ネイビーブルーに恋をして

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平成25年防大開校記念祭~棒倒し・中編

2013-11-26 | 自衛隊

こういった棒倒し競技は、観客席からは全体を見るしかなく、
行われている最中は、特にカメラを構えていると撮るだけで精一杯。
あとから画像を確認して、

「こんなことになってる・・・」

というような場面を発見する喜びがあります。

というわけで、「あれも載せたい、これも見てもらいたい」とばかり
画像を大量アップした結果、昨日は

「どれほどスクロールしても一番下までたどり着けず、
内容もさることながら写真を撮り文章を繰られる
この熱情はどのあたりにあるのか、と、

呆然とする思いがしました」

というお便りまでいただいてしまいました。

本当にね・・・どのあたりにあるんでしょうね。
自分でも全く呆然とするくらいの長さになってしまいました。

ところでYさま、わたしをどう呼んでいいのかお尋ねですが、HN通りに

「エリス中尉」

とお呼び捨て下さいませ。
旧海軍では階級に「殿」は付けない、という慣例の通りで結構です。
「殿」を付けてコメントを下さる方も多くおられますが、
例えば陸軍軍人や一般人は、海軍軍人を呼ぶとき「殿」を付けていたように、
そういった場合には相手が

「陸軍、あるいは一般の方である」

ということに(自分の中で)しています。




全体を写しておいて、後で拡大すると、
そこには若者たちのエネルギーの爆発というべき躍動の瞬間が留められており、
画像処理をしながら見入ってしまったため、今回は時間がかかって大変でした(笑)

画面右手には、サークル(防御のために棒を取り巻く一団)に駆け上り、
中央に迫ることができそうな生徒が写っています。

真ん中の引っ張られたシャツがこの後破れるのは確実(もう裂け目ができている)、
そして左の取っ組み合いではリアルORZになっている人あり。



こっちでも破られてます。
突攻という攻撃隊が、サークルの外側から人を引きはがそうとするので、
このような惨事になってしまうようですね。

おお、ついに突攻が棒付近制圧しそうな状況へと。
上に見えているのは三人とも攻撃隊ですね。

それとは関係なくサークルから全く外れた外場で取っ組み合いをしている二人もあり。

そしてその熱い戦いをよそに、 

「今日ウチに帰れるの何時かなあ・・・。
日曜日だから少しコドモと遊んでやりたいけど無理かな」

などと思っている(かもしれない)海自の警備係。
任務とはいえずっと観客席の方を向いたままの監視、ご苦労様です。



ついに棒の先に手が延びた!



こちらでも攻撃隊が頂点制圧をしたようだが・・・・?

あ、右側で先ほどマスクを落としてしまった人が拾って被っている模様です。



敵味方入り乱れてダンゴ状態。
それにしても、防大のグラウンドは出来たときからこういう鑑賞を想定してか、
周りの芝生部分が程よい傾斜になっており、どこに座ってもよく見えます。

グラウンドはこのように生徒たちが裸足で走り回るため、
危険なものが持ち込まれたりしないように、終日立ち入り禁止となっていました。

でも、少しの間トラックで競争をしていた子供たちもいましたので、
もしかしたら子供なら見逃す、という暗黙のルールがあるのかもしれません。







乱闘の合間も避退ー突撃を繰り返す突攻。



向こう側の椅子席は確か医務班のもののはず。
グラウンド脇に立っている白いジャージの女性は、
医務官か看護師でしょうか。
いざというときに「ドクターストップ」をかけられるように、
場内の様子を監視しているようです。

今回は遠かったので写していませんが、彼女の後ろには救急用の担架や、
一切の医療道具が揃えられているのです。
あらかじめ負傷が予想されるような危険な学校行事を行うことができるのも、
防衛大学校ならではです。

一般の大学は勿論、中学高校では、最近特にこんなことをする学校はないでしょう。
怪我人が出ただけでやれ管理責任だの、訴えるだの騒ぐような
モンスター・クレーマー&モンスター・ペアレンツを恐れて
学校はそんな「冒険」がいつの間にかできなくなってしまったのかもしれません。



攻撃隊が棒を奪ったようですが、第二大隊の方が若干制圧が早かったか?
 
 



「ああ、今日の陽が沈んで行く・・・・」

と物思いにふけるミスター警備の後ろでは、なんと!
この瞬間勝負がついたようで、審判が黄色い旗をあげました!

でも・・・・。

見ている者には「どうなったら勝負あった」か、いまいちわからないんですよ。

昔は柱の先に旗を立てておいて、その旗を先に取った方が勝ち、となっていました。
今はご存知のように先には「上のり」がしがみつく場所として細い棒があり、
取ることは出来ないようなので、このルールは謎です。

当たり前のことだと思っているのか、防大のパンフレット、
今年は特に豪華な出来で500円という高額だったため売れ残ったという
内部告発のあったところの(笑)パンフの説明でも、肝心の

「どうなったら勝ち」

ということが書かれていません。
来年のパンフ制作者は、ぜひこの辺りを明記していただきたい。

それはともかく、状況からの想像ですが、

「細い棒の先に手が触れたら勝ち」

で、審判員はそれを見ているのではないでしょうか。
どうでもいいことにやたらこだわるのが身上のこのブログとしては、
ぜひこれが正解かどうかを世に広く問いたいと思います。



というわけで、何をしたかわからないけど第二大隊勝利。

喜んでる喜んでる。むっちゃ喜んでます。
抱き合ってる人たちすらいますね。

うーん。熱い。
熱いぞ防大生。



第二大隊の応援団も喜びに頬を綻ばせつつ退場。
よく見ると彼らは多くが棒倒し用のパンツ着用ですが、
彼らはもしかしたら補欠兼応援団かもしれません。

 

「今夜奥さんは晩ご飯何作ってくれるんだろう・・。
カレーは家ではあまり食いたくないんだけど・・」

などとたそがれるミスター警備の後ろでは、決戦まえのひととき、
応援団の演武が行われています。

防大応援団。
もうこの響きだけでものすごいバンカラ臭が、男の汗臭さとともに
漂ってくる気すらいたします。
一人で観衆一杯のグラウンド中に響き渡るほどの声を出す
応援団長の声量にも驚きましたが、
(わたしは中学生のとき市合同体育大会の女子応援団長を押し付けられ、
学ランを着て三三七拍子を演武したという恥ずかしい過去があるので、
これがいかに大変なことかよくわかります)
この風にあおられる巨大な応援旗を支え続け、
一度は地面の位置から高々と持ち上げた旗手には、満場が拍手を送りました。

   

第二試合は第二大隊が勝利を収めました。

四つの大隊の中で勝ち抜き戦の勝利を決めようとすれば、
行われる試合は三回だけです。

つまり、次の勝負で今年の勝者が決まるわけです。
このエントリで最後まで行けるかと思ったのですが、写真が多すぎるので、
その決戦の模様は次回お伝えすることにします。

今年、優勝の栄光を勝ち取るのはどの隊なのか!
こんどこそ待て次号!