海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

「食べる」ということ

2006-10-04 | 食べること
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「食べるという行動は、地域、人種を問わず全人類に共通する生命維持の基本的営みであり、また人間社会の生活の基本である人間関係を育てる営みでもあります」
『子どものヘルシー食事学 ―子どもの食生活指針― 』藤沢良知(第一出版)
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5年前、チャイルドマインダー養成講座に通っていたとき、子どもの「食」に関するレポートの課題を出されたことがある。

日々飛び込んでくる悲惨なニュースや現代人が陥っている精神的なゆがみ。
それらを軽減する薬になるのは、「食育」ではないか、と最近特に強く思っている。

昔書いたレポートを引っ張り出してみた。
課題を出されたとき、どうしてもこれだけは書くぞ、と思ったことがあった。

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料理をするだけでなく、食材を育ててみることも効果的です。プランターでも育つ野菜・果物、例えばトマト、ピーマン、イチゴ等なら身近な場所に置いて育てられ親しみがわきます。食べるものに対して興味を持ちはじめます。このことは、精神的・心理的な成長を促すことになると思います。
 灰谷健次郎氏は「自分たちが生産したものを、みんなで料理して食べる。食べものは物ではなく命だということ、食べものは労働と知恵によってあながわれるということを学んでいくのである」と述べています。(『いのちまんだら』より)
 近年、世の中で起こる事象を見ていると、「命」についての感覚が鈍くなってきているように感じてなりません。自分が生きていくことは、他の命を継いで生きているのだという事実を知ることは、子どもたちが自分だけでなく全ての「命」「生」に対して、尊さを感じられるような人間に成長するのではないかと思うのです。
     課題レポート「食べることは楽しいこと」より
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かつて書いた拙い文章を読みながら思う。
やはり子どもの頃から、命の大切さをいろんな方法で伝えるべきだと。
それは人間だけではなく他の生き物の命のことも、である。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
食材を育てる (omotann)
2006-10-04 22:48:34
食材を育ててみることの効果については全く同感です。



「5日目のカイワレ」に対するmariさんのコメントに、先ほど「次はプランターではなく、食卓で水栽培して成長を愛でながら味わうのもいいなと考えます」と書いたばかりです。目で楽しみ、舌で2度目を味わうことで、食の楽しみも倍加すると思います。

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小学校 (ひまわり)
2006-10-05 07:09:35
昔もそうでしたが、小学生は学校で生き物を育てます。花であったり、野菜であったり、虫であったり、動物であったり。育てるということや食物連鎖、命の勉強は皆やっていることなのですがねぇ。

ウチの子供達は、祖父の死を体験していますので、死に対しての考え方が他のお子さんとは少し違うように思います。
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>食材を育てる (mari)
2006-10-05 20:39:22
omotann様

丹精込めて育てたものを食べる。

思い入れが違いますよね。

食事の時間も楽しくなるし、生きる喜びも感じられます。

そして「命」を頂いている実感と、太陽の光や、水、空気等々への感謝の念が湧いてきて。



カイワレの水栽培が楽しみですね。

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幼稚園でも (mari)
2006-10-05 20:58:05
ひまわり様

そうですね。小学校で生き物を育てます。

幼稚園でもそう。

私がボランティアに行っている幼稚園も稲を作ったり(園庭の片隅に掘って作った半畳くらいのスペースの水田)、ナスやトマトの鉢植え(各自の名前付き)を育てています。

うさぎやインコも可愛がってますしね。



私の幼稚園時代は、当番の子がその日に産み落とされた鶏の卵を持って帰ることになっていました。

特製の卵ケースに入れ、そ~っと、そ~っと持ち帰っていた頃が懐かしいです。



どこで忘れていってしまうんでしょうねぇ

…。



実際に身近な「死」を体験すると違うと思います。「死」について意識するようになりますからね。

私も小学4年までに祖父母、曾祖父母の死を体験しました。
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