海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

天然のマダイ

2008-03-26 | 本日の朝市


“一つドンドロ、タイが来る”

子どもの頃からずっと、母から聞かされていたこの言葉。
ドンドロとは雷のことです。

春になって雷鳴を聞くと、鯛がやってくる。
本当なのか定かではありませんが、今年も桜ダイの季節になりました。



先日、「天然ダイの取材をしたい」というお話がありました。
ここのところ風が強いし、鯛が入荷するのだろうかと心配しておりましたが、皆さんの行いがよかったのでしょうね。
大丈夫でした。



鯛の姿って、本当に美しい。
王者の風格がありますね。
ちなみに、天然ダイは目の上のブルーの模様が鮮明に表れます。
アイシャドーみたいでしょう?
体は奇麗な桜色。ヒレもピンとしています。

一番上の写真の上の方に写っているのは、養殖ダイです。
天然ダイに比べて色が黒くて、ヒレも擦れています。
並べてみると、違いは歴然です。

刺身、塩焼き、煮付け、椀物、鯛めし・・・等々。
なんでもござれ。
旬のこの時期に、美味しく召し上がってくださいね。

“ばばちゃん”がやってきた

2008-01-29 | 本日の朝市

【ばばちゃん】

いきなり顔のアップでごめんなさい。
ユニークな風貌から「ばばちゃん」という愛称で呼ばれている深海魚、「タナカゲンゲ」です。
今月初めに、ブログご近所さんのマグロ君が、とても詳しくご紹介されていたこの魚。
実は私、今日はじめて実物を見ました。




ちょっと姿はグロテスク?
でも、味はとても美味しいそうなのです。

タラやフグに似た淡白な白身で、ぬめりのある皮や骨にはコラーゲンがたっぷり。
鍋や煮つけ、天ぷらなど料理方法はさまざまで、ほぼ一匹余すところなく使えます。




タイミングよく、本日付けの毎日新聞に、鳥取・岩美の「ばばちゃん料理」が紹介されていました。

冬場の松葉ガニ漁で底引き網にかかり、独特の姿とにおいから“扱いにくい魚”とされていたという「ばばちゃん」。
10数年前から、カニに次ぐ特産品として売り出そう呼びかけ、今では「ばばちゃん」ファンも定着してきたようです。
地元の小学校の給食にも「ばばちゃん鍋」が並ぶそうですよ♪







【マダラ】

このあたりでは滅多に雪が積もることはないのですが…。
珍しいことに、今日“も”雪が積もりました。
1週間前に積もったばかりなのに…。


魚へんに雪と書いて、「鱈(タラ)」。
真っ白な身が雪のようだから、
雪がちらつく1~2月が旬だから、
こんな字が当てられたと言われています。


雪が舞うような寒い日には、タラの入った鍋か、シチューを食べたくなりますね!





おまけの、マダラの顔アップ写真。
アゴの下にヒゲ?があるんですよ~。
発見できましたか?

本日の朝市(2008.1.26)

2008-01-26 | 本日の朝市

【ナマコ(赤)】
大根おろしを入れた、酢の物大好き!


【イイダコ(メン)】
結構、“イイ”が入り始めました。


【舌平目(赤)】
煮付け、一夜干し、ムニエルに。


  

この魚、何だと思われますか?
卵は超高級食材です。
世界三大珍味のひとつ!



何と、お刺身でもいけます!



答えは、【チョウザメ】でした。
チョウザメは淡水魚です。
背骨は軟骨質で、皮は強固な硬鱗があり、体表はウナギのように粘膜で覆われています。
そのため捌くのには“コツ”が必要となります。
中骨がないので、三枚おろしの後にあばら骨を取り除くと、全く骨がないフィレーになるんですよ。

背骨は唐揚げにすると軟骨がコリコリとしていて美味。
おまけにコンドロイチンが豊富なので、関節痛の方などには嬉しいですね。

岡山県の新見漁協ではチョウザメの飼育をしています。
このチョウザメくんもそこからやってきたのですよ~。

特大アワビ

2008-01-24 | 本日の朝市


上の写真は、今日入荷したアワビ。
瀬戸内海で獲れたものです。

写真右側のふたつもアワビ。
左側のアワビがあまりに大きいものだから、トコブシに見えてしまうくらいです。
これでも12~13cmはあるんですよ。

800gもあったこの大きなアワビ(写真左側)。
久々に目にするビッグサイズに、ビックリしました~。


ビックリしたことといえば、もうひとつ。
取引先の社長曰く、「アワビはね、大根おろし器でおろしたら“とろろ”みたいな状態になるんよ」。

「・・・。」
私、畏れ多くて(もったいなくて)そんな風には出来ません…。
刺身か、ソテーでしか食べたことないなぁ。

本日の朝市

2007-12-08 | 本日の朝市
久々に「魚話」がメインの記事です。
前の記事を見ていてちょっとビックリしました。
前回、魚について書いたのはもう2ヶ月も前…。
毎日毎日、魚とご対面しているにもかかわらず、すっかりブログではご無沙汰でした。
反省―。

今日は私も久々に出会えた魚介類がいたので、気分を新たにご紹介いたします。
はじまり、はじまり~。

   
【ソデイカ(赤イカ)】
久々に会えて嬉しくなって写真に収めた、「赤(アカ)イカ」です。
先日、マグロ君のブログで紹介されており(そういえば最近目にしていないなぁ)と思ったばかり。
すると今日、島根からの直送便でやってきました。

島根のお兄さんは「紅(ベニ)イカ」と呼びます。
標準和名は「ソデイカ」。

とっても大きくなるイカで、80cm以上・10~20キロは当たり前。
ちなみにこの写真のイカは4.3キロで、小さめな方なんです。
でも4キロといったら、ハマチくらいのサイズなんですよね~。



分かり易いように、スルメと比較してみました。
隣に写っているスルメ、胴の部分だけで25cmはあります。

この写真を見た同僚のコメント。→「何だかスルメが可哀想な感じ…」
でもね、色艶・鮮度は赤イカにも負けてないから大丈夫だよ!

<召し上がり方>
刺身・ステーキ・天ぷら

ちなみにこのイカはそのまま生で食べるよりも、一度冷凍した後の方が旨味が増します。
お試しあれ!



【ホウボウ】
何とも特徴的なお姿の「ホウボウ」です。
海底を這い歩くことから「這う魚」の意味で名付けられたと言われています。

赤い体色と鎧兜を付けたような姿から、めでたい魚として祝い事にも使われます。
寒くなると脂がのってくる魚で、12月~2月くらいが旬。

<召し上がり方>
刺身 … 甘みがあって絶品です!
煮付け … にこごりも楽しめます。
椀種
ブイヤベース
鍋物
ムニエル 
塩焼き  



【牡蠣】
寄島産の牡蠣です。
牡蠣を見ると、今年も冬が来たなぁと感じます。
今年は少々小ぶりだと言っていましたが、大分大きくなってきたかな。
(牡蠣についての詳しくは「さかな・さかな・さかな~♪ 牡蠣(カキ)編」をご覧下さい。)



【ウバヅラハギ(の、剥いた状態)】
ちょっとグロテスク?な写真で失礼します。
冬になると肝が抜群においしくなる“ハギ”。
良いものを見つけたら食べずにはいられません。

今日の晩御飯は「ツノギ(ウマヅラハギ)の味噌汁~♪」とウキウキしながら、魚を選っていました。
私、皮を剥ぐくらい何てことないのですが―。
朝市で魚を捌く担当の同僚が「ついでだから」と剥いてくれました。
そしてお褒めの言葉を頂きました~。
「肝がしっかり入っている、良いの選んでるねぇ。」

そりゃあもう、味噌汁には肝が欠かせないんですもの。
大抵どの魚も刺身で食べるのが一番好きなのですが、ハギに関しては味噌汁が一番好きな私。
身と肝と、ニラをたくさん入れて、今日もおいしく頂きました。
ウマヅラハギさん、どうもご馳走さまでした!
(カワハギ・ウマヅラハギについては「さかな・さかな・さかな~♪ カワハギ編」をご覧下さい。)


ワタリガニが今日“も”たくさん

2007-10-07 | 本日の朝市


本日の朝市―。
この時期は、ワタリガニだらけの売り場となります。

写真はカニ売り場の一部分。
この3倍はいました…。


さて。
先日「本日の朝市(9/28)・ワタリガニがたくさん!」にてワタリガニについて綴ったのですが、少し補足をさせて頂きます。
皆さま、ワタリガニのオス・メスの見分け方はお分かりでしょうか。
「裏返せば分かるよ~!」とおっしゃる方が多いと思いますが、表から見るとどうでしょう?
パック詰めをされていて「どちらだろう?」と思われた経験のある方もおられるのではないでしょうか。
(表示されていれば安心ですが)



問題です。
この写真、どちらがオスでどちらがメスでしょう?
(何だか“間違い探し”のような気分です)




答えは、下の写真でどうぞ。



正解は、上がオス、下がメスでした。
ここでもう一度表側から映した写真をご覧になってください。

オスの方は爪のある足を折り曲げた時、甲羅の幅よりも足が長いのをお分かり頂けるでしょうか?
メスの場合はというと、甲羅の幅とほぼ同じくらいの長さなのです。
そしてこれは微妙な感覚ですが、オスよりもメスの方が丸みを帯びた体型をしています。
鮮魚売り場でワタリガニを見かけたら、是非じっくりとご覧になってみてくださいね。

活きたカニをお買い求めになった際には、早めに〆られることをお薦めします。
「活きている=鮮度がいい!」と思われている方が結構いらっしゃいます。
しかし、カニや蝦蛄などは放っておきますと身がやせてしまうのです。
氷や目打ちで早めに〆て、茹でた状態で保存してください。

ちなみに―。
カニは茹でた翌日のほうが甘みが増して美味しく召し上がれます。
お試しくださいませ。


本日の朝市(9/28)・ワタリガニがたくさん!

2007-09-28 | 本日の朝市

【ワタリガニ(大)】

ワタリガニが連日入荷しております。
身の入りもまずまずといったところ。
今の時期、お薦めはオスです。
メスにはまだセキ(子)が入っていませんからね。

  
【ワタリガニ(小)と茹でワタリガニ】

朝市では茹でたワタリガニも店頭に並べています。
奇麗な赤色に目を奪われますね!

カニの旨味の主成分は、グリシンというアミノ酸とぺタイン。
一般にメスよりオスの方がエキス分が10倍も多く、おいしいそうです。

選ぶポイントは、手に持って重量感のあるものを。
茹でる際に脚が抜けていると水が入ってしまうので、脚が揃っているものがお薦めです。

<調理法>
「茹でるよりも蒸す。蒸すよりも焼く。」

一般的に茹でられる方が多いと思いますが、蒸したほうが旨味が逃げないので美味しく召し上がることができます。
さらに蒸すよりも焼く方が、旨味が凝縮されます。

茹でる際には、脚をゴムで縛っておくと脚がバラバラになりません。
二杯酢や三杯酢で、どうぞ。
味噌汁や、トマトベースのパスタ等にもよく合います。

ちなみに、“カニみそ”と呼ばれる部分はカニの何だかご存知でしょうか?
実は、「肝臓」なんですよ。


【シャコ】

活きたシャコもたくさん入荷していました。
シャコについては、以前の記事「さかな、さかな、さかな~♪ 蝦蛄(シャコ)編」をご覧になって下さいね♪

本日の朝市(9/15)

2007-09-15 | 本日の朝市

【マサバ】

マサバの季節がやってきました。
以前「さかな、さかな、さかな~♪ 鯖(サバ)編」でご紹介したとおり、マサバの旬は秋です。

脂がのっておいしいこの季節、おいしく召し上がってくださいね。
栄養たっぷりです♪

上の写真は山陰の釣りのもの。下の写真は三陸産です。


【アマダイ】

名前のとおり「甘み」が身上の白身の魚。
刺身、蒸し物、塩焼き、西京焼き等でどうぞ。

アマダイって可愛らしい顔だと思いませんか?
私は、この何ともとぼけた顔が好きです。
ほんわかとした気分になれます。


【トリガイ】

この貝、何だかわかりましたか?
市場でも大抵の場合はむき身で入ってくるため、あまり殻付きの状態で見ることはありません。

肉質も味も鶏肉に似ているから。
あるいは、くの字型の足の部分が鳥の首の形に似ているから。
そんな名前の由来を持つ「トリガイ」です。
開けてみると、本当に「鳥?」と思うような形が出てきます。

刺身、すし種、酢の物、酢みそ和えなどでどうぞ。
サッとあぶっても美味です。


【テッポウエビ】

大きなハサミを持っている、このテッポウエビ。
ハサミをかち合わせ「パチン」と音を出すことで、敵を威嚇するといいます。

煮て、焼いて、揚げて、お召し上がりください。


【シログチ・エソ・キニベ(コイチ)】

先日、ブログご近所さんのこんちゃんのところで話題に上っていたグチ、エソ、ニベたち。
どれもカマボコの材料になります。

写真一番上はキニベ(コイチ)。
中央の茶色いのがエソ。
シログチはその下です。

シログチは目の後方の“えらぶた”に黒い斑紋があるのが特徴です。
別名イシモチ。
頭に大きな石=耳石があるため、このように呼ばれています。

会社の同僚が言っていました。
「韓ドラで高級魚として“イシモチ”という魚がよく登場するんだけど。
何かと思ったら、グチだった~」

お隣の国、韓国では高級魚なんですね。
私の住む地方では・・・、悲しいことに売れません。
「グチかぁ・・・」と言われてしまいます。
食べてみるとおいしい魚なのに!!!

焼いたり、煮たり、揚げたり。
タマネギと一緒に煮て食べるのが好き!とおっしゃる方もいらっしゃいます。
いろいろとお試しくださいませ。

  
【熟成乾燥干物(グチ・カマス)】

今日の朝市ではグチの干物を販売しておりました。
我が社の新しい試みとして「熟成乾燥干物」を始めたのです。
旨味成分をゆっくりゆっくりと増加させながら作っています。

本日の朝市(瀬戸内近海編)

2007-08-12 | 本日の朝市
本日(8/12)も元気に朝市を開催しました。


【ベイカ】
生きています!
動画じゃないので、模様が動いている様子がお見せできなくて残念なくらいです。
もちろんこの新鮮さならば、刺身でOK。

茹でて酢味噌、醤油で味付けしても美味です。


【ママカリ】

岡山といえばサワラと並んでママカリもよく食べることで知られています。
お寿司に使ったり、酢漬けにしたり。

ちなみに我が家では唐揚げも人気メニューのひとつです。
サイズが小さいもので一度試してみてくださいね。


【テンジクダイ(ネブト)】

おつまみに最適です。
暑い日にビールを飲みながら、ネブトの唐揚げはいかがですか?

カルシウムがたくさん取れるので、お子様のおやつにももってこい!
ネブトの唐揚げを食べ始めると「やめられない♪とまらない♪」状態になりますよ~。


【ヒイラギ(ケッケ)】

炊いてもよし。三杯酢に漬けてもよし。


【コノシロ、ダツ(スズクリ)、イシモチ(グチ)】

値札が見えますか?
何とこれだけ入っていて、500円。
なんでこんなに格安か?といいますと、「需要がないから…」であります。
コノシロは焼いて生姜醤油で食べたら、おいしいのになぁ。

この他、アナゴやハネ(スズキの子ども)、クロメバル、カサゴ、舌平目などなど
入荷しておりました。

今日のお客様は、夏休み・お盆休み中とあってか、ご家族連れが多かったように感じました。
この連休に帰省されている方も大勢いらっしゃることと思います。
皆さん、ご家族ご一緒に楽しいお盆休みをお過ごしくださいませ。

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明日(8/13)も朝市は開催します。
お盆休みは14日(火)~16日(木)まで。
次回の「マグロの解体」は25日(土)です。
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本日の朝市(山陰編)

2007-08-12 | 本日の朝市

【イトヨリ】


【サザエ】


【釣りのアジ】


【レンコダイ】


【釣りのサバ】

  
【シロイカとスルメ】


【イサギ】

朝獲れたばかりの魚たちを、山陰からMさんが直送してくださいました。
現在は島根にお住まいですが、元々こちらのご出身の方。
(高校の大先輩でもあります)
いつも新鮮な魚を届けてくださって感謝です!

漁師さんや農家の方がいらっしゃって、販売してくださる方がいて、食卓においしいものが並べられる。
生産者も販売者も、買ってくださるお客様がいらっしゃるからこそ生活できる。
みなさんに、ありがとうの気持ちを―。

それにしても、色艶が良くっておいしそうでしょう~♪