海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

また、会いに行きます。

2012-08-14 | ねこからの手紙


「たぶんもう来れんと思うわ」

帰り際にそう言いながら、ポンポンと石塔に触れたあの日の姿を、

昨日のことのように覚えています。



「いつでもお参りできるように、(父方の)お墓の場所を覚えておきたい。

伯父ちゃんに案内してもらおうかなぁ」

いつも誰かと一緒にお参りをしていて、当時、はっきりと場所を覚えていなかった私。

ある時何だか急に不安になって、そう言いました。


「わしが教えてやるわ。一緒に行く。」

心臓の調子を悪くし、山坂に不安を感じていたにもかかわらず、

そう言ってくれた父。

朝早くから家を出て、案内をしてくれました。

父が自分の両親の眠るお墓参りをしたのは、その日が本当に最後となりました。


あれからもう10年近く経ったのですね。

今年もあの日の姿を思い出しながら、細くて急な坂道を登りました。

当時元気だった伯父も、今は眠っている場所。

ゆっくりと心の中でお話をしてきました。


父方でも母方でも。

父があの日したように、お墓参りの帰り際には必ずポンポンと石塔に触ります。

「また来るね」と言いながら。

まだまだ当分そう言わせてくださいね。

また、会いに行きます。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (suzie)
2012-08-17 14:31:25
mariさんとの会話、お父様もきっと喜ばれていることでしょう。
「また来るね」の言葉、しっかり届いていると思います。
返信する
届いているといいな。 (mari)
2012-08-17 21:22:48
suzieさま
ありがとうございます。
思いが届いて、喜んでくれていると嬉しいです。
父が眠っている場所は、急な坂道をズンズン上っていかなくてはなりませんが、幸いにも自宅から歩いていけるところにあります。

最低でも1年間は月命日には会いに行こうと、毎月お参りをしました。
1年を過ぎたけれど今も続けています。
もしかしたら「また、来たんか~」と言っているかもしれません。
まぁ、いつも見守ってくれていると思っていますが(*^^*)
返信する

コメントを投稿