! 人類で初めて仮面ライダーアギトに変身した自分の能力を制御しきれずに殺人を犯してしまったことへの自責の念からの自殺でした。重い……
 うむむなるほど。雪菜さんは「仮面ライダー史上初の」「女性の」「仮面ライダー」になる素質は充分にあったのですが、その過酷すぎる運命に耐えることができなかったのですなぁ。

 沢木雪菜アギト、失格。
 ただ、彼女自身はすでにこの世にはいないものの、次に仮面ライダーアギトとなった弟の精神的成長をうながす、非常に重要な存在ではありました。


3、3代目?仮面ライダーアギト(『仮面ライダーアギト』2002年1月)

 お次の候補3人目は、津上翔一と同じレストランで働く女性・岡村可奈さん。
 彼女自身はごくフツーの一般人なのですが、親がアンノウンと深いかかわりを持っていたために、潜在的に主人公の津上翔一と同じ仮面ライダーアギトに変身する能力を持っていました。
 次第にアギトへと覚醒していく自分に恐怖をおぼえた彼女は深く苦悩するのですが、仮面ライダーアギトとして強く生きている津上翔一に励まされ、自分自身に向き合って生きていく道を選択するのでした。
 ただ、彼女がアギトに覚醒していくのは『アギト』の最終回直前のことだったので、結局「岡村アギト」として活躍することもなく、世界は平和を取り戻すのでした。チャンチャン。

 岡村可奈アギト、失格。
 まぁ闘ってないし、本人も戦士としての道を選ぶようには見えなかったしなぁ。覚醒が遅れてよかったよかった。


4、仮面ライダーファム(映画『仮面ライダー龍騎 エピソード・ファイナル』2002年8月に登場)

 はい、このハクチョウ型仮面ライダー「ファム」こそが、すべての「仮面ライダーシリーズ」の生みの親である東映公認の史上初の女性仮面ライダーとなっております。
 確かに、仮面ライダーファムこと霧島美穂さんは、明確な自身の「闘う意志」をもって積極的に変身しています。まぁ仮面ライダーであることに疑問の余地はないやねぇ。

 たださぁ……何度も言ってきたように、「正義の味方」と同義語である「昭和の仮面ライダー」こそが本当の意味での「仮面ライダー」であると信じている私そうだいとしましてはですねぇ。
 霧島さん……結婚詐欺師ですからねぇ。一応、非業の死をとげた姉の遺体の保存費用捻出のためっていう理由はありますけどね。
 闘う目的も、仮面ライダー王蛇への復讐という私怨が大部分ですからね。「正義」とはちょっと言い難いなぁ。
 あと、「TV本編にはほとんどからんでこなかった映画オリジナルの仮面ライダー」なのね。そこもインパクトに欠けていて残念。

 でも、なんてったって「公認の」女性仮面ライダーですからね!
 ほら、今やってる映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』にも出てるし。ほとんどシルエットだけですけど。セリフないけど。
 「女性が変身した」という点では確かに『アギト』の2人のほうが先なんですが、「変身後の姿が彼女だけのオリジナルデザインになっている」という点ではファムがお初ですね。またそれが優美でカッコイイんだなぁ。

 というわけで、仮面ライダーファム、初の合格~!
 ただし、「昭和ルール」のでいくと仮面ライダーではないですよね。「正義の心」に目覚めて長生きしてほしかった……


5、かりそめの仮面ライダーカイザ(『仮面ライダーファイズ』2003年7月)

 こりゃダメだろ。だって影山冴子さん、正体が「ラッキークローバー」のロブスターオルフェノクなんだもの。
 仮面ライダーカイザに変身した経緯も完全に悪用だもんなぁ。
 これはもう、本物の仮面ライダーカイザにカイザギアを取り返されて撃退されるっていうオチからしまして、完全に「にせ仮面ライダー」の系列に入るエピソードだと思いますんで、

 仮面ライダーカイザ(えび味)、当然の失格!
 ただ、「影山冴子」というキャラクター自体は、演じた和香さんの妖艶な雰囲気もあいまって、仮面ライダー史上に残る名「女ヴィラン」になっていたと思います。特撮界で「エビちゃん」といえば断然、影山冴子さんですね。


6、初代仮面ライダーデルタ(『仮面ライダーファイズ』2003年7~8月)

 6人目の候補である木村沙耶さんは、なかなか難しいですね! 実質数話だけではあるものの、確かに彼女は自分の意志で仮面ライダーデルタに変身して闘っています。そう言う意味では間違いなく女性仮面ライダー。
 ただ、本人に仮面ライダーデルタとして闘い続けるつもりはなかったようで、あくまでもデルタの真の適応者を見つけだすまでのあいだという条件つきだったようです。おそらく、スパイダーオルフェノクに殺されていなかったとしても、自分が認めたデルタ適応者を見つけた時点でライダーに変身することはやめていたのでは?
 そして、結果的に仮面ライダーデルタになったのは男性の三原修二だったので、ここはひとつ、木村さんにはいさぎよく「デルタ」の座を譲っていただきたいと思います。

 仮面ライダー木村デルタ、失格。
 ただ、見たところ15歳くらいにしか見えないのに、木村デルタは変身後はかなり堂々とした闘いっぷりを見せていました。末恐ろしい娘っコだったのね!


7、急場しのぎ仮面ライダーデルタ(『仮面ライダーファイズ』2003年10月)
 
 ここでの候補となった阿部里奈さんなんですけど、ちょっとねぇ!
 明らかに、本物の仮面ライダーデルタになる人が来るまでの時間稼ぎですからね。しかも、闘った相手が悪くて強敵のドラゴンオルフェノクだったから。まぁ相手の一撃で変身解除ですよ。

 仮面ライダー木村デルタ、やっぱり失格。
 でも、ドラゴンオルフェノクという強敵を相手に果敢に代理出撃していったその勇気はホンモノですね。心意気は間違いなく仮面ライダーです!


 よっしゃ、のってきた! 前半の7人が終わった時点で、我が『長岡京エイリアン』公認の女性仮面ライダーとなられたのは、たったのお1人。 
 どんどんまいりましょう。次の方どうぞ~。

 あ、あれ……また字数がかさんできちゃった?
 みなさま、大変に申し訳ない。またしても続きは次回におあずけということになってしまいました。

 いやっ、ホントにすんません! 次回こそ終わりよ。後半戦にしてライダーもの最終回とします、ゼッタイ。言葉の重さがハクチョウの羽毛並に軽いよねぇ~。
 いいんだもんいいんだもん、こっじ~んブログなんだからァ~ん。

 次回、眠りによってすべてが終わる。
 『仮面ライダーOMAKE桜島2号』にご期待ください。

 ……そんなこといって、『超・仮面ライダーOMAKE』とか『仮面ライダーOMAKE THE NEXT』とかに続いちゃったりしてね。『仮面ライダーOMAKE ビギンズナイト』って、さかのぼっちゃったよバカヤロウ!ってね。(ここはビートたけし風でお願いします)
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