海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

“素隠居”ってご存知ですか?

2015-09-08 | 倉敷ってどんなところ?


そうだなぁ・・・。
あれはまだ、私が幼稚園に通っているかどうかくらいの頃のことだっけ。

家が大好きで滅多に出かけることがなかった父と一緒に、倉敷の美観地区を訪れたことがありました。
飲食店に入ってアイスクリームだか、クリームソーダを口にしていたところ・・・。
ガラス窓にびっくりするくらい大きな顔が張り付いているではありませんか!!

そりゃあもう私、大泣きです。
父は側で笑っています。
これが私と素隠居との、初めての出会いでした。

さてさて、それでは素隠居って何なのでしょう?
倉敷素隠居保存会のHPによると、下記のように説明してありました。

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 素隠居とは、当地岡山県倉敷市にある阿智神社のお祭りの御神幸の雌雄の獅子に付き添う翁(じじ)と媼(ばば)の面をかぶった若者を指します。

 この素隠居は元禄5年(1692年)阿智神社にほど近い戎町の宰領をつとめていた沢屋善兵衛が寄る年並に勝てず、人形師の柳平楽に頼んで「じじ」と「ばば」の面を作らせ、店の若者にこの面をかぶらせ、主人の代理として御神幸の行列に参加したことに始まるとされています。

 素隠居という呼び名は明治以後誰彼となく、この「じじとばば」のことを呼びはじめたようですが、ただの御隠居という意味で「素の隠居」であったり、「素晴らしい隠居」であったり、「素朴な隠居」というような意味が語られています。

 この素隠居の面は見ていただいての通り、「らっきょう」の形に似ていることから怯えながらもこの素隠居を挑発する子供達は「すいんきょ、らっきょう、くそらっきょう」(下右写真参照)とはやしたてて逃げまどうのです。

 素隠居が持っている渋うちわ(下左写真参照)で頭を叩かれると、賢くなるとか、健康になるとか言われています。だから、ここ倉敷の親は子供(赤ちゃんに近いぐらいの子供)が怯え、泣き叫んでもその子供の頭を素隠居の前に差し出します。
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だから、だったんですね。
父がニコニコ笑っていたのは。

昔は秋季例大祭のみだったようですが、最近では春のお祭りや天領夏祭り、毎月第一土曜日の倉敷路地市庭にも登場しているようですよ。

さらに。
何と!!
「すいんきょジョッキー」というFMくらしき(82.8MHz)のラジオ番組で、じじとばばがジョッキーまでしています。
“願い事”を素隠居のHPか「すいんきょジョッキー」のFacebookページに投稿すると、ラジオでエア叩きをしてくれるんですよ。
叶いますように、って。

実は私、投稿したんです。
そして投稿した方は頂けるという、「素隠居千社札ステッカー5枚組み」を頂いちゃいました♪


ちなみにFMくらしき(82.8MHz)はサイマル放送対応なので、パソコンからでもスマホからでも聴くことができますよ。
聞き逃した~!という方でも、後日HPにアップされるので楽しむことが出来ます。
あなたがもし、叶えて欲しいなぁという願い事があったなら。
素隠居にお願いしてみてはいかがでしょうか。



そうそう先日、私、倉敷物語館で素隠居のペーパークラフトなるものを発見しました。
工作大好き♪
ということで、作ってみました~。
倉敷を訪れて「お土産は何にしよう?」と悩まれたなら、このペーパークラフトもおすすめです。
これだけ立体的な仕上がりですから、少々時間を要します。
その間、倉敷の風景や思い出を脳裏に浮かべながら作るというのも素敵でしょ?

何で、素隠居のお話をしたかというとー。
ラジオで願い事のエア叩きをしてもらって、とっても嬉しかったから。
素隠居さん、どうもありがとうございました!