蘭の国から

富貴蘭を中心に我が家の植物栽培や自生地紹介等など

龍泉冠と天領覆輪

2018年06月07日 | 富貴蘭(覆輪)



以前「高千穂の縞」として謎のベールに包まれてた品種群も、
今日ではきれいに整理され、龍泉錦、天領、月輪の3品種が登録となっています。

よく間違われてきた宝錦と富士錦を含めて、基本的にはそれぞれ似てはいないのですが、
似てる表情の一瞬を切り取って見ると、紛らわしい状態の木は確かに存在します。

先日の大会の交換会でも、縞の木は明らかな宝錦が龍泉錦や天領の名前で出て来たものがありました。

まぁ、これはよくあることです。

気になったのは、今回は両者の覆輪の木が複数、しかも割り子で出て来たりしたものですから、
区別出来ない方が多かったことです。

私自身は迷う木はなかったのですが、説明しろと言われると、これはなかなか厄介です。


我が家の木ではこちらが天領覆輪











こちらが龍泉冠(私はこう呼んでます)











向かって右が天領覆輪です。




もう少し大きい木だとこちらが天領覆輪












こちらが龍泉冠









向かって右が天領覆輪です。





大きい木だと一目瞭然ですが、割り子だと確かに分かりづらいことがありますね。

品種を見る眼を養う方法は、手元に置いて観察することが一番です。
私は迷って結論が出せない木は極力買って、納得行くまで観察してきました。
おかげである程度は眼を養えたかと思うのですが、授業料が・・・

さて大会の交換会では、鑑定しててラベル違いを見付けたら、できるだけ荷主の所に行き、
間違ってるからこっちの名前で競るけどいいですか?と声を掛けるようにしてます。

中にはそれなら出品を止めると言う方もいますから、嫌な役目ですが、
これも仕事と思ってやってます。

それに鑑定人は全ての鉢をチェックして、ラベル違いや木のコンディションを見なければいけませんから、
すごく疲れます。
普段あまり使わない頭を使うためか、終わったらすごく甘いものが食べたくなるんですよね。

老眼で細かい部分を見るのは疲れるし、若い方で一緒にやってみたい方、
品種を勉強したいって方が出てこないかなぁ〜なんて思う今日この頃です。


コメント (2)
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