POWERFUL MOMが行く!
多忙な中でも,美味しい物を食べ歩き,料理を工夫し,旅行を楽しむ私の日常を綴ります。
 





 シンガーソングライターの大貫妙子さんがパーソナリティーをつとめる「大貫妙子~懐かしい未来~」がNHK-FMで毎月最終火曜日夜の11時から1時間放送されています。2011年6月の最終火曜日(6月28日)のゲストは、「幕内秀夫」さんでした。幕内秀夫さんは、東京農業大学栄養学科卒業の管理栄養士です。栄養学を否定するような発言や著作が多く、物議を醸すこともあります。
 
 「一見「粗食」に見える食生活を送ってきた)70歳、80歳の老人が元気に働き、(それと対照的に、食生活が豊かに(?)なって)肉、卵、牛乳を多食するようになった世代の人たちが病気に倒れている姿を現実に目の当たりにしたとき、私は自分の教えている現代の「栄養学」は本当にいいのだろうかと、考えれば考えるほど疑問が出てきたのだ。」(1995年7月 東洋経済新報社刊「粗食のすすめ」から抜粋)

 この再放送(放送の翌週火曜日の朝10時から)を偶然カーラジオで耳にし、聞き入ってしまいました。

 大貫「一番の問題は食べ過ぎなんじゃないかと思うんですけど、、、」
 幕内「食べ過ぎというよりも食べ過ぎになるような食品が増えたと。例えば、分かりやすく言うと、食後に焼き芋を食べる人は滅多にいないです。」
 大貫「胸焼けしちゃいますものね。」
 幕内「焼き芋じゃなくて、そこに砂糖を加えて、芋羊羹にすると食後でも(お腹に)入る。そこに砂糖だけじゃなくて、クリームも入れてスイートポテトにするともっと(お腹に)入る。」
 大貫「ええ。」
 幕内「油脂(あぶら)と砂糖が(食品の中に)過剰に増えてきて、食べ過ぎというより食べ過ぎちゃう。食べ過ぎるような食品が増えて、我々の脳が喜んじゃう。」
 大貫「何で脳が喜んじゃうんですか?」 
 幕内「私たちの歴史は餓えの歴史ですから、私たちの脳は高カロリーのものが美味しく感じるようにできているんです。高カロリーのものを食べると幸せになってしまうという構図になっているから厄介なのです。」
 大貫「ああ。」
 幕内「ファストフードなんて子どもは大好きになりますよ。油脂と砂糖をたくさん使っているから。」
 大貫「ええ。」
 幕内「食は快楽、運動は苦痛にできていますからね。」
 大貫「苦痛ね。」
 幕内「だから、食後に運動をしようと思っても、脳は「やめろ!やめろ!」と指令を出しますね。」

 彼の著作を読みたくなって、仕事を終えて帰宅すると、調べてみました。びっくりするほど多作なのです。「1食100円「病気にならない」食事 実践レシピ」(講談社、2011年5月発売)、「女性のからだを変える!99円弁当」(SoftBank Creative、2011年4月)、「健康のためなら死んでもいいのか??-子育て、食事の誤解と偏見」(共著、株式会社金曜日、2011年3月)、「28歳からは「毒」になる食事」(講談社+α文庫、2011年2月)、「かんたんで体にいい!子どもべんとう」(主婦の友社、2010年9月)、「1食100円「病気にならない」食事」(講談社+α新書、2010年8月)、「プレミア選書 粗食のすすめ」(東洋経済新報社、2010年8月)、「ごはんの力が子どもを救う」(主婦の友社、2010年6月)、「ポテチを異常に食べる人たち ソフトドラッグ化する食品の真実」(WAVE出版、2010年5月)、、、急に読む気が失せてしまいました。

 パソコンの前で著作の多さに「うわ!」と声を上げたのを聞きつけた妻が聞いてきます。

妻「どうしたの?」
私「いや、幕内さんという人の本を読もうと思ったんだけど、あまりにも多くてね。」
「ああ、「粗食のすすめ」の人ね。幕内秀夫でしょう。」
「え!知ってるの。」
「本、持っているわよ。「粗食のすすめ」と「粗食のすすめレシピ集」」
「知ってるんだ。」
「米を食べろ、米を食べろと言う人でしょ。」
「そう。」
「幕内秀夫がどうしたの。」
「ラジオの対談で知ってね、その話に興味を持ったというわけさ。」
「パンのことを悪く言うのよ。ちょっとね、極端すぎるの。」
「パン好きの君には「好かんヤツ」といったところかな。」
「いや、でもね、結構私、彼の勧める食生活はすでに実践していたわよ。」
「優也(上の息子)が好きだったから、玄米はよく出てきたね。胚芽米もあったね。」
「あなたがあまり好きじゃないから、だんだん出さなくなったのよ。」
「・・・」
「おかずも野菜は必ず出すわよね。でも、子どもがいると肉や魚は欠かせないのよ。」
「優也は肉が好きだったから、牛肉がメニューに入っていたけれど、(優也が大阪勤めで家を出てからは)健人(下の息子)も私も豚肉や魚の方が好きだから、牛肉はほとんど出さないよね。牛肉は甘くて柔らかいのがちょっとね。」
「動物性食品は魚介類や卵くらいにするというのは考えものよ。彼が言ってるのよ、肉類を減らせって。」
「彼の言うように、君も砂糖や塩は未精製のものを使っているよね。」
「彼が言っているからじゃなくて、その方がおいしいからよ。」
「納豆はほぼ毎日食べるよね。」
「みんな納豆が好きだからよ。発酵食品はみんな好きよ。みそはちゃんと混ぜ物のないおいしいのを選んでるし。」
「揚げ物はほとんどしないし。」
「あなたがあまり好きじゃないからよ。」
「彼の言うことはほとんど実践している、、、」
「彼が言うからじゃなくて、私がそう考えていたからだし、みんなの好みがそうだからよ。」
「・・・」

 自然の成り行きでそういう食生活になっているのでは、話に「落ち」のつけようがなかった、、、嫌煙家がタバコの害を訴えるテレビ番組を見、愛煙家はそんな番組は見ない、という話でした。我が家は「マック」には年に数回行けばいい方で(妻「あら、コーヒーだけなら私は結構飲みに行くことがあるわよ。」)、そもそも外食はほとんどしません。おいしいとは思えないことが多いからでしょう。

            (この項 健人のパパ)

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