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自衛隊観艦式観覧記~「自衛官たち」

2012-10-22 | 自衛隊

先日、観艦式に予定されていた海保の巡視船「やしま」が出なかったことを、
「中国を刺激するという理由なら許さん」と言ってみましたが、
やはりこれは海保側の判断によるもので、尖閣に中国公船が現れたため
あきのPRイベントを中止してぎりぎりの運用をして「尖閣シフト」を敷いたため、
つまり「それどころではなかったため」ということが分かりました。

海保の皆さん、お疲れ様です。
尖閣のために集まった募金は、まず海保に充ててはどうでしょうか。

そして、一日でも早く憲法を改正して、自衛隊が出て行けるように、
安倍さんに頑張っていただきたい。

さて、普段周りに見ることのない自衛官たちを心ゆくまで観察できる、
これもまた観艦式の楽しみの一つでございます。

厳しい訓練のつらさのあまり思わず就職情報誌を買ったことがあったとしても、
訓練展示の喝采に達成感を覚え、「自衛官やってて良かった」と思ったり、
そしていつもと雰囲気の違う艦上で、それなりに「学祭気分」を味わったり。
彼らにとってもこの日はある意味「ハレ」の日。

日常とはまた違う姿ではあるのでしょうが、それでも我々にとっては、
見慣れない彼らの生態は非常に興味深いものです。

とくにエリス中尉のような趣味嗜好の人間にとっては。

というわけで、「ひゅうが」乗艦の間、失礼にならぬ程度に彼らを観察して参りました。

冒頭写真の自衛官、かれは甲板で見張りをしていた海曹ですが、
腕章していると階級分かりませんね。

「ひゅうが」について何も下調べ無しで行ったので、取りあえずかれには
「この艦の搭載武器を教えて下さい」と聞いてみました。

「はいっ、アスロック、CIWS、VLS、魚雷ですっ」

ほぼ「さみだれ」と同じですね。
そこで深い意味は無かったのですが、

「VLSって・・・・・ヴァーティカル・ランチャー・・・」
「はいっ!ヴァーティカル・ランチャー・・・・あれっ?・・・えーと」

甲板の士官が「ましゅう」の艦名を即答できなかったときも思ったけど、
自衛艦の装備だの武器の詳細だの、それに携わる当人はともかくとして、
その配置にない自衛官より一般の「おたく」の方が、ある意味詳しいのかもしれません。

エリス中尉がこの日たまたまそういう自衛官に当たっただけかもしれませんが、
自衛官だからといって、毎日「自衛隊ファン」や「朝雲ニュース」を熱心に読み、
艦船の排水量を皆すらすら言えるわけではないらしい、ということだけはよく分かりました。

ただし、あとでVLSの説明をしてくれた士官に、笑い話のつもりでそれを言うと

「後で叱っておきます」

おまけにこんなにでかでかと写真載せてるし。
本当に何かのきっかけでこれが上官の目にとまって叱られたらごめんなさい。
かれはど忘れしたか、あるいはアガっていたんですよ。
うん、きっとそうにちがいない。

写真を撮らせて下さい、と頼むと、

「普通でいいですか」

そう言われて普通のポーズを頼むはずがなかろうが。
このエリス中尉が。

「敬礼して下さい」

海軍式敬礼、キマってます。

 

甲板の上の自衛官。
左の方の腕章には「海幕」と読めます。
階級は三等海佐、旧軍の少佐ですか。
この日甲板には佐官以上の「偉い人」がいました。
こういう日にはすることが無いので接待係になるのかしら。



ところで、エリス中尉、この観艦式に参加するにあたりお世話になった赤☆様に、
大量の写真を貼り付けたお礼の手紙をお送りしたばかりなのですが、
そのなかでこの写真を「陸自の制服が」って書いちゃいました。

これは、どう見ても空自ですね~。orz

ちょうど階級が見えないけど、話している二佐より歳も取っていそうだから、
もしかして空将補?
このおじさんは部下を連れてただ者で無い偉そうな感じで歩き回っていました。
空自の飛行機も参加したので、その関係でしょう。

こういう偉い人の接待が、まあつまりこの日の甲板上の佐官の仕事である、
と理解したわけですが、最初のうちこそこういうアテンドや、あるいは質問攻めおじさんの
お相手などで忙しくとも、夕方になってくると

質問をしたい人は取りあえずしてしまって、おじさまたちは暇そうです。
もしかしてこの一佐(大佐)は「ひゅうが」艦長?
・・・・ってことはないだろうなあ。こんなところに立ってるんだから。

皆寒さのあまり船室に引っ込んだり、毛布にくるまって蓑虫のようになっているので、
自衛官たちもすることが無いのか、甲板で携帯メールを見ている人もいました。

あっ、これ書いちゃいけなかったかな。



全てが終わって帰路につく「ひゅうが」。
夕焼けが美しい日でした。
それにしても、自衛官って皆姿勢がいいんですよね。
いつも「見られている」という意識のなせる技か、職務中の緊張感か。



「立ったまま寝ている水兵さんを目撃した」
と何日か前に書きましたが、彼ではありません。
かれはちゃんとおめめをぱっちりと開けて立っていましたが、
たまたまシャッターの時に目をつぶってしまっただけです。

要所要所にはこういう赤い腕章(警備)を付けた水兵さんが立っていて、
見張りをしていました。
偉い人のように携帯を見たりは決して出来ないのに違いありません。←



艦内では観覧の後の時間にコンサートが行われましたが、その記録係。
前にも書きましたが、見学客の前に出てくるのはほとんどが士官、海曹クラスで、
セーラー服はその実際の人数の割にあまり見かけることはありませんでした。

 艦橋に一人発見。

 海士長ですね。通信係でしょうか。



艦橋はこの巨大艦「ひゅうが」ともなると、遙か高いところといった位置に見えます。



ズーム。



このズーム力を見るが良い。
どこの誰かまでちゃんと分かってしまいます。
この日の自衛官たちは、こうやって写真を撮られて全国に勤務状態を報告されてしまうわけで、
きっと気が抜けなかっただろうな、と思います。

真ん中で顔に手を当てているのは、もしかして、艦長?
にしては若いなあ。



さらにズーム。
カール・ツァイス、すげー!

これなら「くらま」の赤☆さまも写せたかも・・・・。

観艦式の後、自衛官の皆さんはインターネットで検索していて
つい自分や同僚の写真を発見してしまったりするのでしょうか。

 

艦橋にいる自衛官は、何となく艦の中でも「エリート」なのではないかと、
つい思ってしまいます。
この自衛官は飾緒を付けていますが、海自でこの飾緒をつけるのは

「基地警備隊員」

だけのようです。なぜ基地警備隊員がこのようなところに?

右は、まさかこんなところを写真に撮られているとは夢にも思っていない自衛官。
まったく、一般人にはときどきとんでもないやつがいるもんですよね。(誰のこった)



最初、サービス精神の旺盛な自衛官だなあ、子供をだっこして写真撮らせて、
なんて思っていたのですが、どうやらかれは本当に「パパ」らしい。

自衛官の家族だからって乗れるわけでは無いよ、と聴いていたので、
これを見ながらおそらくこの家族は本当に応募したのではと思いました。

もし何らかのつてを利用して無理矢理ねじ込んだのだとしたら、
同僚の目もあるこんなところで堂々とこんな風にできないだろうからです。

「昼間のパパはいい汗かいてる 昼間のパパは男だぜ」

という忌野清志郎「パパの歌」がふと浮かびました。
かっこいいパパにだっこしてもらって、女の子はとても嬉しそうです。



またもや超ズームしてみた、ヘリ搭載艦「あさゆき」の甲板。
やはり「揺れに耐えている」様子がありありと・・・・。

「今日の登舷礼、きつかったな」
「おお、俺ちょっとよろめいちゃったよ」

なんて後で会話があったりするのでしょうか。

左端の自衛官は、インカムで会話している通信係で、キャップにヘッドフォンを付けています。

・・・・・などと、新たに教えていただいた知識を得意げに披露しつつ、


次回に続く。