ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

2015静岡ホビーショー~「いずも」1/700発売!

2015-05-17 | 博物館・資料館・テーマパーク

模型会社の「中の人」から、「模型の聖地」静岡でのホビーショーに
ご招待をいただきました。
この週末は一般客でおそらくにぎわったこのホビーショー、去年東京ビッグサイトで行われた
模型ショーとほとんど同じ・・・・ではないのです。

大きな違いは何か、というと、わたしの興味はなんといってもヘリ搭載型護衛艦「いずも」が
就役に合わせて発売になることでした。
自衛艦旗引き渡し式という歴史的な瞬間をこの目で見た関係上、やはり「いずも」には
今後もきっと思い入れを持つものと思われますが、それはたとえばプラモの発売、
といったことであっても例外ではないのです。

んが、わたしには懸念がありました。
そう、先日から噴火レベルが2に引き上げになったという箱根山です。
会場の静岡にはどうしても新幹線に乗らなくてはいけないのですが、万が一のときには
新幹線の線路は大変怖いところにあるため、こういうことにはやたら注意深いわたしは

「箱根山が心配なので様子を見ます」

と返事をしたところ、

「そうまでして来るようなもんではありませんから」

となんとも返事のしようのないお気遣いの言葉が返ってきました。
しかし、前日になっても別に噴火レベルが引き上げられる様子もなく、
というか世間的には全く無いことになっているみたいだったので、
安心したわけでもありませんが、今日1日は大丈夫だろうと判断して行くことにしました。

当日の新幹線はやたら混んでいて、皆静岡で降りるという感じ。
現地に着いてから関係者にそれを言うと、

「そんな大したイベントでも無いのに・・・」

ただ、彼らの中には業者招待の今日ではなく、明日からの一般招待のために
モデラーズクラブの作品を展示するために前日に乗り込む人もかなりいたようです。

静岡駅のプラットホームには「模型の首都静岡」というロゴがありました。



会場には駅前からシャトルバスが出ています。
それに乗り込み、だいたい10分くらいで会場のツインメッセ静岡に到着。 

業者招待日は初日は混むのですが、二日目のこの日は大したことはないということで
お誘いをいただいたというわけです。

 

今回「いずも」を発売するのはハセガワ模型でした。
会場に入って右手を見るとまずこの看板がパッと目に入ってきます。

「いずも」のような話題&人気艦の模型は、就役となった途端、
各社がこぞって趣向を凝らしたパッケージで発売したりするのだと思っていましたが、
実はそうではなく、タミヤ、ハセガワ、そしてあと一社が(青島だったっけ?)
話し合いをしてどこが出すかを決めるのだと聞いて驚きました。

カルテル・・・・?

ちなみに「ひゅうが」のときもそうやってどこかを決めたようですが、
今はフジミ模型、アオシマなどが出しています。
ある程度の期間が過ぎたら解禁になるってことなんでしょうか。




見よこれが1/700モデルの「いずも」である。

無駄に焦点を艦橋に合わせてしまい艦首がボケていますが、
この部分に見える金色の部分はオプションの柵で、金属製です。
わかりやすいように色を塗装していませんが、ここは将来白く塗られます。

オプションは2000円くらいのプラスになるそうです。

下に敷いてある大きな「いずも」のマークは、記念グッズとして同梱される模様。

(註*・・・と思っていましたがマークは付かないそうです。訂正いたします<(_ _)>)

 

 

これが切り取り前のパーツでございます。
模型作りをしたことはなくこれからもする予定がないわたしとしましては、
こういうものをみせられると、よくこんなものを切って組み立てて、
間違いなく接着して正しい形に持っていけるものだと心から驚嘆してしまいます。




防衛省は模型業界に協力的ではありますが、さすがに就航の前に
どういう構造になっているかまでは質問に答えてくれることもなく、
ゆえに会社は就航になってから初めて全てを動かしていくことができます。

これは防衛機密上当然ですが、同時に装備がギリギリとなっていきなり変更になる、
という可能性だってないわけではないからなのです。

精密さと組み立てやすさが両立したパーツ構成、というところには、

「艦橋はスライド金型を使用して少ないパーツで複雑な形状を再現」

「船体は前/左/右/後/底底の分割式で、桁を挟みこみながら組み上げる設計」

などと、全く門外漢には理解できないメリットが書かれています。 




パッケージデザインと細密図がパネルになっています。



展示されている「いずも」はおさわり禁止ですが、こちらには
わざわざ手に取って見る用の艦体が置いてありました。
艦載機はもうくっつけてあります。

 

こういうのも組み立てないといけないんですかね(呆然)

艦載機は

MCH-101  2機

SH-60K  2機

MV-22(オスプレイ)  1機 

で、こんなに小さいのにSH-60Kのローターが完璧にわかるという・・。
搭載ヘリはローターをたたんだ状態にもなります。(手前から2番目)

横のさらに小さなのは各種車両。



トラック、牽引車、フォークリフト、清掃車、クレーン車、
高所作業車、救難車、なんと、パック3まで。

やっぱりみんな自分で色つけるんですね・・・(T_T)

パック3の右前にあるかじりかけのドーナツのような形のものは
なんと無人の牽引車で、ヘリをリモコンで移動させるものだそうです。

わたしの記憶に間違いがなければ、このお値段は確か1000万円以上するとか。

 

いかに「いずも」が大きいのか示すために置かれていた「きりしま」と「こんごう」。
そういえば、「いずも」の就役のとき、同じ岸壁に「きりしま」がドック入りしていて、
上空から報道各社が撮影した空中写真でその比較ができましたね。



「あたご」といえば、ご案内くださったFさんは、取材のために「あたご」に乗って以来、
すっかり「艦(ふね)派」になったそうです。
その取材も飛行機と船が同日にあり、たまたま船を選んだのが運命の分かれ目だったとのこと。

模型会社の人といっても、全員が会社の扱っているにくまなく詳しいかというとそうではなく、
ましてや「戦歴」などについての知識は「趣味の範疇」みたいなものだということです。 

特定の船だったら艦これファンの「俺の嫁」に対する知識の方がよっぽど上なのかもしれません。

「わたしたちに必要な知識は”外側”だけですから」

模型会社ですから考えたら当たり前なんですが。


 

と話が繋がったところで「艦これ」です(笑)
なぜか「島風」だけが大きく取り上げられてコーナーになっていました。



こちらは小さな模型とフィギュアの組み合わせ。
うーん、これは「島風」さんファンなら欲しいかもわからんね。

これはマックスファクトリーという会社が企画しハセガワが扱っていて、
つまり「艦これ」ファンをモデルの世界に呼び込もうという試みのようです。

ここに書かれている「艦船模型の常識を覆す完全新規開発」というのは、
初めての人にも迷わず組めるような工夫がパーツにも、説明書にも網羅されていて、
例えば塗装も最初から施されていたりするそうです。 

元からがっつりやっている人ではなく、

「模型に興味はあるが作るのは面倒なのでできたのが欲しい。
でもどうしてもというなら簡単に作れるならば作ってもよい」

などと考えている向きにはぴったりの企画といえましょう。

1/350スケールの島風の模型化は世界初で、艦娘島風だけでなく、
連装砲ちゃん(なぜちゃん付け?)もセットでついてくるそうです。



従来の飛行機モデル。



P-3C。
この中では比較的大きなモデルです。



ドイツの模型も扱ってはいますが、本日は受注はしておりません。

模型会社というのは世界中にあるわけですが、やはり日本とドイツの模型は特殊だそうです。
国民性と言ってしまえばそれまでですが、

「電車が時間通りに来る国はいいものを作る」

というのが「世界の模型首都」の大手と言われる会社(しかし実態は中小企業だとのこと)
の中の人のお話でした。 



今模型会社がヒットを祈願しているのがこの

「紫電改のマキ」

(これぜってー紫電改のタカのパロディだろっていう)で、なんでも
美少女が紫電改やスピットファイアーで通学しているという・・。



読んでみたいようなみたくないような・・・・。



前回東京のホビーショーでこのコーナーを見た時には全くわけがわからなかった
松本零士先生の戦場漫画シリーズ。

「スタンレーの魔女」「復讐を埋めた山」「アクリルの棺」

皆読みましたよ~!
おかげでそれぞれ一式陸攻、ゼロ戦52型、キ84四式だとわかります。
ここでふと版権のこととかが気になって質問してみました。

「松本零士先生には今でも使用料が行っているんですか」

「もちろんです。一箱いくらが使用料として松本先生に行きます」

「本の印税みたいですね」



これは読んでません。「キャプテンハーロック」。
なんと2015年6月、これからの発売となります。 
いまだにこういうパッケージのものを買い求めるファンがいるってことなんですね。 



宇宙海賊戦艦「アルカディア」1番艦。(だそうです)



こちらゲームの架空航空機のモデル。
この「エース・コンバット」を息子に聞いたら知っていました。



前回の東京でのホビーショーで注目した「たまごヒコーキ」。
向こう側のブルーインパルスにピントがあってぼけてしまいましたが、手前に注目。
NASAでボーイング747がスペースシャトルを乗せて運んでいるところ。

かわいい(笑)



こんなものもあります。
思わず欲しくなってしまうミニチュアシリーズ。
パイプいすなんか欲しいかな。



小さいものというのは無条件にかわいい。
船や飛行機の模型に人が惹かれるのも、こういう原初的な萌えが根本にあるんでしょうね。


続く。