『アジャストメント』試写会





扉を開くたびに次々に登場するNYの名所もNY好きにはたまらない魅力です。

昨日は久しぶりに映画の試写会に行きました。観たのは5月27日公開の『アジャストメント』。主演は『ボーン』シリーズや今公開中の『ヒア アフター』でも主演を務めているマット・デイモン。相手役は『プラダを着た悪魔』や『ヴィクトリア女王 世紀の愛』のエミリー・ブラント。頂いた招待状のイメージから、『ボーン』シリーズのようなアクションやサスペンス系の作品かと思って観始めたところ、実は「思いは運命を変えるか」という、大好きなNYを舞台に繰り広げられる命を懸けたラブストーリーでした。
大学の卒論でグレアム・グリーンの作品を取り上げましたが、彼の作品を通じて「人生は選択の積み重ね」であるといったメッセージを強く感じた記憶があります。この映画では人は「自分の自由意志で選択をしながら人生をつくりあげていく」という考え方と「生まれつき大きな何かの意思か大きな目的のためにすべては最初から運命付けられ決まっている」という考えが衝突します。主人公はその間で葛藤し、もがき、奔走します。これほどドラマティックではなくても私達も人生の様々な面で「自分の下した決定は正しかったのか?」と立ち止まることがあります。悩んだ末「そういう運命なのね」と受け止めることもできるし、それを跳ね返すべく別の行動を取ることもできる。反射的に行っている数々の選択にどのくらい自分の意思や何かの意思が反映しているのか、改めて考えさせられる映画でした。
政治家役のマット・デイモンが服装について"My consultant told me ..."とイメージコンサルタントの仕事について暴露する場面があります。それぞれの役柄に合わせた衣装も興味深く、ノルフィ監督の細やかなこだわりを感じる映画です。