漁業経済学者のひとりごと in 小浜

東村玲子のWebsiteはこちら → http://www.s.fpu.ac.jp/reiko/

別の学生の話

2008年07月29日 04時13分09秒 | Weblog
この前に投下したブログで他の学生のことを
色々思い出しました。

前のブログに書いた学生以外にも
非常に印象に残っている学生がいます。

そのうちの1人はゼミのムードメーカーでした。
とても明るく,気さくで,友達思いで,
そして卒論に熱心に取り組みました。
その学生の卒論は今でもゼミ生が最初に読む卒論となっています。

そんなその学生のエピソード。
卒業して数年たってから,ふと研究室に現れました。
加藤先生が本を出版された話が出ると
「えっ!買いますよ。どこで買えますか?」と言うので,
先生が「著者割り引きで在庫を売るよ」とおっしゃると
「分かりました!2400円ですね!」と言い,
財布を取り出して「あれ?ない。先生!お金が足りません!」

結局,加藤先生が「有り金全部置いていけ」とおっしゃって一件落着。

でもね,彼が加藤先生の書かれた専門書を読むとは思えなかった。
それは加藤先生も同じだったはず。
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元学生との電話

2008年07月28日 06時05分33秒 | Weblog
この記事はカナダの話が一段落してから投下しようと思って
7月24日の夜に書いたものです。

先ほど,私が以前指導した元学生と電話で話していました。
きっかけは,学生関係の資料を入れてある引き出しに
新しい資料を入れようとして,
ふとその学生の資料が目に留まったことです。

その時の学生は4人でしたが,
そのうちの1人が思い悩んでいることがあると
その子の一番の友人が,ある日のゼミの最初に話しました。
私はゼミを中止し,そのことについて話し合うことにしました。

そのゼミは私が1人で担当していましたが,
上司の加藤先生にもお願いして加わって頂きました。
どんな話をしたのか,今となっては思い出せませんが,
次の週までに自分の長所・短所など性格分析をするという
課題を出したことは覚えています。それが今日,目にした資料です。

その日の夜に,その友人(今日の電話の相手)から
ゼミを取りやめて話し合いに切り替えたことに対して
お礼のメールを受け取りました。

その学生とは夜中に長々だべっていたこともあります。
「先生も一生懸命だったから,こっちもよりどころにしてたんですかね」
と今日言ってくれました。

今の私にはその様なことが,とてもとても遠い昔のことの様に思えます。
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ダボ・ダボ?

2008年07月25日 07時58分20秒 | Weblog
カナダには,あちらこちらに
Tim Holtonという日本のミスタードーナツの様な店があります。
ドーナツとコーヒー,紅茶等を提供するファーストフード店で,
スープやサンドイッチもメニューにあります。

ここの紅茶が値段に割に美味しいので,
私はよく飲みに入っていました。(お茶だけでもOK)

さて,今回もトロント空港で早速紅茶を頼んで受け取っていると
となりの人が「ラージティー,ダボダボ」と頼んでいるのです。

何?ダボダボって?ドーナツの種類?
とか思ったのですが,ファーストフード店は
文字通り対応もファーストで何か聞く機会を逸してしまいました。

後に友人のJanetとTim Holtomへ行ったときに
彼女が「ラージティー,ダボダボ」と頼んでいたので
早速「What's ダボダボ?」と聞いてみました。

すると「double milk, double sugar のことだよ」と
教えてくれました。

なるほど~。ダボダボはdouble doubleのことだったのかぁ~
と思いつつ紅茶に砂糖を入れない私にはオーダーすることのない
メニューだなぁと思いました。
でも,次回はdouble milk チャレンジしてみよう・・

さて,今回のカナダ渡航ネタはこれが最後です。
明日(?)からは通常のブログに戻ります。
カナダの漁業に興味あって見て下さっていた方も
今後ともたまには話題に出すつもりですので,
気が向いたたらチェックして下さい。

カナダネタに飽き飽きの人はお付き合いありがとうございました。
今後は普段の「ひとりごと」ブログに戻ります。

いずれせよ,このブログをお引き立ての程,よろしくお願い致します。
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働き者

2008年07月23日 19時45分58秒 | Weblog
私が今読んでいるNewfoundlandの歴史を書いた本には,
Nefoundland人が働き者で,
出稼ぎ先でとても重宝されているということが書かれています。
(決して良い意味ではありません。
 彼らの中には出稼ぎという選択肢しかないという意味合いです)

Jimも一昨年と去年の冬に出稼ぎに行ったと話していました。
去年行った時は,あまり深く聞かなかったのですが,
今回はもう少し色々聞けました。

場所はAlberta州であることと雇い主はオイルカンパニーであること。
地下数十メートルでの作業であること。
12時間の2交代制のシフトであること。
休み時間は昼食時と午前と午後に1時間ずつ。
キッチンには色々食べ物があって好きな様に食べられること。

Jimは「仕事は面白かったし,良い稼ぎになるし,来年も再来年も行く」
と言っていました。

確かに働き者です・・
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カニ加工ライセンス

2008年07月23日 19時35分48秒 | Weblog
この地方にあるズワイガニとエビの加工会社である,
St. Anthony Seafoods Ltd.は,ズワイガニの加工ライセンスを得るのに
紆余曲折があったことは以前書きました。

それ以前には,当地にはカニ加工ができる加工場が全くなくて
全て別の地域の加工場にトラックで輸送されていたのです。
尤も今でも多くのズワイガニは別の加工会社に輸送されています。

が,このズワイガニ加工ライセンスが当地に
雇用を生み出したのは事実です。

私のアシスタントをしていたBurnettは,
1990年代初頭の底魚崩壊以前はこの会社にフルタイムで勤めていました。
彼女は経理の専門家としてのスキルを持っていました。
しかし,底魚崩壊と共にこの会社を辞めざるを得なくなりました。

私の調査アシスタントをしてくれた2002年夏には,
夫と何か会社を立ち上げたか,立ち上げるという話をしていましたが,
細かい話は聞いてはいません。彼女も話しませんでした。

2005年の夏に再びSt. Anthonyを訪れたとき,
彼女はTim Holtonというファースフード店でアルバイトをしていました。
私がびっくりしていると(そこで会ったことに驚いていたのですが),
「仕事がなくてね・・」と言っていました。

ズワイガニ加工ライセンスを加工会社が取得したことで,
彼女はまたそこの会社でフルタイムで働くことができる様になりました。

恩恵は一部の人にしか回ってこなかったのかもしれませんが,
この会社がどうしてもズワイガニ加工ライセンスを欲しかった理由の
一端がここにかいま見られます。

Newfoundland島の北端に位置するSt. Anthonyは空港もあり,
大病院もある,ある意味ハブ的な位置づけの町なのです。
そんな町で1番の雇用提供者が病院,2番目がこの加工会社です。

ちなみに,この加工場は以前はFishery Product Internatinalという
大西洋岸でも随一の水産会社が所有していました。
その会社も去年解散してしまいました。
私はその解散の日に聞き取り調査に行ったのですよねぇ・・
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I am a doctor.

2008年07月22日 19時13分38秒 | Weblog
Jimの娘のKatieがこの初夏に大学を卒業したことから,
学位の話になりました。
「玲子は学位を持っているのか?」と聞かれたので
「I am a doctor of fishery science!」と答えると
Jimが「玲子はサイエンティストだったのか?知らなかった!」
と言うので,
「ズワイガニの写真を撮っているのは趣味じゃなくて仕事なのよ」
と言ってやりました。

Jimは豊漁だったのは,ReikoがLucky Girl だったからと言うし,
絶対,30代後半だと思っていないに違いない・・・
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ほろ苦い思い出

2008年07月21日 12時15分00秒 | Weblog
陸揚げをした日の夜にお好み焼きを作ってあげる
という約束をしていました。

しかし,陸揚げには予想以上に時間がかかって
帰ってきたのは午後5時だったし,
前の日は3時間しか寝ていないし,
その前の日は操業に出ていたので,
疲れに疲れていて,
正直「約束しなければよかった」という気分でした。

が,Jimと奥さんが,「今日は玲子が作ってくれるのよね」
と言うので,いまさら嫌とは言えず作り始めました。

元々料理上手ではないし,電磁調理器なので火力がよく分からないし,
結局,あまり上手に作れませんでした。
彼らは普段,結構食べるので
私はキャベツをボール3個分刻みました。
でも,あまりにも多い気がして
お好み焼きの粉と卵と具の小さい肉は
2つのボールにしか入れませんでした。

結局Jimの奥さんは気を遣って小さいのを1枚半,
Jimは1枚食べてくれただけでした。
多分,口に合わなかったのだと思います。

私は失敗したものもせっせと食べていましたが,
それなりに美味しく出来ていました。
ボール1個半作った所で,それ以上作っても無駄と判断し,
材料は全部捨てて(手つかずのキャベツは翌日のサラダになった),
それでも余った分を部屋で1人で泣きながら食べました。

確かに私はNewfoundlandに興味があって行っているけど,
向こうは特に日本に興味があるわけではないんですね。
それに私は食べ物のキャパシティが広くて(日本人は概して広いと思う)
半額弁当から高級料亭までそれなりに「美味しい」と感じられるのです。
特に外国では,例え美味しくなくても,
そういうものなんだって感じで結構食べてしまいますものね。

とか,色々言い訳を考えた挙げ句,

・・いらないことを思いつかなければよかったと思いました。
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おすそわけと陸揚げ

2008年07月20日 09時41分30秒 | Weblog
私が睡眠不足にも関わらず,朝の6時に起きたのは,
Jimが7時前に陸揚げに行くと言ったからなんですが・・

Jimは一向に出かける気配がなく,
友達に電話して「カニがあるけど,いる?」とか聞いている。
そして,Jimはカニをみんなに分けてあげるから,
玲子も一緒に行こうと言うのででかけました。

当地のズワイガニは個別割当制(IQ制)を採っているので,
漁獲した量は全て報告しなければなりません。
(船上投棄分は報告しない)
個別割当制とは,あらかじめ漁期前に各漁業者に
その年の漁獲分を割り当て,その量に達したら終漁というものです。

ただ,おすそわけとか,自家消費とか,そういう分については
お目こぼしがあるようでした。
今年は漁模様が良かったのか,おすそわけが頻繁にあったようです。
友達のJanetは「6パイももらったのよ。もう十分だわ」と言っていました。

おすそわけから帰って来ると
昨日奥さんが作ってくれたケーキを食べろとJimが言うので,
言われるがままに食べていました。

すると午前11時になって「陸揚げにでかけるぞ」ということになりました。
(つまり,昼ご飯を食べる時間がなかったと後で気づいた)
今回はJimとJim兄と私の3人で船で出かけました。
Newfoundlandの海岸線はとても壮大で,
岩礁域なんだなあと感動して見ていました。
やはり,相当船が揺れるので手すりにしがみついていましたが・・

陸揚げは,St. Anthony Seafoods Ltd.という
エビとカニの加工会社のそばで行います。
この会社はズワイガニの加工ライセンスを取得するのに
司法裁判まで持ち込んだという少々変わった会社なのです。
(水産物の加工にはライセンスが必要でかなり行政判断が入ります)
ですが,ズワイガニのライセンスのお陰で
数人がフルタイムで何十人かがパートタイムで雇われる様になりました。

陸揚げは,7~8人の荷役の人が行います。
漁業者は一切タッチしません。
荷役は荷役で重要な雇用なので,
仕事をとったりしてはいけないのだろうと思います。

一旦,パンから外して船倉に詰めていたズワイガニを
再びパンに戻して荷役が陸揚げしていきます。
全てのパンは業界からも行政からも独立した会社の人が
計量していました。
時々,抜き打ちで小さいサイズとミズガニが入っていないか,
チェックしていましたが,
小さいサイズがあったからと言ってペナルティはないようでした。
(ものすごくたくさんあったら,どうなのか知りませんが)

私はこの日も陸揚げの全ての状況をビデオやカメラで撮っていたので,
Jim兄に「ズワイガニが好きなんだな?」と言われました。
・・・ちょっと違う。

荷役が船倉の掃除まできっちりやって
5965lbのレシートをもらって帰途につきました。
ちなみに$1.5/lb(\363/kg)です。

帰りはJimが3機のエンジンを回転させたので,
20ノット(時速40km)くらい出ていました。
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カニ漁船乗船記

2008年07月18日 17時27分42秒 | Weblog
私が乗ったズワイガニ漁船は35feetとかなりの小型船でした。
日本の沿岸漁船を想像して頂ければ,そんな感じです。
普段に比べると波は穏やかだったそうですが,かなりゆれました。
私は船酔いしない自分の体質に感謝しました。

夜中の22:00出港,途中でシャーベット状の氷を仕入れて
いざ,漁場へ。

操舵を担当するのは,JimとJimの兄で,
乗組員はJimの兄の息子(Dan 18歳)。
この3人で通常は操業します。今回は役立たずの私が加わりました。

漁場までは,4時間程度(41マイルだとのこと)かかります。
その間,操舵を担当する2人は交代で休憩しますが,
私とDanは,ずっと休むことになりました。

が,休むスペースは非常に小さく(2.5畳くらい?)
そこにベンチみたいなのがしつらえてあって,
マットレスみたいなのが置いてあるだけ。
私は体が小さくて良かったなあと思いつつ,
しかし2時間くらいで目が覚めてしまいました。

日が昇って最初の操業開始です。
Jimがウィンチでカニカゴを引っ張り上げ,
Jima兄とDanがカゴを開けます。

するとズワイガニが,どばぁーと船上に水揚げされます。
大漁とのことでした。

Jim兄がカゴに次の餌(韓国船が獲ったイカ)を仕掛けて
船の端に片付ける傍らで,
JimとDanがカニをパンに並べて行きます。
サイズ規制とミズガニ規制があって,
小さいカニとミズガニの所持・水揚げが禁止されているので,
そういうのは海に戻して行きます。(捨てている様にも見えましたが・・)
ちなみにメスガニも規制されていますが,全く混穫されていませんでした。

全てのカゴ(50個)の水揚げが終わると,
船倉にカニを詰め込みます。
不思議に思ったのは,日本ではカニは必ず裏返しに置くのですが,
(これは品質保持のためです)
カナダでは全部,表を上にして積んでいました。
後でJimに聞くと,特に理由はなく,積みやすいからとのことでした。

船倉には,先に仕入れた氷が入っていて,
氷とカニを層状に詰めている様でした。

次にカニカゴを仕掛けます。
Jimが船を走らせて,タイミングよくJim兄がカゴを海に投げ入れます。
Danは投げ入れるカゴの準備をしてJim兄に手渡します。

これで一操業が終わります。約3時間。

私は何をしていたか・・
ずっとビデオを撮影し,写真を撮っておりました。

次の操業まで2時間くらいあるので,みんな一休み。
私は疲れ切ってケーキを1つ食べることができただけでした。
トイレの問題があるので,水はこの日の操業終了まで100mlも飲みませんでした。
おむつは1回変えたきり。
(Jimがそのためのスペースを作ってくれたので使わないと悪いと思って)
他の人たちが紅茶を飲んだりしているのを羨ましく見ていました。

3回目の操業が終わったところで,
ゆでガニをJimが作ってくれました。最高に美味しかった!

さて,次の操業の開始です。
全部で4回の操業を行いました。
6000lb(2.8トン)の水揚げがあったそうです。

そして次の航海で全部のクォータを獲ったということで,
今年のズワイガニ漁業は終漁しました。

家に帰ったのは翌々日の午前2:00で,
とにかくのどが渇いていたので紅茶を2杯飲み,
Jimの奥さんが作っておいてくれた夕食を少し食べました。

午前3:00就寝。そして3時間後に起床・・続きは次のブログで。
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ただいま~

2008年07月17日 00時18分10秒 | Weblog
先ほど,カナダから帰ってきました。
成田経由だったので,国内の移動も結構きつかった。

色々,楽しいことがあったので,
随時更新していきます。
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