海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

節目の10回目に、3回目を想う。

2018-03-11 | 音楽

今年も倉敷音楽祭のプログラムのひとつである「日本縦断和太鼓コンサート」に行ってきました。
10回目となる記念すべき節目のコンサートは、いつにも増して感じることの多い時間となりました。

1回目からずっと毎年楽しみにしていて、拝見・拝聴しているこの和太鼓コンサート。
実は―。
チケットを購入しながらも行けなかった回がありました。
それは、東日本大震災直後の2011年3月13日に開催された第3回目です。
前月に父が旅立ち、全く出歩く気持ちになれなかったその頃。
何事もなければ行っていただろうかと毎年考えるけれど、今でも答えがでません。

その後「日本縦断和太鼓コンサート」に行く度に毎回(今回も)、MCであの日のことを語る倉敷天領太鼓の大将の言葉を耳にしました。
第3回目を開催するにあたり出演者・関係者の皆さんは、随分葛藤があったことでしょう。
“鎮魂の太鼓を打つ”と決められたあの回。
現在も東北を想い、九州を想う言葉たち―。

毎年コンサートを拝見していて感じます。
毎年新しくなり、毎年前へ前へと進んでいく姿。
毎年変わらず守っている大切なもの。

力強い音。
繊細な音。
太い音。
やわらかな音。
キレのあるクリアな音。

たくさんたくさん元気を頂きました。
パワーを頂きました。
今年も行けてよかった。
出演者のみなさん、関係者のみなさん、同じ空間を共有したみなさん。
どうもありがとうございました!
来年も楽しみにしています。

さぁ、私も。
私のできることをー。

鎮魂

2015-03-16 | 音楽
今回で第七回を数える「日本縦断和太鼓コンサート」、テーマは「鎮魂」でした。

第一回から今回までずっと毎年チケットを購入していますが、実は一度だけ観に行けなかった回があります。
それは、2011年3月13日に開催された第三回。
東日本大震災直後であり、父のことがあって必要最低限しか家から出なかった時でもありました。
後日、観に行った友人から聞きました。
思いが込められたとても素晴らしいコンサートだったと。

今回のコンサートももちろん、太鼓・笛・津軽三味線・歌のどれもが素晴らしかったです。
さらには、第三回のコンサートに触れながらのMCも。
倉敷天領太鼓・小山代表の「忘れない」という言葉が心に沁みました。
藤本容子さんのおっしゃった「太鼓の音も声も波動です。波動は消えません。目に見えないけれど、遠くまで届いて励みになればと思います」という内容のお言葉が印象的でした。

藤本さんの話を聴きながら思い出したことがあります。
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いつか読んだ本(『ものがたり交響』谷川雁)にこんなことが書いてあった。
“すべての物質は化石であり、その昔は一度きりの昔ではない。いきものとは息をつくるもの、風をつくるものだ。太古からいきもののつくった風をすべて集めている図書館が地球をとりまく大気だ。風がすっぽり体をつつむ時、それは古い物語が吹いてきたのだと思えばいい。風こそは信じがたいほどやわらかい、真の化石なのだ”
星野道夫『イニュニック[生命]』(新潮文庫)
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もしかすると、今、私の周りを包んでいる風は、遠く離れた場所であなたがおこしたものかもしれません。
呼吸をしたり、話をしたり。
かつて、太鼓を打って、楽器を演奏して、歌を歌っておこした風かもしれません。

今日も風を感じて過ごします。
私もあなたを忘れない。



【追記】
会場で、お仲間さんはもちろん、幾人もの知り合い(中にはとっても久しぶりの方も)に出会いました。
同じ時を過ごし思いを共有した皆さん、どうもありがとうございました。

心で繋がる音

2013-03-10 | 音楽


3月の楽しみのひとつ「倉敷音楽祭」。
初日の今日、「第五回 日本縦断和太鼓コンサート ~北海道編~」に行ってきました。
http://arsk.jp/m-fes/


倉敷はもちろんですが-。

北海道の、新潟の、福島の、宮城の、大分の。

空と大地と海と風、そして人を感じてきました。


心を、魂をこめて紡ぎ出された音色は、心の奥底までに響いてきます。

今日の音色たちは、直接心に語りかけてくるようでした。

自然と人と、心で繋がることの出来る音楽って本当に素敵ですよね。


いろいろ感じ、勉強になったコンサートでした。

素晴らしい音色を聴かせてくださった出演者の方々、どうもありがとうございました。

同じ空間をご一緒した皆さんもありがとうございます。



現在、倉敷では「倉敷春宵あかり」「ランチいただきます」も開催中。

音・光・食、倉敷をまるごと五感で楽しんじゃいましょう。

さて次は、どこに行こうかな♪

生演奏拝聴♪

2012-11-27 | 音楽


いつか生で聴いてみたい!

存在を知ってから、ずっとそう願っていた音を聴いてきました。


倉敷市芸文館にて。

「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat.アンソニー・ジャクソン&サイモンフィリップス」

MOVE JAPAN TOUR 2012


ピアノはもちろんのこと、

心地良い低音のコントラバスギター、

格好良いドラムに、

耳も目も、心も身体も、釘付け状態でした。


3人の音の源泉から溢れ出る、音、おと、オト、oto-。

に、圧倒されっぱなしの2時間30分超でした。

シンプルな舞台セットに、
曲によく合った照明も良かったなぁ。


唯一無二の上原ひろみワールド。

最高でした~~~!!

素敵な夜に感謝。


「PIANO SPATIAL」

2012-01-10 | 音楽


岡山に来られたら絶対聴きに行くぞ!と思い、初めて生音を聴けたのが2年前。

この度、1月9日、2度目の生レ・フレールを拝聴してきました。

一曲目の「EARTH」からお二人の世界に惹き込まれ、あっという間の二時間。

彼らが奏でる音楽は、映像が浮かんでくるようで―。

さまざまな空間を旅させて頂きました。


スローな曲にはじっくりと聴き入り、

アップテンポな曲では会場一体となってノリノリで楽しませて頂きましたo(^-^)o

ソロパートになると、同じピアノを弾いていらっしゃるのに音色が違う。

それぞれの個性も楽しめました♪

楽しく幸せな時間をどうもありがとうございました!

(今日も「PIANO SPATIAL」を聴きながら、余韻に浸り中)



今回のツアーでは会場に募金箱が設置されていました。

東日本大震災で被災した子どもたちの音楽教育の支援に役立てられるということでした。

実際に現地に赴き、幼稚園や小学校などに楽器を贈られています。

微力ながら協力させて頂きました。

音楽の力で、子どもたちに笑顔の花が咲きますように―。

青々とした竹を眺めながら

2010-09-29 | 音楽
9月26日(日) 倉敷市芸文館ホールにて開催された
山部泰嗣さんの第ニ回目になるソロコンサートに行ってきました。
(前回の記事はこちら→「山部泰嗣コンサート~邦楽界のニューヒーロー達~」
今回のゲストは、こちらの方々でした。
木乃下真市さん(津軽三味線)、 石垣征山さん(尺八)、緑光(和太鼓)、中川雅子さん(舞)

太鼓の音色とともに中川雅子さんの舞から始まった今回のコンサート。
静けさと幽玄。
一気に現実ではない世界に引き込まれたような感じでした。

それから最後の曲まで、あっという間に時間が過ぎていったように思います。
花は咲きそろい、風が吹き抜け、波はくだける。
どの曲も風景が浮かんできて。
心に様々な感情が溢れ出して。
全部の曲について感じたことを綴っていたら、大変な長文になりそうなので少しだけ。


初めて聴く曲だけでなく、何度も聴いたことがある曲もとても新鮮に感じました。
コラボされる際、それぞれの魅力が引き立つようにアレンジ・演出されたのでしょうね。

「咲」
締め太鼓、ひとつ。
あんなにたくさんの音色が、あんなにたくさんの表現ができるものなのですね・・・。
目からウロコ、どころじゃなかったです。

「疾風」
いつもいつもあの速さに、あの所作に、あの音に、驚きを感じます。
大好きな曲。
今回、いつもよりさらに速かったような・・・。圧倒的な気迫に感嘆しました。

「ゆふおろし」
初めて生の尺八の音を聴いたときにも感じましたが、改めて、尺八は“風の音”だと思いました。
「ゆふおろし」を尺八とのコラボで聴けたのは、最高に幸せ。

隣で聴いていた友人がひとこと。
「尺八、吹いてみて~(吹いてみたい)!!」
あまりに感動的な場面に出合うと、自分もその世界に一歩踏み出したくなるものなんですよね。
そのお気持ち、分かります。

「いつかきっと」
優しい優しいゆるやかな時間が流れて。
心に沁み入りました。

「海流」「しぶき」
木乃下さんの演奏を、また生で聴けて大変嬉しかったです。
コラボのこの2曲、海好きの私には堪りません。
目の前に海が広がっているようでした。

「大蛇」
前回のコンサートで、緑光さんとコラボをするために作曲されたというこの曲。
その後何度もいろんな場面で耳にしましたが、今回、原点である緑光さんとの演奏が聴けて嬉しかったです。
女性らしいしなやかでやわらかな動きでありながら、心に響く強さもあって。
華やかな舞台でした。

緑光さんにとって、このコンサートが最後の舞台だったそうですね。
その場に居られたこと、生で素晴らしい演奏を聴けたことに感謝です。
本当に本当にお疲れさまでした!


舞台奥には、青々とした竹がずらりとセットしてありました。
緑の葉をたわわに茂らせた枝を力いっぱい広げ、幹は潔いほど高みに向かって伸びている。
何とも力強く真っ直ぐで、しなやかで、瑞々しい姿。
まるで、今回のコンサートを象徴しているかようでした。

本当に素晴らしい時間でした。
演奏くださった皆さま、
あの場、あの時を共有した皆さま、お仲間さんたち、
どうもありがとうございました。


この日、朝からバタバタとしていて少々疲れ気味だったのですが…。
和太鼓、尺八、津軽三味線の音色を聴いて、すっかり心は晴れました!
第三回目のコンサートが開催されますようにと願いつつ、今から楽しみに待っています。


* 魂を揺さぶられたい方、すっきりしたい方は、ぜひ生音を聴かれることをお薦め致します。

余韻

2010-08-02 | 音楽


8月1日

音で溢れた一日でした。 

心が満ちた一日でした。


撮りどころ満載の日でしたが、

その風景は全て胸の中に-。



この日の記念に。
最近読んだ本の中から、心に響いた箇所を記しておきます。

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大切なのは「一生懸命生きること」なのよ。
生きていれば、表現するものの中にその人の人生が映し出されるの。
(中略)
真剣に生きていたら、その人なりの「色」が、音楽や絵や、いろんなものの中に映し出されていくのよ。
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『16歳の教科書2 「勉強」と「仕事」はどこでつながるのか』(講談社)
「1時限目 綾戸智恵」の章より

音楽と遊ぼう!~第1回 定期演奏会~

2010-07-19 | 音楽


梅雨が明け、見事な青空が広がった7月18日(日)。
ひと月ほど前に、小さな可愛らしいお友達から直筆の案内状を頂いていた演奏会に行ってきました。

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作陽ジュニア ウィンド アカデミー
「音楽と遊ぼう!~第1回 定期演奏会~」

2010 7月18日(日)開演14時
くらしき作陽大学内 藤花楽堂
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案内とともに同封されていたチラシのプログラムを見た時から、とても楽しみにしていた演奏会。
(好きな曲目が多数あったんです)
会場を訪れたら、さらにワクワク気分が上昇!
藤花楽堂のロビーが、可愛らしくバルーンで飾り付けされていたんですもの。
写真をご覧いただければ少しでも雰囲気が伝わるでしょうか?
カラフル♪

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「作陽ジュニア ウィンド アカデミー(JWA)」は、倉敷チボリ公園で活躍していたチボリガードの教育活動を引き継ぎ、
昨年6月この地、くらしき作陽大学に誕生しました。
(コンサートパンフレットより)
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くらしきチボリ公園の開園記念日7月18日に合わせて行われた、この日のコンサート。
「チボリから飛んできた種が、作陽で芽吹き」という作陽大学の学長さんの挨拶の言葉が、
じ~んと胸に響きました。

プログラムも、構成も素晴らしくて。
何よりお客さんに楽しんでもらおうという“気持ち”がとても伝わってくる、
素敵な素敵な演奏会でした。
音楽って、本当に楽しい!!

一生懸命、そして楽しく演奏する「JWAの団員」たち。
ゲスト演奏をされた倉敷玉島北中学校吹奏楽部のみなさん。
指揮者、先生方。
指導にあたられた講師のみなさん。
保護者のみなさん。
支えられた多くのスタッフたち。

みなさん、温かな気持ちをどうもありがとうございました。
そしてお疲れさまでした。


終演後、ロビーで小さな可愛らしいお友だちを待っていると。
案の定、「○○さ~~~ん」と呼びながら(彼女は私のことを苗字にさん付けで呼ぶ)
タタタタターッと駆け寄ってきて抱きついたKちゃん。
その顔は充実感に満ちた笑顔でした。

頑張って練習した成果が発揮できて良かったね!Kちゃん。
楽しかったよ。ありがとう(^^)
また誘ってね。

Kちゃんママもお疲れさまでした~。



会場で、幾人かの知り合いの方にお会いしました。
その中のお一人は、チボリにお勤めだった方で。
少しお話をさせて頂きましたが、とても感慨深くご覧になっていたご様子でした。

多くの方のたくさんの思いが詰まった「第1回 定期演奏会」。
第2回、第3回・・・と、ずっとずっと続いていくことを祈っています。


「絆」

2010-06-14 | 音楽


昨日の午前中。
職場に少し顔を出し、仕事を済ませ-。
ダッシュである場所へと向かいました。

「マービーふれあいセンター 竹ホール」で行われた、
「くらしきジュニア和太鼓フェスティバル」です。


子どもたち、みんな気合いが入っていましたよ~。
本当に良い顔をしていました。

子どもって凄いですね。
吸収するのが早いです。
成長の度合いがはっきりと目で見て取れるくらいに-。


大人、負けていられない・・・です。


今回のコンサートには、参加した5団体による合同演奏がありました。
40名以上が息を合わせて太鼓を打つ様は感動の一言です。
聴いていて気持ち良かった~。


会場には小さなお子様たちからご年配の方まで、大勢の方がお越しになっていました。
出演者のご家族の方も大勢いらしたのでは。
我が子・我が孫の晴れ舞台を、ハラハラどきどき、そして誇らしく、
祈るように見つめられていたのでしょうね。
みなさんと同じ空間を時間を共有できて嬉しく思います。


「くらしきジュニア和太鼓フェスティバル」は初めての試み。
すごく良い企画だと思うので、2回・3回・・・と、
ずっとずっと続いていくといいなぁ。
そして、観客席で太鼓の音色を聴いていた子どもたちの中から、
新たな太鼓奏者が生まれたらとても素敵だな♪思います。

花に預けた想いとは。

2010-03-26 | 音楽


今年もまた桜の季節が訪れましたね。
みなさんは“桜”という言葉を聞いて、どんなことを思いますか?

ピンク色?
香り?
それとも、誰かと一緒に過ごした大切な時間でしょうか?

温かくてやわらかな気持ち。
楽しい時間。
笑顔。
・・・、切なさ。

ひとりひとりが、それぞれの桜にまつわる思い出を胸に秘めているのでしょうね。




ニュースになるほど、日本中が開花を待ち望む“桜”という花。
多くの方たちが愛でるだけでなく、歌という形にもして下さっています。

私も桜に関する好きな歌・曲がいくつかありまして。
先日その中の一曲を、長い待ち時間の間中「桜の季節になったな~」と思いながら、
ウォークマンで聴いておりました。

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「桜」
詞・曲:矢野啓三郎
歌:Mie   
ピアノ:Ryo Nobusaki
ベース:Keita    

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優しいメロディと温かな歌詞。
やわらかく透明な歌声。
何とも穏やかな時間が流れていきます。


「桜」。
この曲については、今までも何度かここでご紹介したことがありましたね。
2006.06.18「ピアノの音色に酔いしれた日(後編)」
2008.04.06「桜」
覚えてくださっていたら嬉しいなぁ。



その日。
素敵なことを知りました。

この曲を聴いていた約1時間後に届いた朗報です。
教えてくださったのはピアノバーの店長さん(^^)

「桜」が、FM大阪のラジオドラマ「三月の花嫁onドラマティックロード」のエンディングテーマになっているとのこと。
おめでとうございます!

今の季節にピッタリのとても素敵な曲です。
ぜひ多くの方に聴いて頂きたいオススメの一曲。
ただ今、ポッドキャストにて配信中です。
FM大阪のホームページからどうぞ♪



さて。
今年の桜はどんな気持ちで眺めるのでしょう?
時が過ぎてどんな風に想い出されるのでしょうね。
どうぞ素敵な思い出が刻まれますように-。


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 時が過ぎて 今が遠い過去になっても 忘れない
 僕のこの気持ちは 花に預けよう   
              「桜」 矢野啓三郎
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