この日は日曜日。
多くの人たちが休日の朝を楽しんでいる中、スペイン マドリード、プエルタ・デル・ソル(Puerta del Sol)駅から程近くにある、王宮(Placio Real)へと向かいました。
サバティーニ庭園を左に見ながら、王宮前の広い石畳の通りを歩いていると、僕の前を行く一組の父娘が目に留まりました。
仲良さそうに手を組んで歩く女の子が、しきりに後ろを振り返り、何か気になる様子。
実はこのちょっと後方に、大きな馬に乗って 巡回警備するポリスがいるのです。
石畳を闊歩する二頭の警察馬の響かせる、リズミカルな蹄鉄(ていてつ)の音が物珍しく映るようで、パパの手をぎゅっと握りしめながらそちらにずっと視線を向けていたのです。
息が白くなりそうなほど肌寒い日曜の朝、その真剣な眼差しと、キュートなほっぺに、射抜かれました。