長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『軍師官兵衛』  視聴メモ 第7回『決断のとき』

2014年02月18日 09時28分35秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第7回『決断のとき』(2014年2月16日 演出・田中健二)


登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

小寺 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

荒木 村重      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

母里 太兵衛 友信    …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

安国寺 恵瓊(えけい)…… 知力80、統率力31
 安芸国安国寺不動院の住持で、毛利家の外交僧(演・山路和弘)

柴田 勝家      …… 知力51、統率力87
 (演・近藤芳正)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

織田 信長      …… 知力115、統率力108
 (演・江口洋介)

瀧川 一益      …… 知力66、統率力78
 (演・川野太郎)

吉川 元春      …… 知力58、統率力85
 (演・吉見一豊)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

木下 小一郎     …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

佐久間 信盛     …… 知力57、統率力51
 (演・立川三貴)

毛利 輝元      …… 知力85、統率力80
 (演・三浦孝太)

小寺 兵庫助 利高  …… 知力78、統率力63
 小寺職隆の次男で、官兵衛孝高の8歳年下の弟(演・植木祥平)

小寺 政職      …… 知力44、統率力49
 (演・片岡鶴太郎)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

木下 藤吉郎     …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

小寺 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

○元アナウンサーの広瀬修子さんの新ナレーションが今回から始まった。藤村志保さんのたった5歳年下とは思えない、非常に若々しく硬質な声でけっこういいと思うのだが、やっぱり人間離れした志保ヴォイスのまんまで最終回までいってほしかったような気もする。アナウンサー出身の方の語りは、クリアなのは当たり前だとしても、なんか奥行きがないような気がするんですよね……俳優や女優の自己主張がないぶん、味がうすいんだよなぁ。まさに一長一短ですよね。

○やっと秀吉らしくなってきた竹中秀吉だけど、まだまだテンションが低い~! もっといける、もっといけるぞ!!

●有力な説では、後藤又兵衛基次は1560年生まれだそうなので、1568年生まれで今回のエピソードが語られる1573年当時には数え年6歳だった黒田長政とチャンバラをしたり、ケンカをした後にカエルをプレゼントされて和解するような年齢ではないと思うのだが……この『軍師官兵衛』では、あえて又兵衛の年齢設定を若めにしているのだろう。いいんじゃないっすか!?

●長政に捕まえられ、又兵衛が受け取るカエルに、「逃げよう」という気概がまったく感じられない。もっとカエルらしく元気に飛び跳ねたり、おしっこひっかけて泣かしたれ! そんなボンボン相手になんという不甲斐なさか!! 照明機材の熱と繰り返しのリハーサルで瀕死だったんでしょうか……お肌カラッカラだったもんね。哀れなりィ。

○土ぼこりに鼻をこすりながら、膝立ちでよちよち歩きをするお濃の方と、近習に「水くれ。」と小声で呼びかける信長の1ショットが、なんかものすご~く良かった!! こういうのを間に差し挟まないと、最近めっきり歴史の教科書の棒読みみたいな状況説明ばっかりになってきた脚本のせいでねむたくなっちゃうもんね! 演出と、相変わらず絶妙に間の抜けている江口&うちゆき姫コンビによる、いいお仕事!

○家臣たちには到底できない、信長への「ツッコミ役」として機能しているお濃の方! 決して正史では語られることのない、いいキャラクターの活かし方だ!! まぁ、たぶん実際には別居してたんでしょうけど……

○口では「逆らう者は滅ぼす」とか「新しき世を創る」とか言っておきながらも、既存社会の強大さや、「仏罰がくだるかも知れない」というお濃の方の辣言にビビリを隠せない江口信長! やっぱり今回の信長、ちょっぴり威厳も足りなくてバカっぽいけど、キャラクターに血が通ってる体温が感じられて実にいいぞ!! 自分の運の強さに自分でもおののき、自分でも自分がどこに行くのか正直よくわかんないでいる、リアルタイムに生きている信長。すばらしい!

●武田信玄の死去(1573年)と長篠合戦(1575年)という、実際には「2年」もの間隔があいていた歴史上の大事件を、同じ回でさっさか語っちゃう脚本に、「信長の快進撃」という恣意的なイメージ操作を見たぞ。異議あり!!
 いやぁ、そりゃ歴史の年表ではほんの一瞬の差の2年ですよ? でもさぁ、武田勝頼が2年も王国の脅威を保ちえたっていうところは、もっと強調してもいいんじゃないの? しかも、勝頼の滅亡そのものはさらにその7年後なわけ! 官兵衛のいた西日本じゃあ、そんな簡単な情報のまとめかたになっちゃうんですかねぇ? いや、もっと濃密な「緊迫の2年間」だったはずなのだ!

○新興の織田家につくか、信頼の毛利家につくかという小寺家の大評定は、やっぱりドラマがあっておもしろい。戦国時代ならば全国どこでも、こういった多くの生命の生死の境となる選択がおこなわれていたわけで、脚本も演出もかなり力の入った見ごたえに満ちていた。地味だけど、ここはほんとに大事!

○母里友信役の速水もこみちから目が離せない! 非常に的確なバカっぽさ、そして、チートキャラ的な問答無用の頼り甲斐……いいなぁ~、こういう家臣!! 速水さんは実にセンスの良い俳優さんですね。


結論、「第8回がとてもたのしみです。」

 有名武将もだいたいオールスターっぽくなってきましたが、今回での初登場はボウズと弟の2人だけという地味さに!
 まぁ、視聴率なんていっこうに気にしなくていいですよ。今回みたいな、ハデさのない人間ドラマの集積が歴史なんですから。こういうのがおもしろいんですからね。

 でもでも、願わくば、また将軍・足利義昭公も出しちくり~!! 毛利家からもそうとうウザがられてますけど。
コメント
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