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蘭の国から

富貴蘭を中心に我が家の植物栽培や自生地紹介等など

白墨簾

2021年08月25日 | 富貴蘭(墨)


和歌山産の墨流しの縞、白墨簾(はくぼくれん)です。





昨年、鈴木園芸さんが「彩じゃないか見てほしい」と持ってきたもので、
彩じゃないのは間違いないけど、面白そうな木たがら置いてってもらいました。


丸ごと置いてくように言ったのですが、子供1本はどうしても持って帰ると譲らず、
その場で外して持って帰られました。


どこかの棚に納まってるはずです。名前を付けたので、これを読まれてたら、ぜひラベルを立ててください。




さて、確かに葉幅と葉丈のバランス、アントシアニンの感じは彩と似てますが、
こちらは葉が湾曲し、墨、縞の質が全く異なります。



















まだ縞はチラチラなので、どう仕上がってくれるか楽しみです。





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墨山

2017年03月07日 | 富貴蘭(墨)









近頃の愛好家の方は、墨山って何?って感じでしょう。
最近の本では紹介されてませんが、昭和後期の松岡正伸著「風貴蘭」田口源夫著「富貴蘭」には掲載されてます。

私がまだ大学生の時にこの品種を見た時の衝撃を鮮明に覚えています。
もともと私が富貴蘭病に冒されるきっかけとなったのが摺墨でしたから、
このチビクロを見た時には「なんじゃこりゃ〜!!!」って感じでした。

当時、個体数は少なく、価格は覚えてはいませんが、かなり高価だったと思います。
入手したのは確かその5年後くらいです。

成長は極めて遅く、なかなか殖えてはくれません。
しかし弱くて枯れそう、といった風ではなく、墨が成長に急ブレーキをかけてる感じです。

ですから、墨が少なくなると急に大きくなります。





葉縁に微かに縞が見えます。



吟風や天山なども墨で小型化しますが、これ程極端な品種は珍しいです。

最近はチビクロの子がなかなか出てくれなくて、辛うじて保存栽培出来てるといった具合です。





よそで見かけた記憶がありませんが、どこかでうまく育ててる人がいたら教えてください!
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白雲墨(はくうんぼく)

2016年03月11日 | 富貴蘭(墨)





名前からすると白雲閣の墨かと思われてしまいそうですが、母体は天の川です。
白雲閣の墨は存在しないような気がするので、ちょっと紛らわしい気もしながら名付けました。


韓国静蘭舎さん(皆ジンジェと呼んでます)から数年前に何かを買った際に一緒に買った記憶はありますが、
何かが何だったかは忘れてしまいました。

値段はそこそこで、今時にしてはちょっと・・・と思いながら買ったことでしたが、今はかなり気に入ってます。











元々我が家の棚は天の川タイプの虎が冴える棚では無いため、スパッと白虎がはぜはしません。
でも墨は細かく流れており、この微妙な雰囲気が何とも言えません。


今までなら、このくらいではまだ株分けしませんでしたが、置場所が広くなるので分けようかな~。
でもそんなことしてたら直ぐにいっぱいになってしまうことは目に見えてます。
コメント (2)
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青軸天山

2015年10月06日 | 富貴蘭(墨)


昨日の天山とは何ら血縁関係はありませんが、同じ宮崎産で同タイプの芸をする、青軸天山です。




長らく無名のまま流通していたため、色んな名前が付けられているかもしれません。

我が家の近くの鈴木園芸さんの選別品種で、天山と比べると軸は青く葉幅も狭いため、
すっきりと上品な印象を受けます。

印象はかなり異なりますが、こちらも縞の出にくさは天山に負けて無いです。
墨だけの木を何度も何度も買い、縞が白と黄の2度顔を覗かせましたが、
いつの間にか引っ込んでしまいました。


この木は華幸園さんが最近持ってきてくれたもので、素晴らしく沢山の縞が流れています。









これ程の縞が流れると墨が引っ込んでしまいがちですが、ちょっと地味な木には墨が流れ、
天山と同じ黒墨もベタベタと、流れると言うよりも張り付くと言った感じですね。










覆輪になりそうな木も交え、まだどう仕上がって行くのかわからない、楽しみな木です。


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天山

2015年10月05日 | 富貴蘭(墨)

平成6年に出版された富貴蘭図鑑は、毎日日にち眺めてはあれも欲しいこれも欲しいと、夢見た事でした。
その中で私が一番気になって仕方なかったのが、153ページの天山でした。

ある業者さんに気になる品種があるかと聞かれ「天山が欲しい!」と答えると、
「変な物を欲しがるねぇ、どこがいいの?まぁ聞いといてやるよ。」と言われ返事を楽しみにしてました。

返ってきた返事は「3百だって。」・・・と手も足も、グウの音も出ませんでした。

それから随分と経った頃、墨だけのこの品種を見掛けるようになり、やっと手に入れることが出来ました。
縞はなくてもあの時の10分の1くらいの価格でしたから、決して安いものではありませんでした。

その後見掛ける度に、確か3度購入し、少し殖えた頃に縞が見えたりもしましたが、
数年でまた引っ込んでしまいました。

なかなか縞の木を見掛ける機会がなく、本に掲載されている木もその後縞が消えてしまったと聞きましたが、
一度だけ良い縞の木を見たこともありますし、どこかでひっそりとしていることでしょう。








この黒い部分がよく墨だと勘違いされますが、厳密に言えばこれは墨の部分が焼けたヤニのようなものです。
でも墨の範疇も広くとらえられるようになってきましたから、今日では広義の意味の墨と言えるでしょう。
黒墨とでも呼びましょうか。









墨については以前長々と解説しましたから、興味のある方は読んでみてください。

さて現状色彩的には寂しいこの木ですが、これだけでも十分楽しめますし、おいそれと柄が出ないからこそ、
一生夢を見続けることの出来る品種だと思います。



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