国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

李明博新大統領の空想的外交政策の行方

2008年01月18日 | 韓国・北朝鮮
1月11日の中央日報で韓国の李明博新大統領の外交政策が紹介されている。これを一言で言うと、日中二大国にサンドイッチされた苦境から脱出するために米国とロシアを最大限に利用するというものだ。しかし、この外交政策は韓国には非常に有益だが、米国とロシアにとっては損害はあっても利益はないものであり、実現する可能性はまずないだろう。この空想的外交政策は早期に破綻し、韓国は米国の次に日本への事大を始めることだろう。しかし、日本政府は歴史教科書問題や竹島問題を煽り立てて韓国の反日世論を刺激して日本への事大を阻止することだろう。日本への事大が失敗した韓国は結局、現実的外交への方針転換を余儀なくされると予想する。 韓国の現実的外交とは、日中二大国に挟まれた小国という立場をよくわきまえ、日中両国に損害を与えないこと、日中両国と対立しないことを最優先に韓国の経済政策や文化政策、外交政策などを組み立てることである。これらの政策転換はいずれもコペルニクス的なものであり、通常の手段では国民の反対意見のため実行困難であろう。敗戦(対日戦争を実行してわざと負けるシナリオを含む)の衝撃か、あるいは主要企業が軒並み破産するような大恐慌、といった国民に大きな衝撃を与える事件が起きないと実行は難しいと想像する。そして、その様な危機が訪れた際に韓国国民は団結することができず、国内が騒乱状態になって結局北朝鮮に併合される可能性が高いだろう。 日本人拉致問題と核開発問題で日本と北朝鮮は一見対立している様に見える。しかし、実はこれらは日朝両国の合作劇であり、裏では日本と北朝鮮は親密な関係にあるのではないかと私は想像している。中国にとっても、威張り散らし文化を盗む韓国人よりも北朝鮮人の方が望ましい隣人であることは間違いない。北朝鮮は「日中二大国に挟まれた小国という立場をよくわきまえ、日中両国に損害を与えないこと、日中両国と対立しないことを最優先に」して作られた、日中両国にとって理想的な緩衝国家なのだ。日本と中国は韓国を滅亡させて北朝鮮に吸収させることで合意しているのではないか。そして、その滅亡という運命から逃れようと必死になっているのが李明博新大統領を含む韓国の支配階層であるように思われる。 . . . 本文を読む
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