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世界経済の激変を1時間で読み解く  渡邉哲也  悟空出版

2016年05月25日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

内容は同じようなのですが、渡邉さんの経済解説は新刊が出るたびにチェックしています。 本書はタイトルの通り、中国、韓国、EU、ロシア、米国、日本、どの国も経済の難問を抱えた大変な状況を、タイトルの通り1時間で読めるようにコンパクトにまとめています。 とはいえ、常日頃からこれらの問題に注意を払っている人には1時間もかからず、関心を向けていない人には1時間では理解できないであろう多くの問題が要領良くまとめられています。 最近の世界の動きを1冊にコンパクトにまとめた点はお見事です。

世界は大変な時代に突入したようです。 単なる経済的な話だけでなく、地政学上の問題でもあり、グローバルというのは掛け声だけで、国という単位が融合する訳はなく、経済だけが国境を越えて進み、様々な問題を生み出します。 

中国についていえば、大風呂敷を広げ過ぎた経済。 実需要を超えた投機的な拡大が大きすぎました。 具体例は色々ありますが、例えば製鉄業。 日本の7倍を超える粗鋼生産量で、世界の半分を占めます。 そして造船業。世界需要を全て中国1国で賄えるほどの巨大なキャパを持ってしまいました。 ところが、日本船では5年後にまだ80%の船価がつくのに、中国船は質が悪いため5年で船価はゼロになるそうです。 最初の価格が安くても、結局、「安物買いの銭失い」になるような船は売れず、95%の造船業は潰れるとの観測です。 大きくなりすぎたモンスターが自分の最低限のエサ代も稼げなくなり苦しんでいます。

EUも理念は立派ですが、通貨発行権という各国の権利を保放棄してユーロに統一しましたが、これは土台無理な話でした。 EU参加後も自国の通貨発行にこだわる英国はユーロには参加せず、それどころかEUの脱退まで議論されています。大量難民にも最初はイイ顔をして受け入れても長続きはしません。 ここも大きな問題を抱えています。 ドイツとフランス牛耳られたEUを英国が快く思うハズもありませんし、脱退に動けばEUも危うくなります。一か月後に迫った英国の国民投票は見ものです。

米国も色々な内なる大問題を抱えていて、今後の変化は必須となる。 今までのような体制が継続しそうもない変化が起きていることに覚悟せねばならないのですが、日本では相変わらずコップの中の小さな嵐だけです。 消費税増税、衆参ダブル選挙、都知事の公私混同、待機児童問題、大事ではないとは言いませんが、政治の話題は小粒なものばかりです。 海外ではもっと大きな変革が起きている中で、日本はぬるま湯です。

ここからは、本書の内容ではありませんが、日本の一番の間違いは小選挙区制ではないでしょうか? 政治家の皆さん、政治家を続けるためにはご自分の選挙区の利益が一番大事。 日本や世界といった大きな枠で考える前にご自分の選挙区のこと。 これでは考えが小粒になるのは仕方ありません。 過密と過疎の差が大きい中での小選挙区ですから一票の格差が生じやすい。 しかし一票の格差などあって当然で、大都市で便利な恵まれた生活をしているのですから、自然の厳しい過疎地で暮らす方にインセンティブを付けて当然なのです。 小選挙区という小さな枠組みから脱却して日本全体、世界を見ながら物事を判断せねばならない時代なのです。

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