こんにちは.落雷抑制の松本です。
TVのCMに女優の滝川クリステルさんを使って派手なCMをしていたマニュアル制作会社が粉飾決算で上場廃止となったそうです。 この会社、マニュアル作りを専門にしていて、そのCMのメッセージ自体は、昔はテクニカル・ライターをしたこともある私としては非常に共感できるものでした。マニュアルを作る仕事は、エンジニアがついでに行う仕事ではなく、専門家のライターに任せろと訴えていました。 今でこそ、スマホなどは直感的な操作性を備え、マニュアルなどなくなりましたが、昔はPCやそのソフトの使い方についてマニュアルに書いてあることがわかり難いとの評判が普通で、その悪評に立ち向かっていました。 マニュアルが分かり難くなるのは、そもそもシステム自体の操作性が悪いからで、操作性が簡便で分かり易ければ、それを解説するマニュアルも分かり易くなるのです。 ソフトの内部を作るエンジニアにユーザー・インターフェースを任せるのではなく、最初に外部仕様、操作性を決めて、それをエンジニアに作らせればよいのですが、システムの内部から作り上げるエンジニアにすべてを任せるような体制でプロジェクトが進められるのが常でした。 そういう仕事の進め方自体が操作性については優先度が下がる原因でした。
もっと酷い時代もありました。日本で開発した製品と外国の研究所で開発した製品の整合性をチェックするために、日本でのみ使う製品であっても、世界中でのチェックを受けるためにマニュアルも英語で書き起こし、それを世界中の開発部門に送りチェックを受けます。 それでコメントを反映し、完成した英語のアマニュアルを翻訳部門に送って和訳し日本語マニュアルにするのですが、そもそも書き起こしたつたない英語を直訳するのですから、最初に書き起こした私自身が読んでも訳の分からない日本語マニュアルになっていたのでした。
ただ、このマニュアル制作会社さん、あんな派手なCMを打っていて採算性はどうなのかという疑問は常にありました。 マニュアルは製品の付録にしか見られず、それほどお金をかけられるものではないのです。 今回、粉飾委決算の事を知り、「やっぱり」という思いでした。 テクニカル・ライティングという仕事に光を当ててくれた功績もあるのですが、粉飾決算ではすべてが台無しになってしまいます。残念なケースでした。
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