「おいしそう」
今朝売り場でふと呟いたら、即座に隣から声がしました。
「料理してあげようか?片身刺身で、片身切り身でええじゃろう?」
その声の主は、うちのお客さま(鮮魚店様)の中で“魚をさばく巧さ”を競えば三本の指に入るであろうお方でした。
お言葉に甘えて、お願いすることに。
魚をおろすのが上手な方は、何といってもリズムがいいですね♪
見ていて気持ちが良いです。
実はこの魚、おろすのに他の魚よりも技術が必要なのです。
骨がやわらかいため、下手をすると中骨の下に包丁が入っちゃう…。
ある鮮魚店さんがおっしゃっていました。
「魚屋を始めたばかりのころ、親父から毎日毎日この魚ばかり料理させられたわ〜。これがさばけたら、何でもさばけるようになると言われてなぁ。」
この道60年以上の大ベテラン、見惚れるほどの包丁さばきを見せてくれる方は、こう言われます。
「同じ種類の魚じゃけぇいうてな、どれもこれも同じように切ったらいけんで。魚の状態に合わせて切らにゃぁ。」
「なんぼぎょうさん(沢山)さばいてきたいうても、上達せん人はせん。要はセンスよ。」
奥が深いお言葉です。
何事も、のんべんだらりとするのではなく“考えながら工夫しながら”ですね。
数をこなして、センスも磨けば。
少しは彼らの足元くらいには寄れるようになるのでしょうか…。
それにしても―。
マナガツオのお刺身、美味しかった〜〜〜!!
角が立ってて、美しかったぁ。
ごちそうさまでした。
さて切り身は、焼き物にしようかな。
マナガツオの季節がやってきました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます