海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

1枚の写真から

2013-06-20 | 日記

「mariちゃん、写真をあげる!」
お客様から茶色の封筒を手渡されながら、頭にたくさんの?マークが飛ぶ。
(ん?最近お客様と一緒に写真を撮ったっけ???)
「開けて見てみて!写真見て!」
不思議に思いつつも急かす声に促され、封筒から1枚の写真を取り出してみた。
そこに写っていたのは、やわらかな笑顔をたたえた父の姿だった。

「あ、お父さん。」
私の声に、お客様は満面の笑顔。
「25年くらい前になるかなぁ。会社の旅行で一緒に長野に行ったときの。アルバムを整理してたら出てきたけぇ、あげる!」

私は、父と一緒に旅行に行ったことがない。
父だけでなく、母とも、兄とも、泊まりで行く家族旅行というものを経験したことがないのだ。
大抵かしこまって写る父の笑顔の写真は珍しい。
余程楽しかったんだろうなぁ。

久しぶりにアクセサリーケースから出してみた。
小学2年のとき、会社の旅行土産に買ってきてくれた2本のネックレスを。
どちらもコルクの栓がしてあるガラスの小瓶に入っていたけれど、今はネックレスだけしか手元にない。
深いグリーンの天然石の方には、瓶の4分の1ほどに色とりどりの小さな天然石が詰まっていたんだけどな。

買い物をするとき熟考するタイプの父は、次の旅行から食べ物しかお土産に選ばなくなった。
きっと、随分悩んだんだろう。今見ても父らしいセンス。
父から私への特別なお土産は、2本のネックレスが最初で最後となった。


今日、時を経てわが家にやってきた1枚の写真が、いろいろなことを思い出させてくれました。
「家族の知らない姿を、知っている誰かが届けてくれることがある。」
写真って、本当に良いものですね。
人って、ご縁って、優しくてありがたいものですね。
素敵な1日に感謝。

今年も「浴衣を送ろうプロジェクト」

2013-06-07 | 日記


昨年、ご紹介しました「浴衣を送ろうプロジェクト」
皆さん覚えてくださっているでしょうか?
応援してくださった皆さま、どうもありがとうございました。

昨年の報告会で拝見した浴衣姿の皆さんの写真。
と~っても素敵な笑顔・笑顔・笑顔に出会えました。
私自身が本当にたくさんの力を頂きました。
ありがとうございます。

あれから1年が経とうとしています。
そして昨年に引き続き、今年も―。
浴衣を送らせて頂くプロジェクトが始まりました!
「南三陸夏祭り☆浴衣で応援プロジェクト☆」

もちろん私、今年も応援致します!!
詳細は下記の通りです。
kamikamiさんのブログを転記させて頂いております)
ご賛同下さる方がおられましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

************
【浴衣について】
 *女性用の浴衣 *男性用、お子様用の浴衣・甚平
   (新品、未使用、使用済の場合は洗濯・クリーニング済みのもの)
 *着付け小物、道具類(女性用肌着・帯・腰ひも)や下駄。
 ※肌着はできるだけ使用感の無い、状態の良いものをお願い致します
【期間】
 2013年6月6日~7月20日
 
  
【収集会場その1】
  住所 岡山県笠岡市中央町1-1
  場所 笠岡市役所経済観光活性課(2階)
  電話 (0865)69-2147
  開局日 9:00~17:00(月~金)

【収集会場その2】
  住所 岡山県笠岡市九番町1-22    
    (笠岡体育センター西側)
  場所 夢ゆめハウス
  電話 0865-63-6633
  開局日 いつでも開いていると思います。

【収集会場その3】
  住所 NPO法人こども劇場笠岡センター
      「浴衣プロジェクト」係
  場所 〒714-0081 岡山県笠岡市笠岡5909
  電話 (0865)63-4955
  Email kodomo1@kcv.ne.jp
  開局日 9:00~17:00(月~金)
  
【収集会場その4】
  住所 岡山県倉敷市本町9-38
  場所 くらから(私がおります)
  電話 090-9062-8305
  開局日 
6/8(土) 10:00~16:00
6/9(日) 11:00~19:00
6/15(土) 10:00~19:00
6/16(日) 14:00~17:00
6/22(土) 10:00~16:00
6/23(日) 10:00~16:00
  
また浴衣を送る為の支援金も受け付けて居ります。
特に女性用の肌着は集まりにくいと思いますので買って送りたいと思っております。
御賛同下さった皆様、下記より受け付けております。
【支援金受付口座】ゆうちょ銀行 
  口座名 アスヘノカケハシカサオカ
 
<ゆうちょ銀行からの場合>  
 普通預金 記号15470    
 番  号 9983381    
  
<他銀行からの場合>
【店名】五四八(読みゴヨンハチ) 【店番】548
【貯金種類】普通預金  【口座番号】0998338
呼びかけ団体 「明日への架け橋」kasaoka 
〒714-0071 岡山県笠岡市笠岡2627 
       事務局(福井)090-3889-3094
  
お近くの方は取りに伺います。
ご質問、お問い合わせ等ございましたらこちらまで
 上 一枝
 kazue123@gmail.com
************


写真は、母が若い頃に縫った浴衣です。
浴衣を着て出掛けたときの楽しい出来事は、いくつになっても忘れないものですね。
この夏、一人でも多くの方の胸に素敵な思い出が刻まれますように―。





紫陽花の思い出

2013-06-02 | ねこからの手紙


挿し木2年目にして、柏葉あじさいが咲きました。

柏葉あじさい。

私にとって、とても思い出深い花です。

ふたりの人物を思い出す花、なのです。


今から4年前のこと―。

いつも丹精込めて育てられた花を職場に持ってきて下さるお客様から、

柏葉あじさいの切り花を頂きました。

花後挿し木にして育ててみたところ、翌年には1輪咲いてくれました。

だから、

「来年はもう少し大きくなって、花数も増えるぞ!」と楽しみにしていたのです。


その年の冬。

仕事から帰宅すると、父の様子が何だか変で。

どうしたのかな?と思っていたら・・・。

私に「謝らにゃ~いけんことがある」と言うのです。


聞けば「柏葉あじさいを真っ二つに折ってしまった」と。

「折れたくらいなら大丈夫。何とかまた挿し木で育てるから」と応え、

二人で外へ鉢の様子を見に行きました。


様子を見てびっくり。

(あらまぁ、よくもこんなにも見事に折れたねぇ。)

何をしてこんな風になったのか尋ねたところ、

その答えに呆れると同時に、あまりに父らしくて笑ってしまいました。


高さ1mくらいのコンクリートの壁から、

鉢が数列並ぶ向こう側にジャンプしたというのです。

着地した反動でしゃがみ込んだら、少し飛距離が足りなくて・・・。

そこに柏葉あじさいの鉢があったという訳です。

満74歳での出来事。


確かにね~、運動神経はそんなに悪くないとは思うけど。

(野球部時代は4番でレフト。大学から始めた空手は3段)

しかしその頃、あまり運動してなかったのに・・・。

その高さからピョ~ンっと跳んでみるかな?全く。


この出来事の2ヶ月後―。

父は空へとピョ~ンっと旅立ってしまいました。

(そんなに急がなくたっていいのに、全く。)

そして柏葉あじさいはというと、挿し木でも復活しなかったのです・・・。


この年の6月。

同じお客様から、また柏葉あじさいを頂きました。

そして父をよく知るその方に、一連のエピソードをお話したのです。

すると。

「mariちゃん!何で、はよ~(早く)言わんかったん?」とおっしゃられ、

数日後に抱えるくらいたくさんの枝を切って持ってきて下さいました。


一重と八重の2種類の柏葉あじさいの枝たち。

たくさん、たくさん、挿し木をしました。

うちには3鉢分残し、職場に1鉢。職場の仲間にも分けました。


あれから2年経って―。

どの鉢も、花を咲かせました。

仲間のお家でも咲いているそうです。

今はほとんどお会いする機会がなくなってしまったOさん。

どうもありがとうございました。みんな、とても喜んでいますよ。

父も安心しながら、大好きな紫陽花の季節を眺めていると思います。

Oさん、どうぞお体を大切に。

またいつか、大好きなお花の話をたくさんしましょうね。




山アジサイの七段花も咲きました。

この花にも思い出が。

父の日だったか、誕生日だったか忘れてしまったけど。

プレゼントに、この花柄のシャツを贈ったんだよなぁ。



6月になりましたね。

今年も父の誕生日月が巡ってきました。

いろんな思いを受け止めて、また届けてくれた紫陽花たち。

美しく咲いてくれてどうもありがとう。