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多忙な中でも,美味しい物を食べ歩き,料理を工夫し,旅行を楽しむ私の日常を綴ります。
 





 日本の醤油にあたるタイの調味料「ナンプラー“น้ำปลา”」の「ナン(ナーム)“น้ำ”(naam)」は「水、液体」を意味し、「プラー“ปลา”(plaa)」は「魚」を意味するのですが、この「プラー“ปลา”」には、二重子音/pl/が使われています。



 タイ語では、二重子音は英語ほど多くはなく、/pr/,/pl/,/phr/,/phl/,/kr/,/kl/,/khr/,/khl/,/tr/,/kw/,/khw/の11種類しかありません。綴りでは、15種類になります。それは、例えば、/khr/には2つの綴りが考えられ、高子音字を使えば“ผล”で、低子音字を使えば“พล”という2つになるからです。この11種類以外は、見た目上は子音文字が連続していても、子音と子音の間に母音を挟みこんで、2つの音節にする必要があります。例えば、「欧米人」を意味する「ファラン(ng) “ฝรั่ง”」は見た目では、“frang”ですが、frという二重子音はないことから、fとrの間に母音/a/を挟んで、“farang”(2音節語)となります。



 それとの比較になるのですが、“ครั้ง”(“khrang”)という綴りでは、khrという二重子音があることから、“khrang”(1音節語)のままです。この語は、“ครั้งนี้”(“khrang nii”)という形で使えば、「今回」という意味です。



 タイ語は話せなくてもいい、でも、少なくともタイ語は読んでみたい、と始めたタイ語の学習ですが、「目」での学習も「耳」での学習に劣らず難しいことに気付き始めました。いろいろと細かい規則があります。2度目の挫折を味わいそうです。少なくとも、無声破裂音以外の子音で始まる見た目の「子音文字連続」は、「二重子音」にはならないと大雑把に理解しておけばいいのでしょうか。



 さらに話をややこしくすることがあります。“Paiboon Publishing”社の“THAI-ENGLISH ENGLISH-THAI DICTIONARY”にこんな記述があります。

PROBLEM:The Thai speaker may be dropping the second consonant of a cluster. 'pom' instead of 'prom'(carpet)
(課題:タイ人は二重子音で2番めの子音を落とすことがある。例えば、カーペットを意味する“prom”(プロム)を“pom”(ポム)と発音する。)
SOLUTION:Check words with cluster 'r' or 'l' after the initial consonant.
(解決法:最初の子音の後ろに'r' や 'l' を補って、その語を判断してみる。)

 あるタイ語の学習書には「バンコク方言などでは、二重子音の2番目の子音の[r]と[l]が消えて、子音ひとつになる傾向があります。」とあります。すると、「ナンプラー」は「ナンパー」になるのでしょうね。それと関係はないのでしょうが、ラオス語やラオスに国境を接するタイ東北部(イーサーン、イサーン)では、「ナンプラー」は「ナンパー」と言うようです。

 この複雑さの原因はどこにあるのでしょう。耳から学ばずに、文字から学ぶからでしょうか。耳で学んだものを文字で確認するだけなら、こうも難しくはないのでしょうね。でもここは、タイ人は日本人と同じように、「二重子音は苦手」と理解しておくことにします。英語の“french”(1音節語)は、日本語では「フ」+「レ」+「ン」+「チ」で4音節語ですし、タイ語は“fa”+“rang”で2音節語と捉えることになります。

         (この項 健人のパパ)

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