先月酒田くんが持ってきたけど、正直カサブタ芸は好きではないので、
この木を見せられて「いらないよ!」と即答しました。
しかし、手に取ってよく見ると、愛嬌ある木に濃緑で艶やかな葉、
そこにミスマッチなカサブタ。
ん~悪くないなぁ、と思えてきました。
「小川君から買ったんだよ」との言葉に背中を押されて、
このタイプとしては、初棚入れしました。
「墨も入ってるよ!」とのことで、確かにそう見えます。
このタイプは墨ではない、と20年くらい前の私は言っていましたが、
今では墨の範疇に入れてもいいかなと思っています。
ただし、墨流しのように縞的に墨が流れてるのではなく、
三光中斑的な模様斑として入ってるため、模様墨とでも呼びましょうか。
八千代芸の墨バージョンとも言えます。
解りにくい説明で申し訳ありませんが、簡単に特徴を言うと、
芸の良し悪しがなく、どの木にも同じ量の墨が流れます。
その部分は表皮が薄く弱いため、紫外線などで傷付いて、
カサブタになると考えられます。
「カサブタって言うな!」と言う方もいますが、
これ以上の表現はないと思います。
風羅坊と名付けてあげました。
キバナノセッコクの風羅坊みたいに、
いつの日か白縞が流れてくれないかな。
こんにちは
松尾芭蕉の号「風羅坊」とは良い銘ですねぇ。旅のうち汚れたの芭蕉の衣を思い浮かべます。
うちにもありますのでパクらせてください。この木を見たのは3回だけですので珍しい芸の木だと思います。
カサブタがピッタリの表現なのですが可哀想なので、うちではコルク芸と表現していますよ。
この芸は、量産可能なF2タイプと違って偶然できたのでしょうから、
個体数は多くないでしょうね。欲しがる人も多くないかも。
確かにコルク芸の方が感じがいいですね。どうも私は自虐的表現を使いがちです。